ーはじめに事業概要と立ち上げの思い、現在のビジョンを教えてください。
D2C事業を立ち上げるにあたり、最初に展開した商品が「minorie」(ミノリエ)という葉酸サプリです。葉酸サプリを選んだのは、弊社が運営している「ラルーン」という女性向けの体調管理アプリのユーザーに、妊活をしている女性が多かったという背景があります。
妊活をしているお客様にアプリで生理日予測を提供するだけではなく、妊活自体を応援できる商品を提供できれば、プラスの価値が発揮できるのではないかと考えました。
事業視点では、弊社の強みである広告運用を活かし、さらに大きな市場を目指せると考えたこともあります。また、一度買っていただいて終わりでなく、サブスクリプションで末長くお付き合いすることで、売上・利益を積み上げていくことは全社的な課題でもありました。
minorieをリリースした後も、2020年3月に「lujo」(ルジョー)というブランドで「lujoクリアアップファンデーション」をリリースし、さらに「lujoニードルセラム」という新商品も販売しています。
ecforce導入で売上150%成長なのに、作業工数50%削減
ーecforce導入の経緯と導入後の成果を教えて下さい。
2018年に事業を立ち上げてから2年半ほどは、別のカートシステムを利用していました。
その過程で化粧品ブランドのlujoの売上規模が大きくなってきたので、さらにLTVを伸ばしていきたいと考えたものの、以前のカートシステムには以下の大きな課題が3つありました。
■サンクスページを活用できない
■CS作業の工数増大
■顧客データ管理
これらの課題をecforceで解決できると知ったことがecforce導入の理由です。
まず一つ目の課題は、サンクスページが活用できなかったという点です。
LTVを伸ばすにはクロスセルが非常に重要ですが、以前のカートシステムではサンクスページでのクロスセルができませんでした。ecforce導入後はこれが可能になり、今ではサンクスページに到達したユーザーの10%以上でクロスセルを実現しています。これが要因の一つとなり、ecforce導入前から売上は150%以上の成長を遂げています。
二つ目の課題は、CS作業の工数増大にありました。以前は出荷データの共有も、ほぼ全てが人による手作業。また与信に落ちた方へのメールなど、お客様への連絡にも非常に手間がかかりミスも多くなっていました。
ecforce導入後は、これらが全て自動化、または一括で対応可能になりました。出荷データの共有はAPI連携によって自動化でき、与信落ちの方への連絡はフォーマットを使った一括送信が可能となりました。
その結果、作業工数は以前から50%削減して、人為的なミスも限りなくゼロになりました。
業務を担当している女性社員が、お子さんを迎えに帰れるほど余裕が生まれています。
ecforce導入後、売上は150%成長し、作業工数は50%も削減することができて非常に助かっています。
三つ目の課題は、顧客データ管理にありました。以前は事業を可視化するために、必要なデータをExcelに落とすという作業をしていたのですが、全データを一括でダウンロードしなくてはならず、分析に必要なデータを選んで揃えるところを手作業で行う必要がありました。
ecforceは多くのAPI連携がされているため、システムさえ組めば欲しいデータを欲しい形で見ることができます。作業する人によって異なる定義や式の組み方が全体で統一できるようになり、分析数値のズレを防げるようになりました。
さらにecforceは常にトレンドをキャッチアップしてくれていると感じています。世の中の変化によって使いたいシステムや欲しい機能は変わってくるので、そこに対応しているかどうかは大事なことです。ecforceが高頻度でリリースしている姿勢を見て、今後も使い続けられるカートシステムだと思っています。
ーecforceで今後試してみたいことはありますか?
マイページのUI改善で、顧客の体験価値向上に取り組みたいです。
複数の商品を出すと、お客様は好きなタイミングで商品を追加したり、定期購入を止めたりと動きが複雑化していきます。それらをお客様がマイページで自由に選択できるようにすれば、顧客体験が向上すると考えています。
例えば解約についても「電話解約しか受け付けていません。」というのが一般的になっていますが、Webからでも解約ができる方が良いですよね。これもマイページ上でチャット機能などを通じて、「なぜ解約するのですか?」と問いかけることで継続応援へ繋げていければと思います。
ー今後の展望について教えてください。
lujoをはじめ、ブランディングを強化していきたいです。商品で価値を届けていくだけではなく、サービスの世界観を通じて安心や信頼を伝え、日本だけでなく世界に広げていけたらと考えています。
そのためには売り方のテクニックだけでなく、「商品をどれだけ良くできるのか。」ということが重要です。
常にLTVを上げなくてはならないという課題はありますが、新商品の開発をしていくにあたり、その商品がちゃんとお客様の悩みを解決できる「良い商品なのか?」という点は絶対にぶらさずにいたいです。
その結果が事業の未来に繋がっていくはずですし、お客様が悩みを解消し、自信がついたり褒められたりすることを、一つでも増やしていきたいと思っています。