目的・課題

  • 以前のカートシステムは定期販売のUI・UXおいて制約があった
  • 欲しい機能の開発に、追加費用や実装リードタイムがかかっていた
  • 「SALONIA」をはじめとする高単価商品もあるため、ショッピングローンを実装したかった

効果

  • UI・UXがシンプルで操作性が高く、高速でマーケティングのPDCAを回せる
  • 充実した標準機能のおかげでカスタマイズの費用や開発リードタイムを大幅に削減できた
  • ショッピングローンを実装し高単価商品の購入ハードルを下げることで、新たな購入を促進できた

はじめに事業概要を教えてください。

私たち株式会社I-ne(アイエヌイー)は「Chain of Happiness」を経営理念に、商品を作って届けるだけではなく、商品をきっかけに始まる「幸せの連鎖」がお客様やお取引先・地域社会・地球環境にまで広がり、最大化することを目指しています。

商品写真

ボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST」(ボタニスト)やミニマル美容家電ブランド「SALONIA」(サロニア)を展開しながら、自社総合ECサイト「and Habit」(アンドハビット)では大手ECモールとは別に、定期商品や自社EC限定の企画品などを中心にトライアル獲得を行い、既存品のクロスセルに繋げるビジネス戦略をとっています。

 

プロダクトごとに最適な販売チャネルを見極める

EC/D2Cビジネスの中で重要視していることはどんなことでしょうか。

重要視しているのは、ブランドやプロダクトごとに最適な販売チャネルを見極めることです。

たとえばAmazonや楽天のような大手ECモールは圧倒的な集客力を誇るチャネルです。モール内でランキングを獲得し検索結果を占有できれば、トラフィックの増加やブランド認知の向上に繋がりやすく、CVRやROASも高くなる傾向にあります。
また、モール内のランキング獲得や検索結果の占有は純粋なトラフィック増加が見込めますし、認知率の向上や比較・検討段階のユーザーの購入の後押し、小売店への卸販売に影響力を持つなど、副次的な効果も期待できます。

そのため、マス展開する商材に関しては、Amazon・楽天のようなプラットフォームを主戦場にしながら、オフラインチャネル展開に向けたトライアルとしても活用するケースが多いです。

株式会社I-ne ダイレクトマーケティング本部 サブスクリプションハック部 部長 足立 謙二 氏
株式会社I-ne ダイレクトマーケティング本部 サブスクリプションハック部 部長 足立 謙二 氏

一方で自社ECは、LPや入力フォームなどのデザインやカスタマイズの自由度が高いことから、より深い商品理解を必要とするプレミアムな商品や定期通販の商材に適しています。

自社ECの場合、0-1パーティーデータを取得できるため、顧客データを活用したECサイト改善やプロモーションの効率化が可能です。また、会員様アンケートやN1インタビューを通じたフィードバックでは、お客様のニーズを深掘りし、新商品の開発にも役立てています。

LPや入力フォームもカスタマイズ性の高い事から、より深い商品理解を必要とするプレミアムな商品や定期商材を中心に商品を展開しています。

特に定期通販の商材に関しては、流入経路別にCPOやLTV(回数別の転換率やチャーンレート、アップセル、クロスセル率など)を細かくKPI管理し、ユニットエコノミクス上の利益率を健全に保ちながらブランド運営する事を心がけています。

このようにブランドやプロダクトごとに、販売チャネルの特性に合ったマーケティング手法を模索しながら、高速でPDCAを回していくことが重要です。

 

具体的にはどのような点がecforceを選んでいただく決め手となりましたか。

ecforceにシステムを移行したand Habitはもともと総合ECサイトとしてスタートしました。

さきほどお話ししたように、自社ECの特性を活かしながら定期通販の商材を中心に、大手ECモールでは実現できないサービスや顧客体験を提供することで事業を伸ばしていこうとしています。

取材の様子

ただ以前のカートシステムでは、UI/UXの制約もさることながら機能面での制約も多く、定期通販における理想のECサイトが実現できないために、数々の施策を実行しきれていませんでした。

たとえば、利用できる決済方法が限られていたことや、注文確認画面やアップセルページのレイアウトが変更できなかったことなどが挙げられます。他にも、チャット機能などの外部サービスとの連携も思うように行かず、より良い顧客体験をつくる上での限界を感じていました。

このような課題を抱えながら今後の自社ECの成長を見据えた際に、従来のカートシステムでは理想の実現が難しいと判断し、移行を検討し始めたのがecforceです。色々とお話を伺っていくと、ecforceには実装したいと考えていた機能が標準で備わっているとわかり、移行を決意しました。

 

1,000万円のコストカットと、1年のリードタイム短縮を実現

実際にecforceを使ってみた印象はどうでしたか。

ecforceは標準機能が充実しているため、カスタマイズの費用や開発のリードタイムを大幅に削減しながら理想を実現できている印象です。各施策のPDCAも高速で回せるようになりましたし、とても助かっています。

SALONIAでは中・高価格帯の美容家電を扱っているのですが、以前から新しい決済方法として、ショッピングローンを実装したいと考えていました。しかし、大手ECモールではその実装は難しく、自社ECでも以前のカートでは追加のカスタマイズが必要でもどかしい気持ちだったのを覚えています。移行したecforceでは、ショッピングローンが標準機能として備わっていたおかげで、すぐに実装することができました。ユーザーに向け、新しい決済方法の選択肢を増やすことができ、購入ハードルを大きく下げることができています。

他にも大きな成果が出ているのが、フォーム一体型LPや「ecforce efo」*です。特にecforceのフォーム一体型LPは、CVRが上がると業界内の評価も高く、売上に大きなインパクトをもたらしています。

*ecforce efo:チャット型対話式EFO。ECサイト上にチャット形式の注文フォームを簡単に設置できるサービス。CVRを向上させ、広告投資のROIを最大化させる。

 

また、ecforceは管理画面のUI/UXがとてもシンプルで、操作性が高いことにも驚きました。マニュアルやFAQも充実していて、現場のメンバーからも「ストレスフリーで、効率化が進んだ。」と声が上がっています。

商品ローンチからecforceを活用したのが、スキンケア要素を兼ね揃えたエイジングケアメイクアップ&スキンケアブランド「WrinkFade」(リンクフェード)です。ecforceの長所であるUI/UXの良さから高いCVRを継続することができていて、KPI到達のスピードもこれまでより速い印象です。

以前はパッケージ型のカートシステムを利用していたのですが、実装したい機能を全て叶えようとすると、開発費に約1,000万円と半年から1年ほどのリードタイムが必要でした。ecforceはSaaSでありながら標準機能が充実しているため、コストとリソースの削減に繋がり、施策の実現スピードも大幅に改善されています。

取材の様子

 

事業者が欲しくなる機能が素早くアップデートされていく

ecforceのサポート体制について印象に残っていることはありますか?

ecforceの強みはトレンドのキャッチアップが素早く、EC/D2Cのブランドビジネスにおいて生きたノウハウを持っていることです。

事業者が欲しくなる機能やトレンドの機能が既に標準アップデートで実装されていたり、半年後の実装に向けて開発が進んでいたりするので、非常に心強く感じます。その恩恵が受けられることも含め、サポート体制が手厚いという印象です。

 

今後、ecforceと共に目指したいことはありますか。

ecforceのご協力をいただきながら、最先端のマーケティング手法にチャレンジして、ユーザーのニーズに合った、最適な購入体験を追求していきたいです。

具体的には、美容家電の延長保証サービスの導入や動画を活用したWeb接客、デジタルカウンセリングなど、リアル店舗以上の顧客体験をつくり出すこと。その先でオンラインとオフラインを超えた、クロスチャネルコミュニケーションを実現できれば嬉しいです。

 

新しい自社ECの成功事例として、業界をリードしていきたい

では最後に、御社の今後の展開を教えてください。

市場にモノや情報が溢れ、消費者のニーズやライフスタイルも多様化し、スモールマスの時代に突入しました。
私たちがブランドを展開しているビューティー領域においても、このVUCAの時代※1に市場は大きく変化し、従来のマーケティング手法での再現性の担保が難しくなってきていると考えています。

まずは打席に立つことを意識し、積極的に最先端のマーケティング手法にチャレンジを繰り返しながら、新しい自社ECのかたちを模索していきたいと思っています。私たちが成功事例となることで、業界をリードすることができれば嬉しいです。

※1 VUCA時代:変動性が高く、不確実で複雑、さらに曖昧さを含んだ社会情勢を示す。

 

取材の様子

また、環境保護や社会課題の解決にも力を入れていきたいと考えています。現在、and Habitでは「1% for the Planet」(ワン パーセント フォー ザ プラネット)※2のビジネスメンバーに参画し、売上の1%を環境保護団体の活動へ寄付しているのですが、今後は環境に配慮した梱包資材への変更や、カーボンオフセット料金の導入などにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

※21% for the Planet:1% for the Planet は、環境保護に対して主体的に取り組む企業のグローバルネットワーク。参加企業は、自らの企業活動を変革して環境保護等に努めると同時に、環境保護活動に尽力する非営利環境団体に対して、売上の1%を寄付している。

 

※掲載内容は取材当時のものです。
ecforce

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