ーはじめに事業概要と立ち上げの思い、現在のビジョンを教えてください。
私たち株式会社TWO(トゥー)では、中性重炭酸入浴剤をメインとしたブランド「BARTH」(バース)を展開しています。
BARTHは自然療養でも使われるドイツの希少なお湯「中性重炭酸泉」を、ご家庭のお風呂でも体験できるように開発したプロダクトです。
お客様視点でみた時、入浴剤に対する期待は潜在的にあまり高くない状態だと思っています。正確に言うと、「いい匂いがする」とか「色がついていて効きそう」程度で、明確な期待がない。なんとなくお風呂に入れるものが入浴剤だと思うんです。
だからこそ入浴剤そのものに対する価値を変えられる可能性があると考え、ブランドを立ち上げました。
最初に取り組んだのは、美容とのシンクロです。入浴するだけで温浴効果が得られるため、血流が良くなり美容には効果的ですが、BARTHを入れたお湯は、重炭酸イオンを豊富に含むことで、普通のお湯よりも約3倍の血流を促進します。温浴効果が高くカラダを芯から温めることで、ぐっすり眠る準備を整えます。
入浴剤市場は、400億円程度のニッチな市場です。他ブランドの入浴剤のリプレイスでなく、美容とうまくシンクロさせお風呂に入る価値をもっと感じていただければ、400億のマーケットを更に大きくできると考えています。
そのためにも科学的に立証されている情報と、BARTHが実施した「睡眠投資」のようなキャンペーンでアテンションを作るアプローチを組み合わせ、常にお客様とコミュニケーションをとることを心掛けています。
実は私たちのお客様は、普段湯船に浸かることの少ない“シャワー族”の方が多いんです。
そういった方々は「入浴に価値がない」と思われているので、入浴の価値を感じていただければそのハードルは低いはずです。そこに大きなポテンシャルとチャンスがあると思っています。
ecforce導入でCVR165%改善!カスタマイズ性も格段に向上
ーecforceを知ったきっかけと導入した理由を教えて下さい。
私たちEC事業のチームでは、もともとAmazonや楽天といったモールに注力していました。
しかし、そこでの改善はある程度手を尽くし、熱いファンの方々も増えてきたため、2020年の春先から自社ECを強化する方針を立てました。ブランドとしての“おもてなし”でお客様のロイヤリティを高めたい、といった想いがあったからです。
ただ以前のカートシステムでは納得のいくおもてなしができないと感じ、自社ECを強化するタイミングで新しいカートシステムをリサーチし、ecforceに出会いました。
前のカートシステムの課題点は複数あるのですが、一番大きかったのは「カスタマイズ性」です。
自社ECサイトはフロントの世界観だけでなく、マイページや商品をカゴに入れるページのデザインもお客様との信頼性を高める上ではかなり重要です。ブランドの世界観に統一感を持たせるデザインと、「すぐに買える」導線の設計ができるデザイン。以前のカートシステムでは双方のカスタマイズ性が低いと感じていました。
テンプレートでデザインがあらかじめ決まってしまうと、カゴに入れる前に見ていたページと後のページの見た目や印象がガラっと変わり、統一性が無く、ブランドの世界観を提供できなくなってしまいます。
ーecforce導入後の成果を教えてください。
ecforceを導入して、悩んでいたカスタマイズ性は格段に上がりました。
マイページやカゴ周りのデザインもブランドサイトを踏襲することで、世界観を統一できています。
他にも、以前は有料オプション機能だったLP一体型のフォームがecforceだと標準装備されており、少しの手間ですぐ実装できるようになったり、ギフト需要に対してラッピングの提案ができたり、お客様のロイヤリティを向上する同梱物をフラグで管理できたりと、役立つ機能がたくさんありました。
ecforce導入後はLP一体型のフォームにしたこともあり、CVRが165%も改善しました。
さらにUIが向上したことで、お客様がマイページをよく使ってくださるようになりました。
お客様ご自身で定期便の停止ができるので問い合わせからの返信を待たなくて良いですし、店舗運営の視点でも質問対応の工数が減ります。これは継続率やLTVの改善につながると思うので、とても良かったと思っています。
ーecforceと今後試してみたいことはありますか?
ブランドサイトの“おもてなし”を通じてお客様のロイヤリティを高めること、CRMの改善などの機能開発を一緒に取り組みたいです。
LTVを伸ばすための小手先のテクニックではなく、本質的な“おもてなし”ですね。
ここに基づく機能はアイディアベースで一緒に作っていけたらと思っています。
ー今後の展望について教えてください。
将来的には、BARTHが一家に一個、常備されていることを目指しています。今日は疲れたからリカバリーしたいなという時、「そこにBARTHがある」といったイメージです。
単に機能を説明するだけでは、その延長線上でしかコミュニケーションできません。
ただ入浴剤を売ろうとするのでなく、入浴剤を使うことで綺麗になったり、よく眠るためのアイテムがサプリや枕だけでなく、入浴剤も選択肢としてあるということを伝える。そこに垣根があると捉えてないんですよ。
BARTHは今は入浴剤がメインですが、もっと広い領域でブランド展開を考えています。リカバリーやリラックスといった今のコンセプトは変えず、新たな商品を展開していく予定です。