2025.03.17

ecforceに移行後、売上約120%に伸長。大手企業がSaaSを選択するメリットとは。

ecforceに移行後、売上約120%に伸長。大手企業がSaaSを選択するメリットとは。
ecforceに移行後、売上約120%に伸長。大手企業がSaaSを選択するメリットとは。

株式会社TENGA

事業内容
安全で機能的かつ衛生的な「セクシャルウェルネス商品」の研究開発及びその販売
URL
https://store.tenga.co.jp/tenga

ecforce

sentiment_dissatisfied背景
  • ecforce data transferを活用したシステム移行
  • カートシステムのサイロ化とシステム改修における時間・コストの解消
  • タイムリーな施策展開の強化
sentiment_very_satisfied効果
  • 公式オンラインストアやLPなど、EC全体のCVRは約124%改善
  • 売上は約120%に伸長
  • 製品ページの作成時間が2〜3時間から30分になるなど業務効率が大幅に向上

取材の様子
国内・アジア自社EC部 国内ECG 宮石 一平 氏(写真左) /EC本部 本部長 林 志功 氏(写真右)

世の中の価値観を変えていきたい。TENGAが目指すこだわりのものづくりとは

ーTENGAの事業とミッションについて教えてください。

林 志功氏(以下、敬称略):私たちTENGAでは、「性を表通りに 誰もが楽しめるものに変えていく」ことをミッションに、安全で機能的かつ衛生的な「セクシャルウェルネス商品」の研究開発および販売を行っています。どうしても性に関する製品は、恥ずかしさや後ろめたさが先立ってしまいがちです。しかし、本来は自然で大切なものなので、誰もがもっとオープンに楽しめるよう、私たちは製品を通じて世の中の価値観を変えていきたいと考えています。

また、これまでセクシャルウェルネス分野の製品は品質にばらつきが多かったのですが、日本ならではのものづくりの精神で高品質な製品を提供したいと考え、セクシュアルウェルネスブランドとしてTENGAが立ち上がりました。

TENGAは開発部門が特徴的で、妥協ゼロの高い品質基準を設けています。代表が元々ものづくりにこだわりがあるため、求められる水準は高いですね。製品の販売日ギリギリまで、納得のいく開発を目指して粘ります。一方で、このようにこだわり抜いた結果がヒット製品につながっていることもあり、ものづくりへの真摯な姿勢がブランドの強みになっていると思っています。

 

ー販売は卸が中心のイメージですが、自社ECはどのような位置づけですか。

林:口コミで有名になったというところもありますが、商流としては卸が主力でした。自社ECは後発で開始しましたが、直接お客様に販売できるということもあり、これから注力したい分野と考えています。

自社ECは、お客様に直接製品をお届けするだけでなく、TENGAの理念やメッセージを直接お客様に伝えられる場でもあると考えています。だからこそサイトづくりにもこだわっていて、お客様が買いやすく、私たちの想いが伝わるようなデザインを意識しています。

宮石 一平氏(以下、敬称略):自社でEC運営を開始するまでは、別の会社と協業して運営していました。自社単独でECを運営し始めて、より柔軟に、TENGAらしいEC運営が可能になりました。弊社では製品のことを「セクシャルウェルネスアイテム」や「プレジャーアイテム®」と呼んでいますが、これらは決して恥ずかしいものではなく、誰もが自然に受け入れられるものとして提供するようにしています。そうしたコンセプトを、自社ECを通じて発信しています。

※「プレジャーアイテム」は株式会社TENGAの登録商標です。

 

移行の決め手は、システム移行の解像度の高さと定期販売における充実した機能

ーecforceを導入する前には、どんな課題がありましたか。

宮石:当時はECでセクシャルウェルネスアイテムを販売すること自体が一般的ではなく、対応できるカートシステムの選択肢もほとんどありませんでした。とあるパッケージシステムをカスタマイズして使用していたのですが、改修を重ねるたびにシステムはサイロ化し、どこをどのように改修したのかシステムの全貌がわからない状態になっていました。また、ちょっとした改修にも何十時間、はたまた月単位の時間がかかっていたり、その度に開発コストもかさんでいく状態で、何か施策を行いたいとなってもシステムの改修に時間がかかり、やりたいことがタイムリーに行えない状態に陥っていました。そんな中、新しいシステムへの移行を検討し始めたのが2023年ですね。

林:運用面もかなり属人的になっていましたし、とにかくシステムの改修に時間やコストがかかっていたことは大きな課題でした。結果、やりたいことがスムーズにできない、本来D2Cでやるべき施策もできていない状態だったので、これはもうシステムを変えるしかないと判断しました。

取材の様子

林: もともとecforceのことは存じ上げており、ecforceはD2Cの販売に必要な機能が揃っていて、定期販売するにはスムーズに運用できるという印象を持っていました。ダイレクトマーケティングの施策におけるデフォルトの機能が充実していること、そして何より、データ移行に関してきちんと理解されている点が信頼できました。特に後者の観点では、カートシステムの設計や異なるシステムへ移行する際にどうすればスムーズに進められるかといった細かい部分までecforceの担当者が把握されていたので、議論をしていく中で安心してecforceに決めることができました。

宮石:移行にあたって複数社のサービスを比較しましたが、ecforceは国内企業のサービスということもあり、今後のサポート体制なども考慮して判断しました。今後サイトが大きくなったり製品数が増えたりした場合でも伴走してもらえると感じましたし、導入企業が多いのもecforceを選んだ要因の一つですね。導入事例が多いので、どう活用すればいいのかイメージしやすく、こういう表現ができるんだと参考にできる事例も多かったです。システムの機能的な面では、会社として定期販売を強化したいという話もあり、ecforceはもともと定期販売に特化した機能が揃っているので、その点も大きな決め手になりました。

ecforce data transferでスムーズなシステム移行が可能に

ー今回システム移行にあたってecforce data transfer*を活用されましたが、システム移行の具体的なプロセスやスケジュール、体制を教えてください。

宮石:カートの移行時期が2024年3月と決まっていたので、そこから逆算してスケジュールを組んで、社内の体制を整えました。私がPM、林を責任者として社内の体制を構築し、週次で定例を実施しつつ、進行状況を可視化して関係者全員が最新の進捗を追える状態にしました。

その上で、元のシステムのどのデータを移行するのかといった要件定義やマッピング作業を行っていきました。元々データ移行に1年ほど見積もっていましたが、実際データのマッピング作業などの実務を行ったのは半年から8ヶ月ほどでしょうか。スケジュール的にはほぼ予定通り進みましたね。

*ecforce data transfer:メーカーがECシステムの切り替えを行う際のデータ移行を自動化するツール。

 

取材の様子

ecforceの担当者の方には、電話やWeb会議などでちょっとした疑問にもすぐに答えていただけましたし、レスポンスも早くて助かりました。移行前のカートシステムの仕様についてもecforceの担当者の方が理解されていたので、「ここはこうなんじゃないか」と的確にアドバイスしていただけましたし、些細な疑問も質問しやすい雰囲気を作っていただけました。

単品注文はスムーズに移行できたのですが、定期注文は移行前のカートシステムで後から追加した機能だったためデータが複雑になっており、ecforceの担当者の方と一緒に、1項目ずつデータのマッピング作業を行ったのは唯一大変な作業でしたね。

 

ー移行作業において予想外の課題は発生しましたか。その際の解決方法についても教えてください。

宮石:移行前のカートシステムは、同じ製品コードで単品製品も定期製品もどちらも販売できる仕様でしたが、ecforceは同一製品であっても単品製品と定期製品でコードを分けないといけない仕様でした。製品コードが変わることは想定外だったため、定期製品の点数分、別でコードを生成する必要があり、さらに各受注に紐づく定期製品に対して別で生成したコードを人力で当てていく作業が発生しました。製品コードが変わることは想定していなかったのでそこは大変でしたが、無事乗り越えることができました。

林:サイトオープン後の話にはなりますが、細かい言い回しなどの表現を含めてデザイン面の調整が必要となり、その修正に2〜3ヶ月ほど時間を要しました。また、システムの仕様が変わったため、これまでと違うやり方でやらなければならないなど、社内での調整や操作に慣れるまで数ヶ月ほどかかりましたね。

TENGA公式オンラインストア
2024年3月に新しくオープンした「TENGA公式オンラインストア」

 

ー今回、ecforce側でも「ページ管理機能」で1アカウントに対して複数のTOPページを作成できるよう機能開発を行いました。ecforceでの実装において重視したポイントがありましたら教えてください。

宮石:以前のカートシステムでは、弊社の代表が描くフロントデザインのイメージに沿ってサイトを設計しており、それをできるだけそのまま引き継ぎたいという思いがありました。TENGAには4つのブランド(TENGA、iroha、TENGA HEALTHCARE、CARESSA)があり、4ブランドともブランドの世界観やイメージ、カラーも異なります。もともと各々を別々のサイトとして作り込んでいたこともあり、そこをecforceでも表現できるのかはSaaSのカートシステムに移行する際の大きな壁でした。

今回、ecforceの担当者と様々な議論を重ねる中で、弊社の要望に対して追加の機能開発も行っていただき、4ブランドの個別のTOPページ作成を実現していただきました。一方で、4ブランド各々のデザインを変えすぎると運営上の管理が以前のように属人的になりやすく、トラブルのもとになることは理解していたので、そのバランスをどう取るかは悩みました。結果、ページのワイヤーフレームの部分はなるべく4ブランドともに共通化しつつ、色味や画像でブランドごとの個性を出す形を取りました。

4ブランドのTOPページ
4ブランドのTOPページのファーストビュー

作業時間が大幅削減、ecforceの機能を活用して売上が約20%増加

ーecforceへ移行後、作業効率や売上には影響がありましたか。

宮石:作業効率は大幅に改善しましたね。以前のカートシステムでは、1枚の画像に対してPC用、スマホ用、さらには拡大画像用など、複数のファイルを個別に登録する必要があり、膨大な時間がかかっていました。1つの製品ページを作るのに少なくとも9枚の画像を登録しなければならず、あまり効率的ではありませんでした。ecforceに移行してからは、画像1枚のアップロードで済むようになり、製品ページの作成にかかる時間は以前の2〜3時間から30分ほどに短縮されました。販売開始までの時間も半分以下になりましたね。

また、移行前のカートシステムでは年齢の制限ができなかったのですが、こちらも追加で機能開発を行うことなく、注文情報入力ページに入力された生年月日から自動で年齢を計算し、その結果に応じて対象クーポンを表示するなど、運用面のカバーで実現できています。

林:売上にも大きな成果が出ています。ecforceへ移行後、公式オンラインストアやLPなどを含めたECサイト全体のCVRは約124%改善し、売上は約120%に伸長しました。これはecforceを導入して効果的な施策をタイムリーに行えるようになったり、LP管理がしやすく、キャンペーン用に作成した特集ページをLPに転用してフォーム一体型を試したりしたことが要因として挙げられます。

宮石:移行前のカートシステムを数年使用していたため、考え方や癖を変えることが難しい場面もありました。しかし、ecforceは視覚的にわかりやすいUIのため、直感的に操作できており、今ではスムーズに業務を進められています。

EC事業のさらなる拡大を目指して

ー今後、ecforceをどのように活用していきたいと考えていますか。

林:商材を考えるとECはマッチしていると思うので、国内市場をさらに伸ばしていける余地があると考えています。少なくとも、ECにおいては現状の2倍くらいは伸ばせるかなと。

現在いくつか直営店を展開(TENGA SHOP / TENGA LAND)しているので、将来的には店舗のお客様のデータとECのお客様のデータを統合してOMO施策ができるようになると非常に幅が広がっていくと考えています。現状は店舗とECで異なる訴求を行っていますが、オンラインとオフラインのデータ統合で同じキャンペーンが打てるようになると、お客様も店舗・EC問わず購入しやすい方で買っていただくことができるようになりますし、施策の可能性も広がります。そういった展開も近い将来、進めていきたいですね。

今年TENGAは20周年を迎え、それに合わせて新製品の販売も予定しています。周年記念ということもあるので、よりECにも力を入れていきたいです。

 

ー最後に、ecforceを検討されている企業に向けてメッセージをお願いします。

宮石:弊社のように特定の製品を強く打ち出していきたいブランドは、LPを作成して広告を回しながらお客様と接点を持つケースが非常に多いので、そういう面でecforceは非常に使い勝手がよいシステムだと思います。

林:今回の弊社のカートシステムの移行では、ecforceの担当者に様々な面で知見をお借りし、サポートしてもらいました。自分たちで出来ることと出来ないことを棲み分け、出来ないことは知見やノウハウのある方から積極的にアドバイスを聞くこと。これが、ブランド運営では重要なことだと思っています。

 

ー本日はありがとうございました。

 

※掲載内容は取材当時のものです

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