ーはじめに事業概要を教えてください。
株式会社FINAL ANSWER(ファイナル・アンサー)は「皮膚と耳のトラブルに悩む犬猫と飼い主様に希望を届ける」をミッションに掲げた、獣医師が運営する会社です。私達は動物病院を運営しながら、日々患者さんに向きあうことで感じる悩みに寄り添っています。
動物はヒトのように病気や症状によってかかる病院を変えることは少なく、動物病院では幅広い病気や症状を診る必要があるため、専門性に課題があります。更に、専門医は比較的都心部や関東に集中しているため、専門診察を受診出来ない地域に住んでいる動物たちやユーザーにも希望を届けたいという思いからプロダクト開発を始めました。今ではユーザーと動物たちに、SNSで発信する情報と開発したプロダクトを届けています。
現在手掛けているプロダクトは2つです。1つ目は腸内細菌フローラを豊かにする菌活サプリメント「FINAL ANSWER No.1」(ファイナルアンサー ナンバーワン)、2つ目は皮膚が本来持っている恒常性機能を最大限活かすスキンケアスプレー「FINAL ANSWER No.2」(ファイナルアンサー ナンバーツー)です。腸活サプリで内側から、スキンケアスプレーで外側からのケアが出来るように開発しました。
国内でも数少ない獣医皮膚科専門医が開発していることがこのプロダクトの大きな強みであり、実際の診察でもFINAL ANSWERのプロダクトを使用することで効果を実感しているため、私たちも自信をもってユーザーに薦めることが出来ています。
コンセプトを伝えることが何よりも重要である
ーEC/D2Cビジネスの中で重要視していることはどんなことでしょうか。
最も重要視しているのが、コンセプトを伝えることです。
私たちのプロダクトは魔法の薬ではありません。中途半端な理解で使用して、「1ヶ月で良くならなかったから諦める。」といった事態を避けるためにも、正しい使い方で、正しい期間使い続けていただきたい。そのためにコンセプトを伝え続けています。
伝える方法として主に2つの施策に注力しており、一つ目はInstagramの投稿やライブ配信です。ユーザーからの質問に答えたりプロダクトの正しい使い方をレクチャーしたりしています。二つ目はセミナーの定期開催です。外部講師を招いて、治療法やこれからの獣医療の可能性をお話しいただいています。
このような方法を通じてプロダクトのコンセプトを伝え続け、繰り返しユーザーとコミュニケーションを取り続けることが、EC/D2Cビジネスにおいて重要なことだと考えています。これらを日々継続する中で、信頼の獲得や商品への興味関心を抱くきっかけに繋がっていると確信しています。また、プロダクトの使用有無に関わらず、ユーザーの悩みに寄り添うことは、獣医師としても必要なことだと感じているので、今後もオンラインでのコミュニケーションは続けていきたいと思っています。
ー具体的にはどのような点がecforceを選んでいただく決め手となりましたか。
ECを始めようと考えた頃、友人の経営者が使っていたことをきっかけにecforceを知りました。その友人から話を聞いて、ecforceはEC運営に必要な機能がオールインワンで便利であり、対応も丁寧だという印象を持っていたのを覚えています。
しかし、EC開設当初は固定費を抑える必要があります。そこで海外の安価なECカートシステムも細かく調べて検討していたのですが、アカウント開設は簡単でも、操作のしづらさやわかりづらさに加え、何かトラブルが起こった時のサポート体制や運用工数にも不安がありました。
また、定期通販の実施や長期継続ユーザーへの割引・還元もしたいと考えていたので、機能が豊富で導入以降も簡単でスムーズに運用できるecforceに決めました。
ecforceは事業を軌道に乗せる前と後、それぞれに強みがある
ー実際にecforceを使ってみた印象はどうでしたか。
ecforceには、さまざまな面での自動化に助けられています。例えば、オプション機能のひとつである「自動化設定機能」です。ユーザーのステータスに合わせて、自動で指定の処理を行える機能です。
本来、決済が失敗した時や注文がキャンセルされた時など、ユーザーのステータスが変わった際は手動で対応しないといけません。しかし、自動化設定機能で事前に設定しておけば、メールの送信や決済処理の実行などをユーザーのステータスに応じて自動で行ってくれます。
他にも倉庫の自動連携がとても便利で、大幅な工数削減に繋がっています。EC開設当初は発送作業を自分たちでやることになると考えていました。しかし自動連携のおかげで、注文を受けてから発送まで自分たちで手を動かすことがなく、大きな助けになっています。
また、ecforceは管理画面が非常に扱いやすいです。継続率を細かく分けて分析をしているのですが、管理画面上で直感的に可視化されているので、分析作業が非常にスムーズに行えています。
必要な工程ではあるが、なるべく工数を削減したい業務を、自動化設定機能や倉庫の連携機能などで手間なく行うことが出来るため、とてもありがたいです。おかげさまで獣医師として一番大事にしたい、ユーザーとのコミュニケーションに時間を使うことができ、それが事業の成長にも繋がっています。
また、ecforceは事業を軌道に乗せる前と後、それぞれに強みを持っていると感じています。軌道に乗せる前はオペレーションコストがかからず運用ができ、軌道に乗せた後も豊富な機能・オプションが用意されているので、やりたいことがすぐに実現できるという強みがあります。実際に広告を使った顧客獲得の強化も予定していますが、その施策に最適な機能が既にあったので利用を予定しています。今後もこの強みを最大限活用していきたいです。
経営者が向き合うべきところに集中できるサポート体制
ーecforceのサポート体制について印象に残っていることはありますか?
FINAL ANSWER No.2の立ち上げ時に「ecforce consulting」*を依頼しました。理想に対して、当時のecforceの担当者から専門的なアドバイスをたくさんいただき、実行するところまで徹底的に寄り添っていただけました。
ecforceは、経営者が向き合うべきところに集中できるサポート体制を構築してくださるので、最短・最速で前進することができとても感謝しています。
また、ecforceはアップデートが速くて勢いがあり、かゆいところに手が届いている印象です。「もっとプロダクトを良くしていこう」という姿勢が伝わってきて頼りになります。
*ecforce consulting:コンサルティングサービス。実績に基づいたナレッジで、マーケティングからサプライチェーン構築までEC運営における全領域を支援する。
ー今後、ecforceと共に目指したいことはありますか。
試してみたいのは「会員ランク機能」です。ランクアップに伴って割引率が上がるので、ユーザーに喜んでいただけると思います。私たちも長期継続ユーザーへ感謝を伝えることができれば嬉しいです。
やはりプロダクトを通して、動物たちへの健康意識が高まることは獣医師として非常に嬉しいことです。昔からのファンを大切にしながら、プロダクトを広げていきたいと考えています。
皮膚と耳の悩みで動物病院へ来院する人を減らしていく
ーでは最後に、御社の今後の展開を教えてください。
現在開発中のプロダクトは、耳のケア剤と口のケア剤です。すでに動物病院や皮膚科専門診察で導入を開始しています。実際の診察で効果が実感できるまで改善を繰り返し、自信を持って販売できるプロダクトを開発していきたいと考えています。
実は、動物病院への来院理由の大部分が皮膚と耳なのです。私たちはプロダクト開発と情報発信を通して、この来院数を半分にしたいと思っています。動物たちの悩みで困っている人を減らすことが獣医師としての一番の喜びです。