目的・課題

  • 複数商品の管理やクロスセルが実現できないシステム

効果

  • サービス特性に適した販売環境の構築
  • 問い合わせ対応時間が約7割削減*
  • 顧客LTVの伸長
  • *取材当時

近年、注目が集まるペット領域でD2Cの立ち上げに至った経緯を教えてください。

私たちは国産・無添加のグレインフリーペットフード「レガリエ キャットフード」と「レガリエ ドッグフード」を企画・販売しています。
5年前、私に懐いていた野良猫がいたので、最初は餌をあげるなどしていたのですが、それだけでは無責任になってしまうと思い、覚悟を決めて我が家で一緒に暮らすことにしました。そうしたら家に来て4日後に赤ちゃんが生まれ、いきなり親子3匹との生活がはじまりました。

取材の様子

そこで改めてペットフードについて考えたのですが、もともと自然派食品の食材宅配会社に勤めていたこともあり、食事には強いこだわりがありました。
国産で添加物をできるだけ使わず、自然由来の食材で……と選ぶと選択肢が意外と無いんです。実は日本はペットフードの後進国。良いものはだいたい海外産でした。しかし海外産は輸送費がかかるため割高になり、鮮度の面で不安がある。それだったら自分で国産の良いものを作りたい。そう思ったのが創業のきっかけです。

"マイページ活用で毎日1〜2時間の顧客対応時間が7割減"

ecforceを知ったきっかけと導入した理由を教えて下さい。

私たちが販売を開始したのは2019年2月で、その時は別のカートシステムを使っていました。単品の商品をシンプルにサブスクリプションで売るだけなら、前のカートシステムも使いやすかったです。

ただペットフード単品ではなく、トッピングなども販売したり、既存商品以外に別のブランドで商品を作ったりとなると機能上実現できないこともでてきたので、新たな動きに合わせて別のカートシステムを探し始めました。

複数商品の管理やクロスセルをやろうとした時、前のカートシステムはそういった想定で設計されていませんでした。これからの展開を考えた時に、前のカートシステムを使い続けるのは難しいと感じました。

様々なカートシステムを検討した結果、複数商品の展開にフィットするecforceに決めて、2020年10月に導入しました。ecforceを導入して非常にうまくいっているのが、お客様のマイページの活用です。

ecforceは、マイページ上でお客様の手で商品変更が柔軟にできる仕様です。Aという商品を定期購入していても、Bに変えたり、あるいはBを追加したり、数量も変更できます。

これが前のカートシステムではできませんでした。買った商品は数量変更もできず、もちろん商品の変更もできませんでした。 私たちはペットフードという特性上、お客様がご覧になるマイページをとても大事にしています。

取材の様子

例えば猫ちゃん・ワンちゃんによって夏と冬で食べる量が違ったり、足りなくなったらすぐ頼む必要があったりします。また、ペットが味に飽きないよう、様々なトッピングを選ぶ方もいます。

お客様は普段からマイページにアクセスされているので、これらの変更や追加商品の購入をマイページで行う方が非常に多いんです。

さらにこの改善はお客様だけではなく、私たち運営側にも大きなメリットがありました。

以前は数量変更は問い合わせを受けて、私たちが手動で個数を変更していました。当時は1日平均10件程度の問い合わせがあり、対応だけで毎日1〜2時間はかかっていました。

お客様が自らマイページで変更できるようになってから、問い合わせが無くなったわけではありませんが、ecforceにしてから7割ほど減りました。

対応時間が減り、お客様の別のサポートができることは運営側にとって非常にありがたいことです。

マイページの活用は、事業面でも良い成果を上げています。お客様がマイページで複数商品を簡単に購入できるようなったためLTVは伸びていますし、今後もトッピングも含めた提案を充実させていくことで、さらに効果は出そうだと感じています。

ecforceと一緒に取り組みたいことはありますか?

私たちにとっての肝はクロスセルです。今後は猫ちゃん・ワンちゃんの個体情報をお客様に入力していただき、それに合わせてパーソナライズされた提案を考えています。

例えば今後シニア向けのフードや、関節や目のケアのためのサプリメントを増やしていく予定なので、ベースのフードを選んだ上での追加の提案を、よりわかりやすくしていきたいと思っています。この辺りを一緒に取り組んでいけたらと思います。

また、今よりUIをわかりやすくすることとデータ連携も取り組んで行きたいですね。

マイページに猫ちゃん・ワンちゃんの個体情報が連携されていて、AさんならAさんに合わせたマイページで特有のレコメンドを表示させるなどです。人もそうですが、猫ちゃん・ワンちゃんにとっての食もバリエーションが欲しくなるじゃないですか。

なので自由にアレンジできた方がいいんです。ここは意外と柔軟性が必要だと思います。

今後の展望について教えてください。

2020年4月にVCから資金調達をしたのですが、その際に出資者探しの一環として前澤ファンド*にも申し込みました。

*株式会社前澤ファンド(代表取締役:前澤友作)は、前澤友作の個人資産をもとに、「社会課題の解決」や「趣味の追求」を事業テーマに掲げる起業家や団体に出資を行う株式会社です。

単純に出資していただきたいと思ったのもありますが、動物福祉の向上や殺処分ゼロに企業として挑戦したいと考えていたので、そのプランをぶつけてみることにしたんです。

そのような中、今年に入って出資を受け、財団を新設することが決まりました。

 

取材の様子

財団の具体的な取り組みは夏から秋の発表を目指して準備をしているところですが、私たちが考える動物福祉の向上や殺処分ゼロについても、一緒に発表しようと思っています。

最初はただ自分のペットのために安心して与えられる食事を作りたいという想いから始まって、ある程度は軌道に乗ってきました。その中で、企業としてもっと社会全体に対してできることがあるはずと考えるようになりました。 今後は会社の理念でもある「全ての動物と、その家族の幸せな生活のために」の通り、助けを求めている猫ちゃん・ワンちゃんたちを救うとともに、食の面から生活の質を上げることで健康な時間を増やし、より幸せな生活ができるようにしていきたいと思っています。
 

*掲載内容は取材当時のものです。
ecforce

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