ーはじめに事業概要と事業に参画した経緯を教えてください。
私たちland linkが開発した「ベジセーフ」は、野菜の農薬を洗い流すためのお水です。
使われている成分は炭酸カリウムのみで、野菜や果物の表面についた汚れや残留農薬やアクも落とすことができるため、素材本来の味が際立ち鮮度保持にも繋がります。
私はもともと大阪で美容師をしていたのですが、カラー剤でアレルギーが出る体質だったので手がひどく荒れてしまい、身体を酷使してまで続ける意義を見いだせずに別の道を探しました。その後、休職中に行ったバリで受けたマッサージに感銘を受け、東京に出てスパの店で働きはじめ、そんな時期に代表・蓮見と出会いました。
実は弊社はクリーニング事業から始まっています。蓮見のお父様がクリーニングの染み抜き剤を日常的に使うが故に口腔癌になってしまったのをきっかけに、染み抜き剤を改良したものがベジセーフの原型なんです。
私自身ひどい手荒れを経験しており、塩素がまじる水道水に触れると痛みを感じるくらい水に敏感でした。またスパのお客様から食に関する質問を受けることも多く、何らかの形で食に関する社会貢献ができないかと考え始めたのもこの時期でした。
ベジセーフは私の関心事である水と食に密接に結びつく事業でした。これは人生の転機だと決意して蓮見に「働きたい」と伝え、パソコンを1から学んで入社したのが2016年。それ以来、ベジセーフのリブランディングやECの運営など、あらゆることを経験してきました。
オペレーション自動化×ecforce導入で与信業務の90%削減
ーecforceを知ったきっかけと導入した理由を教えて下さい。
2020年の新型コロナウィルスの影響を受けて、弊社も働き方をフルリモートに切り替え、今までのアナログな業務を見直しました。
その業務の一つに与信にまつわる業務があったのですが、当時は与信に落ちた方に手動でメールをお送りして、次のお届け日を計算して定期便の発送をずらしたりと、かなりアナログな対応をしていました。
それがecforceならオペレーションを自動化できると聞きました。さらに決済方法が豊富であったり、サイトからの離脱抑止の施策があったりと、CVR向上の期待ができたので導入することにしました。
通常お客様が与信に落ちた場合、お届けサイクルをはじめとする様々なものがずれてしまうのですが、ecforceを導入した結果、再与信が通った後のお客様へのご連絡からサイクルをずらす作業まで全て自動化することができました。与信のアナログ業務を見直してオペレーションを自動化した結果、今では1週間で90%ほどの工数削減ができています。
ecforceの担当者の方々が、私たちのスタンスに寄り添った対応と自動化の方法を一緒に設計してくださったことにも感謝しています。
またecforceは各広告代理店ごとに別の広告管理画面を付与できるので、その点もありがたいです。今まではスプレッドシートに数字を入力してやりとりしていたのですが、面倒な上に煩雑になりがち。ecforceは別々の管理画面を発行して、媒体ごと・広告URLごとに効果測定ができるので、代理店さんとのやりとりがとてもスムーズになりました。
ーecforceで今後試してみたいことはありますか?
私たちは今年の3月から「#栄養まるごとプロジェクト」をスタートさせました。
これは服部栄養専門学校、慈恵医大と共に、全国の小中学校を対象に野菜や果物の「皮」をテーマにした新しい食育を発信していくプロジェクトです。
ベジセーフのようなツールを使うことで「皮ごと食べられるんだな」と気づいていただくことが狙いとしてはありますが、小中学校や飲食店だけでなく、他社の商品も一緒に協賛していただいたり、プロジェクトの一員になっていただきたいと思っています。
このような想いから、今後もビジョンを共にする他社の商品を、セレクトショップのような形で売っていくプラットフォームを作っていきたいと考えており、この構想をシステム面でecforceに支えてもらえたらと思っています。
ー今後の展望について教えてください。
私たちが目指しているのは、「ベジセーフがなくてもいい世の中」です。つまり、みんなが安心できる野菜を、いつでも食べられる世の中。そして、そのために着目しているのが「土洗い」です。
まだ実証実験段階ですが、土壌にベジセーフを含んだ水を定期的に撒くことで、茶葉がどのように成長するかを鹿児島のJAさんと一緒に観察中です。土は基本的にアルカリ性が良いので、アルカリ性のベジセーフが土壌にどのような影響を与えるかを調べています。
この実験がうまくいけば必然的に農薬の使用量も削減できますし、みんなが安心できる野菜を、いつでも食べられる世の中に近づけると信じています。