この記事でわかること
ECモール市場は競争が激化しており、それぞれ特色や強みのあるECモールが乱立しています。
この記事では、各ECモールの概要から出店費用、メリットやデメリットまで詳しく解説していきます。
自身のビジネスに最適なECモールを選ぶためにぜひ参考にしてください。
最新のECモール売上・流通額ランキング
こちらでは、最新のECモール売上・流通額ランキングを紹介します。
1位:楽天市場
楽天市場の流通総額は約5.6兆円です。
楽天トラベルや他のサービスを含む約5.6兆円という流通総額は、楽天市場の多岐にわたるビジネス展開と消費者からの信頼を反映したものです。
楽天カードや楽天トラベルといった、他の楽天グループのサービスと連携した特典を受けることができるなど、多様なサービスとの連携や利便性の高いポイントが、流通を促しています。
参照元:http://corp.rakuten.co.jp/investors/documents/results/
2位:Amazon
Amazonは国際的なブランド力と、日本市場への特化した取り組みで約3.2兆円の売上高を記録しています。
Amazon Primeというメンバーシップサービスの提供や、日本向けのキャンペーン、そして日本独自の消費者ニーズに応える取り組みが、売上の拡大に寄与しています。
Amazonは、Prime会員向けの特典が豊富であり、無料の配送や映像ストリーミングサービス、特定の商品に対する早期アクセスなどが特徴です。
消費者はAmazonを日常的に利用する価値を感じ、継続的な購買を行っています。
参照元:https://netshop.impress.co.jp/node/10620
3位:Yahoo!ショッピング
Yahoo!ショッピングは日本のECモール市場において広範な影響力と独自の戦略を行い、流通総額は約1.7兆円です。
Yahoo!ショッピングは、伝統的な仕様を活かしつつ、出店料を無料にするなど、多数のオーナーを持つことで幅広いターゲット層へアプローチしています。
さらに出店における自社へのリンクを挿入することも可能なため、顧客を自社サイトに誘導できるメリットが多数のオーナーの目に留まり、出店数が増えて売上の安定的な増加につながっています。
参照元:https://www.z-holdings.co.jp/ja/ir/library/presentations.html
ECモールとは
ECモールとは、インターネットを利用して商品やサービスを購入・販売するためのオンラインのプラットフォームです。
大手のECモールとしては、「楽天市場」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」などが挙げられ、大手モールには数多くのショップが出店しています。
しかし、ECモールと自社で運営するECサイトの違いはどこにあるのでしょうか。
自社ECサイトとの違い
自社ECサイトは独自のドメインを使って個人のネットショップを運営するECサイトです。
サイト構築や維持、運営に関するコストがかかりますが、販売手数料などの継続的な費用は発生しません。
自社ECサイトにおける初期集客は難しく、SEOや広告などの集客活動が必要ですが、独自のブランドイメージやマーケティング戦略を展開しやすいのが特徴です。
また、顧客との直接のコミュニケーションが取りやすいメリットがありますが、全てのサポートやトラブル対応を含めて自身で行う必要があります。
一方でECモールは既に多くのユーザーが存在し、初期の集客に関するハードルは比較的低く、プラットフォーム側からのサポートやトラブル時の対応も期待できます。
ただし、プラットフォームのルールやフォーマットに従う必要があったり、競合他社との競争が激しかったり、初期出店費用や月額費用、販売手数料などが発生します。
それぞれの特徴を理解し、ビジネスニーズに合わせて適切な選択が重要です。
ECモールの種類3つ
主要なECモールのタイプは3つあります。
こちらでは、3つの特色や利用シーン、メリットとデメリットなどについて詳しく紹介します。
①マーケットプレイス型ECモール
多数の出店者が1つのプラットフォーム上で商品やサービスを提供するタイプのECモールを指します。
マーケットプレイス型ECモールは既存の大規模な顧客ベースを活用して、新しい顧客層にアクセスできます。
マーケットプレイス型の代表的なECモールはAmazonです。
プラットフォーム上では、家電からファッション、食品まで幅広い商品が取り扱われており、広告やマーケティング活動を自前で行うよりも効率的に顧客を獲得することが可能です。
多様な需要に対応する商品の提供と、広範な顧客層へのアクセスが可能なので、適切な戦略のもとでの参加が、出店者の成功を大きく左右することとなるでしょう。
②テナント型ECモール
複数の出店者が一定のルールやフォーマットに従いながら、それぞれの独立したショップを運営するECモールのスタイルを指します。
代表的なものは楽天市場やYahoo!ショッピングです。
一定の統一感を保ちつつ、出店者自身のブランドや商品を独自性を持って展開できます。
独自性を出しながら大きなプラットフォームの集客力や信頼性を活用できるため、ビジネスを拡大する上で非常に有効な手段と言えます。
③総合管理型ECモール
モール運営者が商品の仕入れから販売、配送までの一連の流れを自社で管理するECモールの形態を指します。
自社に複数のブランドがある場合、立ち上げたECモール内に出店することで一貫した品質管理やサービスの提供を実現できます。
資生堂のオンラインショップwatashi+ by shiseido、ファッション通販nissenが代表例です。
総合管理型ECモールは、消費者に対して信頼性の高いサービスを提供するためのモデルとして注目されています。
運営者と出店者の役割分担が明確になることで、それぞれが得意とする領域に集中し、最大の効果を発揮することにつながります。
ECモール出店費用
ECモールに出店する際には様々な費用が発生します。以下に出店費用をまとめました。
|
楽天 |
Amazon |
Yahoo!ショッピング |
初期費用 |
60,000円 |
無料 |
無料 |
月額費用 |
50,000円 |
4,900円 |
無料 |
月商100万円時のシステム、販売手数料 |
10.4% |
8%~15% |
5.6% |
出店費用として、ランニングコストが最も高いのは楽天市場、最も安いのはYahoo!ショッピングです。
ECモール出店のメリット
こちらでは、ECモール出店の主要なメリットについて詳しく紹介します。
ECモールを利用したい方は、より効果的な戦略を立てるために参考にしてください。
集客力
すでに高い訪問者数を持つECモールに出店することで、広告やマーケティングの努力やコストを大幅に削減できます。
大手ECモールは、日々数百万人のユーザーが訪れるプラットフォームとなっており、大手の集客力を利用することで、出店者は幅広い顧客層に瞬時にアプローチできます。
成功するオンラインビジネスを築くための1つの鍵として、この集客力を活用していきましょう。
信頼性
消費者は、未知のサイトよりも知名度の高い大手ECモールを利用することにより、オンラインで商品やサービスを安心して購入が可能です。
特に、初めての購入や高額商品の取引時には、安全性や信用が重要視されるため、名の知れたECモールのブランド力や実績は大きな信頼性の源となります。
楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングなどの大手ECモールは、長年の運営実績と数多くの取引履歴を持つため、消費者からの信頼度が非常に高いです。
自身のビジネスの成功のためにも、消費者の信頼を得ていきましょう。
充実したサポート
出店者が安心してビジネスを行い、消費者が安全にショッピングを楽しむためにはサポート体制の充実が不可欠です。
多くのECモールでは、トラブル発生時の対応や、新しい販売機能の利用方法など、出店者向けの手続きガイドや販売促進のアドバイスなど、様々なサポートを提供しています。
サポートの人員を減らせるのも大きなメリットの1つです。
ECモール出店のデメリット
下記では、ECモール出店の主要なデメリットについて詳しく紹介し、課題をどのように乗り越えるかを紹介します。
成功のための戦略としてご活用ください。
価格競争になりやすい
ECモール内での出店者間の競争は価格を中心としたものになりやすく、特に人気のある商品や共通の商品カテゴリーにおいては価格競争が激化する傾向があります。
「価格競争」の激しさを乗り越えるための対処方法としては以下の3つ。
- 独自のブランド価値を高める
- 限定商品やオリジナル商品を提供する
- 顧客との強固な関係を築く
価格だけでなく、他の付加価値を強化することで、競争を有利に進めることにつながります。
ランニングコストが高い
ECモール出店者は、月額の利用料、販売手数料、広告費用など、さまざまなコストが継続的に発生します。
ランニングコストへの対策としては、定期的なコスト分析とROI(投資対効果)の検証が必要です。
不要な広告活動を削減し、効果的なマーケティング戦略に投資することで、コストパフォーマンスを最適化できます。
ショップのオリジナリティが出しにくい
多くのECモールは、統一されたデザインやフォーマットを採用しているため、各出店者が独自のブランドやデザインを強く打ち出すのが難しい環境です。
同じ商品を取り扱う多数のショップがモール内に存在する場合、顧客は価格やレビューを基準に選択する傾向が強まり、ショップ独自の魅力やブランド価値が埋もれがちになります。
限定商品の導入やオリジナルのストーリーテリングを活用することがおすすめです。
さらに、SNSやブログなどの外部メディアを活用して、ショップの独自の世界観や価値を伝え、ファンを増やす取り組みも効果的です。
独自性を追求することで、他のショップとの差別化を図り、顧客のリピート購入を促進させましょう。
まとめ
ここまで最新のECモールの動向、売上ランキング、要因、ECモールの基本情報について解説しました。
近年、ECモールの影響力は拡大しています。大手ECモールの売上や流通額は著しく成長していますが、出店する際の費用や、メリット・デメリットの理解が成功のカギとなります。
ぜひ今後のビジネス戦略を練り上げる参考にしてください。
【最後に】
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月