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【初心者向け】EC事業者のための決済セキュリティガイド

【初心者向け】EC事業者のための決済セキュリティガイド

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この記事でわかること

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    ネットショップの運営において、セキュリティ対策は事業の根幹を支える重要な要素です。
    でも、セキュリティ対策って何から始めればいいの?
    そんな方に向けて、決済セキュリティの基本から実践的な対策までを本記事で解説します。
    これからECサイトを始める方も、すでに運営中の方も、ぜひご活用ください。

    EC事業におけるセキュリティ対策の基礎的知識

    EC事業におけるセキュリティは、「予防」「検知」「対応」で構成されています。
    「予防」段階では、強固なネットワークセキュリティを構築し、潜在的な脅威からシステムを守ります。
    具体的には、以下のような予防施策を行います。

    不正アクセスの防止
    ファイアウォールやIPSという専用のセキュリティシステムを導入し、サイトへの不正なアクセスや攻撃を監視・ブロックします。これにより、外部からの悪意のある接続試行を未然に防ぎます。

    Webアプリケーションの保護
    WAF(Webアプリケーションファイアウォール)を設置し、サイトへの特殊な攻撃パターンを検知して防御します。これは、サイトの脆弱性を狙った攻撃からシステムを守るための重要な防衛線となります。

    顧客情報の保護
    お客様の個人情報やクレジットカード情報などの重要データは、専門的な暗号化技術を用いて保管します。万が一の情報流出時でも、第三者が解読できないよう保護します。また、クレジットカード決済時には3Dセキュア認証を導入し、カード所有者本人による取引であることを確認します。これにより、不正利用やなりすましによる被害を防止します。

    「検知」の段階では、システムの異常を早期に発見することが重要です。
    24時間体制でのリアルタイムモニタリングを実施し、詳細なログ分析により不審な活動を特定します。昨今は最新のAI技術を活用した異常検知システムにより、従来では発見が困難だった新種の攻撃も検出することが可能になっています。

    「対応」の段階では、インシデント発生時の迅速な対処と、被害の最小化が求められます。
    事前に準備された対応手順に従い、システムの復旧と再発防止策の実施を確実に行うことが重要です。

    事業規模別に行うべき対策

    ECサイトの規模に合わせて、必要なセキュリティ対策は変わっていきます。
    以下、成長段階ごとの推奨対策をご説明します。

    1. 立ち上げ期
    この時期は基本的な安全対策の導入が重要です。主な実施すべき施策は以下になります。
    ・安全な通信環境の確保(SSL/TLS証明書の導入
    ・基本的な不正アクセス対策(WAF)の導入
    ・コンピュータウイルス対策ソフトの導入
    ・定期的なデータバックアップの実施

    2. 成長期
    事業の拡大に伴い、セキュリティ対策も強化します。
    ・セキュリティの専門家による定期的な安全性チェック
    ・不正な取引や攻撃を見つけるための監視システムの導入
    ・従業員向けの情報セキュリティ教育の実施

    2. 成熟期
    大規模な事業運営に必要な本格的な対策を実施します。
    ・セキュリティ専門の担当者を社内に配置
    ・24時間体制での専門機関による監視サービスの利用
    ・自社の事業に特化したセキュリティシステムの導入

    セキュリティ対策は一度導入して終わりではなく、常に最新の脅威に対応できるよう、定期的な見直しと更新が必要です。
    事業の成長に合わせて段階的に強化していくことで、お客様に安心してご利用いただけるECサイトを実現できます。

    セキュリティ施策の実装方法

    ECサイトのセキュリティ対策は、基本的な土台作りから始めて、徐々に強化していく形で実装します。まず最初に取り組むべきなのが、サイトの基本的な安全性を確保することです。

    具体的には、まず安全な通信環境を整えます。お客様がサイトで入力する個人情報やカード情報を守るため、「https://」で始まるセキュリティ対策(SSL証明書)を導入します。
    さらに、悪意のある攻撃からサイトを守るための防御システム(WAF)を設置します。これらの基本的な対策により、お客様が安心してECサイトでのお買い物を楽しめる環境を整えることができます。

    3Dセキュア2.0への対応

    特に重要となるのが、クレジットカード決済のセキュリティ強化です。

    現在、ECサイトでは「3Dセキュア」という本人認証の仕組みが重要な役割を果たしています。これは、クレジットカードの不正利用を防ぐための本人確認システムで、2025年3月末までに新しいversion 2.0への移行が必要となっています。

    3Dセキュア2.0では、従来のように全ての取引で本人認証を求めるのではなく、取引状況に応じて認証の要否を判断する「リスクベース認証」を採用しています。例えば、普段と異なる端末からの購入や、過去に見られない大きな金額の取引など、不正利用の可能性が高いと判断された場合にのみ、本人認証を要求します。
    これにより、必要以上の認証プロセスを省くことができ、スムーズなECサイト上でのお買い物体験を提供できます。

    3Dセキュアについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事に更に詳しく記載しておりますので、是非お読みください。

    運用面では、セキュリティに関する基本方針の作成や、従業員向けの情報管理ルールの設定も重要です。定期的なセキュリティチェックを行い、新たな脅威に対応できる体制を整えましょう。

    さらに事業が成長した段階では、AI技術を活用した不正検知システムの導入や、24時間体制での監視システムの構築など、より高度なセキュリティ対策の導入を検討します。

    ただし、これらの対策は一度に全てを導入する必要はありません。特に初期段階では、決済代行会社が提供する基本的なセキュリティ機能を活用することで、効率的に対策を進めることができます。

    これらのセキュリティ対策は、カートシステムを選ぶ際の重要な判断基準にもなります。例えばecforceでは、以下のような包括的なセキュリティ機能を標準で提供しています。

    ・データの暗号化
    ・専門機関による定期脆弱性診断
    ・データの国内管理
    ・3Dセキュア対応
    ・ISO 27001 (ISMS)、プライバシーマークJIS Q 15001を取得
    ・提供環境へのログイン制限

    セキュリティ機能が充実したECプラットフォームを選択することで、初期段階から効率的にセキュリティ対策を実装することができます。

    決済代行サービスの選び方

    ECサイトの決済代行サービスを選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認しましょう。

    1. 提供される機能
    クレジットカードだけでなく、コンビニ決済やスマホ決済など、顧客が利用したい決済方法が揃っているかを確認します。また、不正利用を防ぐためのセキュリティ機能(3Dセキュアなど)が標準で備わっているかも重要です。

    2. 費用
    サービスの利用を始める際の初期費用、毎月の基本料金、そして決済額に応じた手数料を確認します。売上が増えた場合の料金変更や、追加機能の利用料金についても事前に確認しておくことをお勧めします。

    3. サポート体制
    導入時のサポートはもちろん、運営開始後の問い合わせ対応や、システムトラブル時の緊急対応が充実しているかを確認します。日本語でのサポートが受けられることも、安心して利用するための重要なポイントです。

    インシデント対応と事業継続計画

    ECサイトの運営では、セキュリティ上の問題(インシデント)が起きる可能性があります。そのような事態に備えて、対応手順を事前に決めておくことが大切です。
    以下、具体的な対応計画と準備すべき事項についてご説明します。

    インシデント発生時の対応手順

    初動対応
    ・発生している問題の特定と影響範囲の把握
    ・緊急度の判断と必要な初期対応の実施
    ・関係者への適切な情報共有

    二次対応
    ・詳細な原因究明と影響調査の実施
    ・顧客への適切な告知と対応
    ・必要に応じた専門家への相談や依頼

    復旧と再発防止
    ・システムの復旧作業と正常性の確認
    ・再発防止策の検討と実装
    ・インシデント対応報告書の作成

    事業継続のための準備

    ・重要データの定期的なバックアップ体制の構築
    ・代替システムの確保と切り替え手順の整備
    ・従業員への定期的な教育と訓練の実施

    セキュリティ対策は、新しい脅威に対応するため、定期的な見直しと更新が必要です。また、新たなセキュリティ脅威の出現に備え、定期的な見直しと更新を行うことを推奨します。

    【最後に】
    ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで最後にecforceのご紹介をさせていただきます。

    ecforce(イーシーフォース)は日本国内のEC・D2Cビジネスの現場を知り尽くした、わたしたちSUPER STUDIOが提供する国産SaaS型ECシステムです。EC・D2Cサイト構築の際の要件定義から成長拡大まであらゆるフェーズをサポートします。

    累計1,000以上のショップ様に導入されている国産SaaS型ECシステム「ecforce」。さらなる実績や機能のご紹介は以下からご覧ください。

    ecforceには、主に3つの特徴があります。

    特徴1. EC/D2Cビジネストレンドを踏まえた最先端のシステム

    豊富な搭載機能/カスタマイズ性/アップデートスピードでEC事業スタート・カート切り替えに対応。毎月平均で10-20個の新機能をリリース。

    特徴2. 売上を最大化する多彩なマーケティング機能

    クライアントニーズや自社経験を元にトレンドを抑えてた「効果がある」機能を搭載。「広告改善・CVR向上」や「LTV向上/CRM最適化」まで顧客獲得〜リピート化といった各フェーズに対応した機能群で、マーケティング施策を一貫して実施できます。

    特徴3. CSオペレーションやシステム運用工数を削減

    CSオペレーションや広告管理といったEC運営では工数がかかり煩雑化する業務も自動化と操作性の高いUIで効率化。運営コストを削減します。

    「ecforce」は、ECサイトの構築はもちろん、サイトを開設したあとの機能も充実。売上を上げるための豊富な機能からコストを削減する仕組みまで、ECビジネスの成長をサポートします。

    ご興味がある方はぜひ、以下からお問い合わせをいただければ幸いです。

    ecforce公式サイト

    その他、ecforce公式サイトでは、弊社が実事業経験から得たEC/D2Cノウハウを無料ebookで多数公開しております。弊社が独自に提供しているノウハウをたくさんご活用下さい。

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    導くために必要なものとは?

    御社のD2Cを成功に導くには、D2Cに必要な要素を全て備えたカートが欠かせません。「ecforce」は数々のD2C事業の立ち上げ経験から生まれたカートサービス。
    多くのD2Cブランドがecforceを導入して、今までに合計1,000億円を超える売上を達成しています。

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    ※1:稼働済みショップの平均年商 / 集計期間 2021年7月~2022年6月
    ※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
    ※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月

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