この記事でわかること
多種多様なD2Cブランドが次々と誕生する昨今です。
しかし、ただ新しいブランドが世に出ているだけではありません。目を凝らしてよく見ると、ここに新たな潮流を見出すことができます。
それはD2Cに「パーソナライズサービス」を取り入れる流れで、私たちサクボは「パーソナライズD2C」の呼び名をつけて注目してきました。
今までにも「パーソナライズとカスタマイズの違い」を整理したり、「パーソナライズD2C」のブランドを11ブランドまとめましたが、今回はこれからパーソナライズD2Cに取り組もうと検討している事業者向けに、8つのメリットを整理したのでお伝えしたいと思います。
※デメリットについては以下の記事が詳しいので、こちらもご一読ください。
パーソナライズD2Cを展開する3つのデメリットと、独自の解決策。
1. 時代性をとらえられる
パーソナライズD2Cを展開する1つ目のメリットは、「時代性」がキーワードです。
いまパーソナライズD2Cを展開することは、時代の波に乗り、様々な恩恵を授かることができます。
例えば商材によっては「パーソナライズ」が一つのブランディング要素になったり、マーケティングやPRのフックになったりします。
時代性をとらえられることは、何事にも変えられない大きなメリットなのです。
2. LTVを向上させやすい
パーソナライズは、個々に最適化された体験を提供することが前提なので、顧客の「納得感がある購入」を促すことができます。
その結果として顧客満足度が上がり、LTV(客単価・継続率)を向上させやすい傾向があるので、集客においても有利に働くことになります。
望む結果が出るかどうかはパーソナライズで作り出す体験次第ですが、顧客の納得さえ促せれば、揺るがないメリットの一つです。
3. SNSでシェアが起こりやすくなる
“個”の納得感・満足度が高くなることは先に述べた通りですが、LTVの向上以外にも良い側面があります。
それは顧客がSNSでシェアしたくなるということです。個々に最適化された体験とは、すなわち「自分のために用意された体験」であり、SNSに投稿する理由としては十分です。
自分の投稿への反響を見たり、他の人のパーソナライズ結果と比べてみたりする楽しみもあるので、シェアが自然と起こりやすくなるのは間違いないでしょう。
4. リッチな顧客データの収集が可能
設計次第ではありますが、パーソナライズによって必然的に集まるリッチな顧客データは貴重なものです。
なぜなら単に住所や氏名といった基本的な情報だけではなく、顧客の性質や趣味嗜好を知ることができるからです。
ヘアケアのパーソナライズD2Cブランド「MEDULLA(メデュラ)」を運営する株式会社Spartyは、スキンケアのパーソナライズD2Cブランド「HOTARU PERSONALIZED(ホタル パーソナライズド)」のローンチも発表しました。
https://hotaru-personalized.com/
株式会社Spartyが多様なブランド展開を戦略として描けるのも、MEDULLAで収集したリッチな顧客データを活用できるからこそです。リッチな顧客データの収集が可能であることは、パーソナライズD2Cの確かなメリットです。
5. 購入プロセスが改善される
古くは5年前以上、単品リピート通販の購入プロセスは「お試し・トライアル」と題した低価格の商品を顧客に購入してもらったあと、「本商品」と題した通常価格の商品にアップセルして、定期的に購入してもらうといったものでした。
しかしパーソナライズD2Cの場合、従来「お試し・トライアル」が担っていた体験をそっくり置き換えることができます。
これにより「トライアル⇒本商品購入」のプロセスがなくなり、コスト効率が改善される可能性があります。実現すると、非常に大きなメリットとなります。
6. リアル施策との相性が良い
個々の顧客に最適化させるのにオンラインは効率が良いですが、ヒアリングをすることでより多くの定性的なデータを集めることができたり、リッチな顧客体験を提供したりと、オフラインにも多くの利点があります。
そのような理由からパーソナライズD2Cはリアル施策との相性が良いので、リアル店舗をはじめとしたチャネルパートナーを広げやすいといった側面があります。
例えば店舗への集客支援をパートナーに任せ、現場でカウンセリングと実商品体験を促す座組みを企画すれば、顧客は体験が気に入れば購入してくれますし、気に入らなくても認知してくれます。
さらにパートナーは集まった顧客に対して新たなサービスを提供することもできるので、Win- Winの関係を構築できて良いことづくめです。
7. ECが成立しにくい商材の展開が可能に
パーソナライズD2Cによって、そもそもECが成立しにくい商材の展開が可能になるメリットもあります。例えばヘアカラー剤ですが、そもそも顧客の髪質や状態に合わせて薬剤の調合が必要なので、通常のECを展開するのは至難の技です。
その点、購入前にアンケートやクイズを実施することで個々の顧客情報を集めることができるパーソナライズD2Cは、ヘアカラー剤のような商材の展開も成立します。
それを証拠に、国内でもヘアカラー剤のパーソナライズD2Cブランド「COLORIS(カラリス)」が登場しています。
8. CRM施策に活かすことができる
パーソナライズすることで個々の顧客情報が集まることは、今まで何度も述べた通りですが、この情報はCRM施策に活かすことができます。
顧客の「納得感がある購入」によってLTVが向上する可能性は示唆した通りですが、実は継続率向上のためにも、パーソナライズD2Cであることがメリットとして働くとも言えるのです。
特にサプリメントに代表される変化が期待されるような商材の場合、身体の状態を可視化することで、商品価値を再認識するきっかけを作るアプローチもとれるでしょう。
パーソナライズD2Cの課題と解決策
ここまで合計8つのメリットをお伝えしてきましたが、最後にパーソナライズD2Cを展開する上で壁となる大きな課題についても、お伝えします。
それはシステム開発におけるもので、以下のような課題が想定されます。
・コスト:システムを0から開発するには膨大なコストがかかる。
・スピード:システム開発は思うようなスピードではできず、時間がかかる。
・ナレッジ:パーソナライズに関する専門的なナレッジが必要。
・メンテナンス:作って終わりではなく、継続的なメンテナンスが必要。
このような課題をクリアにするために、私たちSUPER STUDIOはパーソナライズD2Cの質問フォームシステム「1d color(ワンディー・カラー)」をご提供しています。
1d colorなら、最短即日・低価格で、パーソナライズD2Cのために必要なシステムを導入することができますし、先述したシステム上の様々な課題も、全て解決することができるのです。
パーソナライズ体験の設計に関しても私たちに独自のナレッジがあり、その体験を生み出すためのシステム構築ノウハウが1d colorには詰まっています。
パーソナライズD2Cの展開を検討しているのであれば、ぜひ1d colorについてご相談いただければと思います。
※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月