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D2Cのビジネスモデル徹底解剖。合計8個(定番4タイプと派生系4タイプ)を紐解く。

D2Cのビジネスモデル徹底解剖。合計8個(定番4タイプと派生系4タイプ)を紐解く。

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この記事でわかること

    ECに関わる人にとって、もはやD2C(Direct to Consumer)という言葉を聞かない日はないかもしれません。

    私たち「success board(通称:サクボ)」も過去に様々な視点から、D2Cについて多くの情報をお伝えしてきました。

    ただ、これからD2Cに挑戦したい方にとって、まず知りたいのはどのような構造でビジネスが成り立っているのか。

    つまりD2Cのビジネスモデルではないでしょうか。

    皆様のD2Cビジネスの売上・利益の最大化、そしてD2Cブランドが実現したい顧客価値や体験をつくるためのヒントをご提供できるように、本稿ではD2Cのビジネスモデルを8個お伝えします。

    しかし、一口に「D2C」と言っても様々な形態があるので、定番のD2Cのビジネスモデルを4タイプに整理して、その派生系として新たな4タイプを解説したいと思います。

    本稿における「D2Cビジネスモデルの定義」

    最初にビジネスモデルの定義から明らかにしていきましょう。ビジネスモデルという言葉にはいくつかの解釈がありますが、本稿における「ビジネスモデルの定義」は以下のように明文化したいと思います。

    ビジネスモデルとは?

    売上・利益の最大化のための仕組み全体のこと。

    D2Cと言えど、基本的にはEC起点のビジネスです。D2Cブランドと自ら名乗りつつ、立ち上げ当初から店舗への卸を積極的に行うブランドもありますが、ECが存在しないケースは稀です。

    つまりD2Cのビジネスモデルを整理する上で、ECビジネスに着目すべきだということがわかります。ここでは2軸で分類して、計4つのタイプに分けていきましょう。

    D2Cのビジネスモデル:4つのタイプ

    D2Cのビジネスモデルを整理するために、以下の2つの軸を用意します。

    • 有形商材 or 無形商材
    • サブスクリプション or 都度販売

    するとD2Cのビジネスモデルは、このような4つのタイプに分けることができます。

    1つ目の軸、「有形商材 or 無形商材」は文字通り形ある有形の商品か、そうではない無形の商品かの分類です。

    例えば、コスメブランドであれば化粧品を売っているので有形商材です。しかし、デジタルコンテンツが商品であれば手で触れることができない無形商材です。

    2つ目の軸は「サブスクリプション or 都度販売」。サブスクリプションについては以前、以下の通り説明しました。

    subscription(サブスクリプション)は、もともと雑誌の定期購読を意味した言葉です。

    それが転じて、月額利用料を支払うことでサービスを享受するモデルを指すようになりました。

    有名なものだと、NetflixやAmazonプライムがサブスクリプションを採用しています。

    ここではDollar Shave Club(ダラーシェイブクラブ)のように定期的に商品が届いたりサービスを受けられるモデルをサブスクリプションと呼び、購入は単品のみで定期的に商品が届くことはないモデルを都度販売と呼んでいます。

    この2つの軸で、D2Cのビジネスモデルを以下の4つのタイプに分類することができます。

    • 有形商材 × 都度販売
    • 無形商材 × 都度販売
    • 有形商材 × サブスクリプション
    • 無形商材 × サブスクリプション

    それでは各々を事例と共に詳しく見ていきましょう。

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    5つの視点でDollar Shave Clubから学ぶ、サブスクリプションの本質とは?

    有形商材 × 都度販売

    有形商材で都度販売を採用しているD2Cブランドといえば、サクボでご紹介したGlossier(グロッシアー)がそうです。

    https://www.glossier.com/

    Glossierの商材はコスメなので有形ですが、サブスクリプションは採用せずに単品売りをしています。

    Glossierはもともと創業者のEmily Weiss(エミリー・ワイス)氏が個人的にスタートさせたブログからスタートしたブランド。

    その起こりからも分かる通り、Webコンテンツをきっかけとした双方向のコミュニケーションと、コミュニティ形成がとても上手です。

    サブスクリプションを採用することでユーザーの元に商品が定期的に届くわけですが、それはメリット・デメリット両面を持つ諸刃の刃でもあります。

    一部のデメリットに関して言及すると、せっかくブランドに対して良い感情を抱いていても、商品が届きすぎた場合、ユーザーに少なからず心理的な負担を及ぼすことも考えられます。

    その点、単品売りはその心配はありません。

    Glossierのようにユーザーとのコミュニケーションが上手なブランドは、定期的にアテンションを集めることで顧客との良好な関係構築を続けられると仮定すると、あえてサブスクリプションを採用しない方が良いという判断もあるかもしれません。

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    Glossierを理解するための5つのヒント。「共謀者」と共創したコミュニティとは?

    無形商材 × 都度販売

    無形商材で都度販売を採用しているケースには、例えば「ジャンプ+」や「マガポケ」といったサービスがあります。

    これを「D2Cブランド」と言うかは意見が分かれるところですが、メーカーである出版社から読者へのダイレクトなコミュニケーション、及びサービス提供と考えると、D2Cにおける「無形商材 × 都度販売」の可能性が見えてきます。

    また、メディアプラットフォームである「note(ノート」)も、コンテンツ制作者が無形商材であるコンテンツを顧客に直接販売するため、この分類に入ると言えるでしょう。

    総じて本稿では、メーカー・コンテンツフォルダーがユーザー(読者など)に対してダイレクトにコミュニケーション、及びサービス提供をする点から、「D2C」であるという解釈をしています。

    有形商材 × サブスクリプション

    有形商材でサブスクリプションを採用しているD2Cブランドの例ですが、サクボでも以前ご紹介したことがある「FUJIMI(フジミ)」が該当します。ポーラ・オルビスホールディングスが38億円で買収したことでも話題になりました。

    https://fujimi.me/

    ユーザーが簡単なオンライン診断を受けるだけで、各人に最適化されたパーソナライズサプリメント・フェイスマスクが定期的に届くサービス。

    診断という一手間はありますが、「自分にとって」良いサプリメントやフェイスマスクが届くため、継続的に使う前提でサブスクリプションのビジネスモデルを採用するのは理に適っています。

    先述した通り「商品が届きすぎた場合、ユーザーに少なからず心理的な負担がある」といったサブスクリプションのデメリットもありますが、顧客が納得の上サービスを継続するのであれば、事業者として売上・利益逓増が見込める良いモデルだと言えます。

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    無形 × サブスクリプション

    無形商材でサブスクリプションを採用しているブランドには、Italic(イタリック)やPublic Goods(パブリックグッズ)の名前を挙げたいと思います。

    自社で企画をして顧客に直接的に商品を販売するといった意味合いで、両者はD2Cブランドと言えるでしょう。

    https://italic.com/

    一見すると双方ともに有形商材を売る単純なD2Cブランドのように見えますが、ビジネスモデルを紐解くと興味深い事実が浮かび上がります。

    https://www.publicgoods.com/

    実は顧客は「会員権」という無形商材を年間契約のサブスクリプションで購入することで、高品質でシンプルな商品がお手頃に買い続けられる権利を得ているのです。

    事業者側は「会員権」を購入するに値する商品ラインナップを揃える必要がありますが、その点において納得感を顧客に提供することができれば、商品販売による単発の利益以外に安定した収入源を確保することができるのです。

    D2Cのビジネスモデル:新たな3つのタイプ

    ここまでD2Cのビジネスモデルとして4つのタイプをご紹介しましたが、これらはいわば定番です。

    この定番から派生する形で、実はいくつかの新しいビジネスモデルも誕生しています。ここから以下の4つのタイプを見ていきましょう。

    • 高価格商品
    • ハードウェア+ソフトウェア
    • Boxタイプ
    • パーソナライズD2C

    高価格商品(有形商材 × 都度販売からの派生)

    単価が数万円を超えるような高価格商品を販売するビジネスモデルも誕生しています。4分類に入れるなら「有形商材 × 都度販売」ですが、価格を引き上げることで異なる展開をしています。

    例えば全身脱毛サロン「脱毛ラボ」は、ホームケア商品として脱毛アイテムを7万円超で販売していますが、クレジットカードの分割払いで月当たりの負担額を低減し、それを明記することで購入障壁を極限まで下げています。

    https://datsumo-labo.jp/

    サブスクリプションではないので、あくまで「有形商材 × 都度販売」ではありますが、合計金額よりも初回に支払う金額に目がいく人間心理にうまく訴えかける設計をしています。

    ちなみに高級シャワーヘッドのような商材にも同様のビジネスモデルが存在します。

    https://www.mtgec.jp/shop/pages/event_refa_bubbles.aspx

    これらのビジネスモデルはオンラインショッピングとの相性がよく、店頭では多数の商品が並んでいるため他の商品と比べられてしまう一方で、Web上であれば同一商品の本体価格と月額を比べられるという見落としがちな利点もあります。

    ハードウェア+ソフトウェア

    ハードウェアを「有形商材 × 都度販売」で販売した後、ソフトウェアを「無形商材 × サブスクリプション」で販売するというユニークなビジネスモデルもあります。

    このビジネスモデルで話題をさらうD2Cブランドと言えば、Peloton(ペロトン)。エアロバイクやランニングマシーン(ハードウェア)を販売して、インストラクターとのトレーニング(ソフトウェア)はサブスクリプションで販売しています。

    詳しくは以下の記事をぜひご覧になってください。

    <関連記事>

    Pelotonに関する5つのTIPS。200億円を超える赤字でも人気の秘密とは?

    国内ではkipkip(キップキップ)というD2Cブランドが、絵本プロジェクター+オリジナルコンテンツで同様のビジネスモデルを採用しています。

    https://kip-kip.com/

    このビジネスモデルは、ハードウェアを先行で販売して、さらに月額でサービス・コンテンツ料をいただくので、キャッシュポイントが二段階存在します。

    これは古くはジレットに代表される「付け替え刃の剃刀」と同じモデル。顧客は大きい買い物(ハードウェア)と小さな買い物(ソフトウェア)をすることで、継続的にお金を支払うこととなります。

    Boxタイプ

    おやつ体験BOX snaq.me(スナックミー)は、4分類でいうところの「有形商材 × サブスクリプション」です。しかし、顧客に届けるものがBOXであることが、通常の「有形商材 × サブスクリプション」と様相を変えます。

    https://snaq.me/

    なぜなら、snaq.meは顧客がサービスを継続しようか迷った時に、二択(やめるか、続けるか)ではなく、三択(やめるか、続けるか、中身を変えるか)を提示できます。

    BOXであるがゆえに中身は固定されず、「中身が別なら継続しても良いかも」と思う顧客の心理にうまく訴えかけることができるのです。

    驚くべきことにsnaq.meはBOXタイプを採用したことで、最長継続顧客の年月として『4年10ヶ月』を記録していることをプレスリリースで発表しています。

    ちなみに私たちがご提供するオールインワンECプラットフォーム「ecforce(イーシーフォース)」は、選択可能な商品群から条件にあった組み合わせをユーザーが自由に選択して購入へと進む、「セット販売」機能を実装しています。

    BOXタイプのアプローチをしたい場合は、ぜひ以下からお問い合わせをいただけますと幸いです。

    セット販売機能の詳細はこちら

    <関連記事> ※snaq.meをpick upしています。

    6つのD2C国内事例。ブランド成長のキーワードは「モノづくり×パーソナライズ」?

    パーソナライズD2C

    最後にご紹介するのは、パーソナライズD2C。サクボでも11ブランドを総まとめした以下の記事がよく読まれています。

    <関連記事>

    パーソナライズD2Cまとめ。11ブランドをヘルスケア・ヘアケア・フード&ドリンクの3領域で特集!

    基本的にはパーソナライズD2Cは「有形商材 × サブスクリプション」に分類されますが、複数の商品から顧客に最適なものを選ぶ独自のスタイルは、唯一無二ゆえ1つのビジネスモデルとして確立されていると言えます。

    BOXタイプとも似ていますが、同じ商品が毎月届く仕様ではなく、パーソナライズされた商品が自分に合っていないと顧客が感じたら商材を変えることができるのも特徴の一つです。

    さて、ここまでD2Cのビジネスモデルとして合計8つのタイプをご紹介しました。

    今後も4分類をスタンダードとして、様々なタイプが派生していく可能性もあります。D2Cが今後もブランド・顧客の双方から支持され続ける中で、ビジネスモデルも同様に進化を遂げていくことは間違い無いと言えるでしょう。

    ちなみに私たちSUPER STUDIOが開発するecforceは、クライアント様ニーズの実現や自社事業でのビジネス構築を通して、D2Cにおける様々な機能ニーズを満たす開発をポリシーにしています。

    新規性あるビジネスモデル実現の際もぜひお声がけください。

    【最後に】

    ここまで読んでいただいたので、とっておきの情報をお伝えします。

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    ご興味がある方はぜひ、以下からお問い合わせをいただければ幸いです。

    ecforce公式サイト

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    ecforce導入
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