この記事でわかること
チャットボットを目にすることが増えたと思いませんか?
デジタルマーケティングに従事する一部の業界だけでなく、LINEを筆頭にチャットボットは私たちの一般的な生活シーンにも入り込んできています。
EC領域にフォーカスすると、ここ5年ほどで「Web接客」といった言葉と共にチャットボットの注目度は上がり、めざましい勢いで普及が進みました。
今回はD2Cブランドの立ち上げの際にチャットボットの導入を検討している人や、すでに導入済みで、より良いシナリオの作り方を模索する人向けに、シナリオ設計にまつわる4つのTIPSをご用意しました。
チャットボットの導入目的
まずはチャットボットの導入目的から確認していきましょう。
何事もそうですが、目的がはっきりしていないと、導入しても効果検証がうまくできません。
そもそもチャットボットを導入する目的はどこにあるのでしょうか。
デジタルマーケティングに知見がある方は、以下の目的をイメージするかもしれません。
離脱率防止
サイトに来訪したユーザーがすぐに離脱するのを防ぐため、チャットボットでコンテンツを表示して引き止める 。
フォーム入力を簡易化する
通常フォームはランディングページの下部に存在する。人によっては発見できなかったり、スクロールが面倒だったりと課題がある。
チャットボットをポップアップでわかりやすく表示することで、ユーザーにチャットボット上でのフォーム入力を促す。
・・・しかし、覚えておきたい前提として、チャットボットの利用は意外と購入済みユーザーも対象になるのです。
なので未購入ユーザー向けの施策以外に、購入済みユーザー向けにも有効な打ち手があることを忘れてはいけません。
そして、購入済みユーザー向けのメインの目的は「解約阻止」です。
※一般的には「解約阻止」と呼ばれていますが、弊社ではお客様の視点に立ち「継続サポート」と呼んでいます。
そもそもD2Cは最初から定期購入を用意するサブスクリプションモデルが多いため、長期的な関係性を築きLTVを伸ばすことが何よりも重要です。
そしてLTVを伸ばすと同時に防がなくてはならないのが解約で、長期的な関係性を築くためには「解約阻止」が非常に重要なのです。
・・・チャットボットの重要性にお気づきいただけたでしょうか。
シナリオ設計にまつわる4つのTIPS
ここからシナリオ設計にまつわるTIPSをお伝えしたいのですが、結果からお伝えすると、4つのTIPSのうち2つを実践したことで、解約阻止率を1.5倍にすることができました。
1. 選択肢は絞った方が良い
1つ目のTIPSは選択肢についてです。
シナリオ設計の際、質問に対して選択肢を作りますが、この選択肢をユーザーにとって良かれと思って増やしてしまうと遷移率が下がるという結果が出ました。
項目に対して選択肢は3つくらいが適切です。
5,6つと多くの選択肢を設置してしまうと、遷移率が悪くなるので気をつけてください。
2. シナリオはできるだけシンプルに
当初はシナリオを複雑化することで、(解約するのが面倒)という心理的ハードルを作り、そのままサイト離脱をしてもらう狙いを持っていました。
しかしユーザーに愛されるサポート体制を考え直した結果、この点を大きく変える必要があると気づきました。
まず動線をシンプルにすることで、解約希望のユーザーが解約しやすくしました。その上で解約前に商品を継続する意味を伝えることで、解約率は変わらずに継続率の向上を実現しました。(具体的には動線をシンプルにするために、シナリオの項目を30個から20個にしました。)
当初は「ユーザーを解約させないように」という目的がありましたが、ユーザーのニーズを考えるとただの押し売りです。本来は、解約したい人は簡単に解約できて、迷っている人は背中を押せるようなシナリオがいいはずです。
ここでのキーワードは、「ユーザーファースト」と「シンプル」です。ユーザーのことを考え、シナリオはなるべくシンプルにしましょう。
3. 視覚的に伝わる画像を多用する
テキストベースのコンテンツでシナリオを組んでいる場合、画像を取り入れるだけでも解約阻止率を上げられる可能性があります。
そもそも解約を希望しているユーザーは、ブランドに対するエンゲージメントが低いので、テキストを読み込むモチベーションは高いと言えません。
パッと見て理解できるような、視覚的にわかりやすい画像の方がメッセージが伝わります。
4. チャットボットから定性的な声を拾う
実はチャットボットを使うことで、クリエイティブや商品開発に活かす設問も作れます。
例えば、解約理由をヒアリングすると
・商品が高い
・肌に合わなかった
・商品が余る
といった意見を吸い上げることができます。
これは同じ悩みを気にするユーザーが、商品購入検討時に一定数存在するということなので、広告クリエイティブやLPに不安要素を取り除くコンテンツを用意するといったアクションに応用できます。
他にも、特定の有名人が使っているから商品を選んだといったことが分かれば、次の記事広告に該当する有名人を起用することもできます。
以前、D2Cを語る上で「データドリブンなEC」であることは欠かせないと言いました。解約希望ユーザーの定性的な声を集めて、そのデータを活用して訴求を変えるアクションは、まさにデータドリブンの一例だと言えるでしょう。
以上4つのTIPSのうち、解約阻止率を1.5倍にしたのはTIPS2と3です。(端的に言うと、シナリオをシンプルにして画像を多用しました。)
TIPS1も含め、この3つのTIPSはすぐにでも始められるので、チャットボット施策ですぐにでも成果を上げたい方は、ぜひ取り組んでみてください。
【最後に】
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月