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EC業務の属人化原因と解消方法を5ステップで解説

EC業務の属人化原因と解消方法を5ステップで解説

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この記事でわかること

    ※この記事は 時点の情報をもとに執筆しています。

    AI実践ガイド【物流・CS編】

    EC業務で属人化が進むと、担当者不在時の停止リスクや、標準化すべき業務の優先順位を判断しにくくなります。
    受注処理、在庫管理、問い合わせ対応、広告運用などが複数のツールや経験則にまたがるため、手順だけでなく判断基準も個人に残りやすい構造があります。

    この記事では、EC業務の属人化とは何か、属人化しやすい業務領域、主な原因、放置した場合のリスク、診断チェックリスト、解消ステップ、ツール導入・外注の注意点、KPIを整理します。

    EC運営の現状を見直し、どこから標準化を進めるかを検討したい担当者の方におすすめです。

    【この記事の主な内容】

    • EC業務の属人化の意味と問題点
    • 属人化しやすい業務領域
    • EC業務が属人化する主な原因
    • EC業務の属人化を解消する5つのステップ
    • 属人化を放置した場合のリスク

    関連記事:少人数EC運営の業務設計と効率化の進め方

    EC業務の属人化とは?まず押さえたい意味と問題点

    書類データを前に話しているサラリーマン

    EC業務の属人化とは、特定の担当者だけが業務の手順、判断基準、ツール設定、取引先とのやり取りを把握している状態を指します。
    担当者が不在でも業務が回る状態であれば専門性として活かせますが、代替できない状態になると運営上のリスクが高まります。
    ここでは、EC運営で属人化が起きやすい理由と、専門性との違いを整理します。

    EC業務で属人化が起きやすい理由

    EC運営は、商品登録、受注処理、在庫管理、出荷連携、問い合わせ対応、広告運用、CRM、レポート作成など、複数の業務で成り立っています。

    それぞれの業務で利用する管理画面、モール仕様、物流会社との連携方法、社内承認フローが異なるため、経験を積んだ担当者の中にノウハウが蓄積されやすい傾向があります。

    特に少人数のECチームでは、ひとりが複数領域を兼任するケースがあります。
    日々の出荷や顧客対応を優先するほど、手順書の更新や引き継ぎ資料の整備が後回しになりがちです。
    その結果、運用は回っているように見えても、担当者が休む、異動する、退職するタイミングで業務の継続性に課題が表面化することがあります。

    属人化と専門性の違い

    属人化は、専門性そのものとは異なります。
    広告運用や在庫調整のように経験が成果に影響しやすい業務では、担当者の専門性が事業に貢献する場面があります。
    一方で、なぜその判断をしたのか、どのデータを見たのか、どの条件なら別の対応を選ぶのかが共有されていなければ、組織として再現しにくい状態になります。

    専門性を活かしながら属人化を避けるには、作業手順だけでなく判断の前提を残すことが判断材料になります。

    「この担当者だからできる」状態をなくすのではなく、「この担当者の知見を他の人も使える」状態に変えることが、EC業務の標準化につながります。
    EC運営の基本業務を整理する際は、ECサイト運営の基本業務と必要スキルとは?【初心者向けガイド】|ecforce blogも参考になります。

    EC業務で属人化しやすい業務領域

    PCのキーボード

    EC業務の属人化は、特定の工程だけで起きるものではありません。
    売上をつくるフロント業務と、注文から配送・顧客対応までを支えるバックエンド業務の両方で起こり得ます。

    自社のリスクを把握するには、まず属人化しやすい業務領域を切り分けて確認するとよいでしょう。

    属人化しやすい主な領域は、受注処理・出荷連携、在庫管理・需要予測、問い合わせ対応・CS、広告運用・SEO・モール運用、レポート作成・データ分析です。
    ここからは、それぞれの業務で属人化が起きやすい理由と、確認しておきたいポイントについて解説します。

    受注処理・出荷連携

    受注処理は、注文内容の確認、決済ステータスの確認、出荷指示、配送情報の反映、顧客への連絡などが連続する業務です。

    複数モールや自社ECを併用している場合、チャネルごとに管理画面や処理ルールが異なることがあります。
    そのため、担当者だけが例外処理や確認手順を把握している状態になりやすい領域です。

    出荷連携では、物流会社や倉庫管理システムとのデータ連携も関わります。
    ファイルの取り込み形式、締め時間、配送方法ごとの注意点などが文書化されていないと、担当者不在時に出荷遅延や確認漏れが起こる可能性があります。

    受注・決済・配送フローを整理する際は、定期通販のオペレーションとは?業務フローや改善手順を解説|ecforce blogも参考になります。

    在庫管理・需要予測

    在庫管理は、売れ行き、キャンペーン、季節性、仕入れリードタイムを踏まえて判断する場面が多い業務です。
    ベテラン担当者の経験が役立つ一方で、発注数量や補充タイミングの根拠が残っていないと、他の担当者が同じ判断をしにくくなります。

    在庫管理の属人化は、欠品や過剰在庫につながる可能性があります。
    欠品が起きれば販売機会の損失につながり、過剰在庫が続けば保管費や値引き対応の負担が増えることもあります。

    SKU別の在庫基準、発注点、例外時の確認先を共有しておくことが、安定した運用の土台になります。

    問い合わせ対応・CS

    問い合わせ対応は、顧客情報、注文履歴、配送状況、返品・交換条件を確認しながら進める業務です。

    回答テンプレートがあっても、どのケースでどの表現を使うか、どこまで現場で判断してよいかが曖昧だと、対応品質にばらつきが出やすくなります。

    特に定期通販では、スキップ、休会、解約、住所変更、支払い方法変更など、顧客ごとの状況に応じた対応が求められます。

    対応履歴やエスカレーション基準が共有されていないと、返信遅れや二重対応が発生する可能性があります。

    FAQや対応テンプレートを整備する際は、更新担当者と承認者もあわせて決めておくと運用しやすくなります。
    サポートの課題をLTVの観点から整理したい場合は、EC事業のLTVを上げるカスタマーサポートの3つの課題と対策とは?|ecforce blogも参考になります。

    広告運用・SEO・モール運用

    広告運用、SEO、モール運用は、専門性が高く、判断基準が個人に蓄積されやすい領域です。
    広告では予算配分、入札調整、クリエイティブ改善、停止判断などがあり、SEOではキーワード選定、構成作成、リライト判断などが発生します。
    モール運用では、イベント対応や規約変更への追随も必要になります。

    これらの業務では、結果だけでなく判断の背景を残すことが大切です。

    例えば、広告費を増減した理由、SEO記事の構成を変えた理由、モール施策で優先した商品などを記録しておくと、次回以降の改善判断に活かしやすくなります。

    レポート作成・データ分析

    レポート作成やデータ分析は、Excel、スプレッドシート、BIツール、カートシステムの出力データなどが組み合わさることがあります。
    集計ロジックやKPI定義が担当者だけに依存していると、数値の見方が変わったり、更新できなくなったりする可能性があります。

    前任者が作成したマクロや関数を誰も理解していない状態も、属人化の典型例です。
    売上、LTV、CVR、継続率、解約率、広告費などの定義を明文化し、どのデータをいつ取得するかを残しておくと、意思決定の再現性を高めやすくなります。

    EC業務が属人化する主な原因

    ?の積み木とショッピングカート

    EC業務の属人化は、担当者個人の能力や姿勢だけで起きるものではありません。
    業務範囲の広さ、手順の未整備、ツール設定の複雑さ、評価制度など、組織側の仕組みが影響することがあります。
    原因を分けて把握すると、改善策を選びやすくなります。

    業務範囲が広く、優先順位が決まっていない

    EC運営では、売上施策と日々のオペレーションが同時に発生します。
    商品ページの修正、キャンペーン対応、受注処理、問い合わせ対応、在庫確認、広告運用などが重なると、担当者は目の前の緊急業務を優先しやすくなります。

    その状態が続くと、業務を整理する時間が取れず、手順書作成や引き継ぎ資料の更新が後回しになります。

    少人数体制では特に、業務の全体像と優先順位を決めないまま運用が積み上がる傾向があります。
    業務設計や外注判断を整理する場合は、ネットショップ運営代行とは?サービス内容・費用・おすすめ代行会社15選|ecforce blogも参考になります。

    手順や判断基準が明文化されていない

    属人化の大きな原因は、作業の手順だけでなく、判断基準が残っていないことです。
    例えば、返品を受け付ける条件、広告を停止する基準、在庫補充の判断、クレーム時のエスカレーション先などは、経験者が暗黙のうちに判断している場合があります。

    手順書に「管理画面で処理する」とだけ書かれていても、どの画面で何を確認し、どの例外なら上長に確認するのかが分からなければ、実務では使いにくくなります。
    標準化では、作業順序とあわせて、判断に使う情報、確認先、禁止事項を残すことが欠かせません。

    ツール設定やデータの所在が担当者に依存している

    システムを導入していても、設定や運用ルールが担当者だけに依存していると、別の形で属人化が起こります。
    カート、OMS、WMS、CRM、広告管理画面、BIツールなどは、権限設定、連携条件、通知設定、集計条件が複雑になりやすい領域です。

    また、データの保存場所が個人フォルダや個人管理のスプレッドシートに分散している場合、必要な情報を探すだけで時間がかかります。

    どのデータを正とするのか、誰が更新するのか、いつ確認するのかを決めておくことが、ツール運用の属人化を防ぐ判断材料になります。

    情報共有や育成が評価されにくい

    情報共有や後進育成が評価されにくい環境では、担当者がノウハウを整理する動機を持ちにくくなります。

    個人の売上貢献や処理件数だけが評価されると、マニュアル更新や引き継ぎ資料作成は「余力があるときの作業」と見なされやすくなります。

    属人化を解消するには、共有した人が損をしない仕組みが求められます。
    マニュアルの更新、レビュー会の実施、ペア作業、教育への貢献を評価項目に含めることで、ノウハウを組織資産として残しやすくなります。

    属人化を放置した場合に起こりやすいリスク

    付箋に書かれた注意のマーク

    属人化を放置すると、業務効率の低下だけでなく、売上、顧客体験、情報管理にも影響が及ぶ可能性があります。
    リスクを把握することで、どの業務から標準化するべきかを判断しやすくなります。
    ここでは、EC運営で特に注意したいリスクを整理します。

    担当者不在時に業務が止まる

    担当者しか処理できない業務があると、休暇、体調不良、異動、退職のタイミングで業務が止まる可能性があります。

    受注処理や出荷指示が止まれば配送遅延につながり、キャンペーン設定ができなければ販売機会を逃すこともあります。

    このリスクは、業務量が多い時期ほど大きくなります。
    セール期間、繁忙期、新商品の発売時期などは、通常よりも確認事項や例外対応が増えるため、担当者依存の業務がボトルネックになりやすいと考えられます。

    ミスや対応遅れが売上・顧客満足度に影響する

    属人化した業務では、担当者によって処理手順や確認観点が変わることがあります。
    受注確認の漏れ、在庫数の更新遅れ、配送先の確認不足、問い合わせ返信の遅れなどは、顧客体験に直接影響する可能性があります。

    対応品質が安定しない状態が続くと、顧客からの信頼を損なう要因になります。
    特に定期通販やリピート購入を重視するビジネスでは、対応の一貫性や履歴管理が継続率に関わる場合があります。

    ノウハウが失われ、教育コストが増える

    属人化が進んだまま担当者が退職すると、業務の背景や判断基準が失われる可能性があります。
    新しい担当者は過去の資料や管理画面を探しながら業務を覚えることになり、立ち上がりまでの時間が長くなりやすいです。

    OJTだけに依存した育成では、教える人によって内容が変わることもあります。
    新人が同じ品質で作業できるようにするには、手順書、チェックリスト、過去の判断例、よくあるエラー対応をセットで残すことが有効です。

    不正・情報管理リスクに気づきにくくなる

    業務プロセスが見えにくい状態では、入力ミスや確認漏れに気づきにくくなることがあります。
    顧客情報や注文情報を扱うEC業務では、個人情報の取り扱い、アクセス権限、データの保管場所にも注意が必要です。

    顧客情報を扱う業務では、社内ルールだけで判断せず、公的機関が公開している情報も確認しておくと安心です。

    例えば、個人情報の取り扱いは個人情報保護委員会の情報を、情報セキュリティ対策は情報処理推進機構(IPA)のガイドラインを参考にできます。
    IPAは、企業のIT活用やセキュリティ対策を支援する独立行政法人です。

    こうした情報をもとに、誰がどの情報にアクセスできるのか、どこに記録を残すのかを整理しておくとよいでしょう。

    出典:個人情報保護法等|個人情報保護委員会
    出典:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

    EC業務の属人化を診断するチェックリスト

    AI実践ガイド【物流・CS編】

    電球のマークとクエスチョンマークの木のブロック

    属人化を解消する前に、自社のどの業務がどの程度担当者に依存しているかを把握する必要があります。
    感覚だけで判断すると、目立つ業務だけを改善し、停止リスクの高い業務を見落とすことがあります。
    ここでは、現状確認に使いやすい観点を整理します。

    担当者不在時に止まる業務はないか

    まず確認したいのは、担当者が不在でも当日中に処理できる業務かどうかです。
    受注処理、出荷指示、問い合わせ対応、広告停止、在庫補充、返品処理などについて、代替担当者が分かる状態になっているかを確認します。

    あわせて、緊急時の判断者、取引先の連絡先、管理画面の権限、作業に必要なファイルの場所も見直します。
    「担当者に聞けば分かる」状態が残っている業務は、標準化の優先候補になります。

    手順書だけでなく判断基準まで共有されているか

    手順書が存在していても、実務で使える内容になっているとは限りません。
    画面操作だけでなく、どの条件なら処理を進めてよいか、どの条件なら確認が必要か、どのケースは対応してはいけないかまで記載されているかを確認します。

    例えば、返品・交換、広告停止、在庫補充、クレーム対応、決済エラー対応などは、判断基準の共有が欠かせません。
    過去の対応例を残しておくと、例外対応でも判断がぶれにくくなります。

    ツール権限・データ・設定内容が共有されているか

    ツールの権限や設定内容も、属人化を診断するうえで重要です。
    管理者権限を持つ人がひとりだけになっていないか、連携設定を変更できる人が限られすぎていないか、退職者のアカウントが残っていないかを確認します。

    また、レポートやテンプレートの保存場所が個人管理になっている場合は注意が必要です。
    ファイル名、保存場所、更新頻度、利用目的を整理し、チームで参照できる状態にしておくと、引き継ぎ時の混乱を減らしやすくなります。

    EC業務の属人化を解消する5つのステップ

    5つのショッピングカートのアイコン

    EC業務の属人化は、業務をすべて一度に変えようとすると現場の負担が大きくなります。
    まずは現状を可視化し、停止リスクと事業インパクトを見ながら優先順位を決める進め方が現実的です。
    そのうえで、標準化、ツール活用、複数人体制づくりへ段階的に進めます。

    ステップ1:業務を洗い出し、担当者・頻度・工数を可視化する

    最初に、EC運営に関わる業務をできるだけ具体的に洗い出します。
    「商品登録」「受注処理」だけで終わらせず、実際の作業単位まで分解することがポイントです。
    誰が、何を、いつ、どの頻度で、どのくらいの時間をかけ、どのツールを使っているかを記録します。

    洗い出しでは、毎日発生する定型業務だけでなく、月次処理、キャンペーン対応、トラブル対応、棚卸し、レポート作成も含めます。

    頻度が低い業務ほど、発生時に担当者へ確認が集中しやすいためです。
    業務一覧には、作業手順、判断基準、利用ツール、参照データ、関係者、取引先を記載すると、後の標準化に使いやすくなります。

    ステップ2:停止リスクと事業インパクトで優先順位を決める

    洗い出した業務をすべて同時に標準化するのは、現場の負荷が大きくなりがちです。
    そのため、停止した場合の影響と改善のしやすさを見ながら優先順位を決めます。
    売上、顧客満足度、法令・情報管理、取引先対応に影響しやすい業務は、早めに着手する候補になります。

    優先順位を決める際は、次のような観点で整理すると判断しやすくなります。

    • 担当者不在時に当日中の処理が必要か
    • ミスが売上や顧客対応に影響するか
    • 作業時間が長く、削減効果が見込めるか
    • 手順化しやすい定型業務か
    • 外注やツール化に向いているか

    一方で、過去の慣習で続けているだけの業務は、標準化する前に「やめる」「頻度を下げる」「別業務に統合する」判断も必要になります。
    不要な業務まで丁寧にマニュアル化すると、運用負荷が残り続けるためです。

    ステップ3:手順・判断基準・例外対応を標準化する

    優先度の高い業務から、手順と判断基準を標準化します。
    マニュアルは、画面操作の説明だけでなく、確認すべきデータ、入力ルール、承認が必要な条件、エラー時の対応まで含めると実務で使いやすくなります。

    最初から完璧なマニュアルを目指すと、作成に時間がかかり、完成前に業務内容が変わることがあります。
    まずは現場で使える最低限の内容を作り、実際に利用しながら不足部分を更新する進め方が現実的です。
    問い合わせ対応のように判断が分かれやすい業務では、FAQ、返信テンプレート、エスカレーション基準をセットで整えると、対応品質のばらつきを抑えやすくなります。

    標準化した内容は、更新ルールも決めておく必要があります。
    更新者、承認者、更新頻度、変更履歴の残し方を決めておくと、マニュアルが古いまま放置されるリスクを減らせます。

    ステップ4:ツール・自動化で手作業と判断のばらつきを減らす

    手順を整理したら、ツールや自動化で置き換えられる業務を検討します。
    受注処理、在庫更新、出荷指示、レポート作成、問い合わせ分類などは、システム化や自動化の対象になりやすい領域です。
    導入前に業務フローを整理しておくと、既存の非効率をそのままシステムに移すリスクを抑えやすくなります。

    ツールを選ぶ際は、対応領域、既存システムとの連携、権限管理、サポート体制、運用後の設定変更のしやすさを確認します。
    また、例外処理やエラー発生時の対応を人が判断する場面も残ります。
    自動化によって手作業を減らしながら、停止時の確認方法や復旧手順を文書化しておくことが大切です。

    生成AIを使う場合も、出力結果の確認プロセスが欠かせません。
    商品説明文、問い合わせ要約、レビュー分類などを支援する用途では、最終確認者、修正基準、利用してよいデータ範囲を決めておくと運用しやすくなります。

    ステップ5:複数担当者で回せる体制と評価制度を整える

    標準化した業務は、複数の担当者で実行できる状態にしていきます。
    スキルマップで対応可能な業務と習熟度を可視化すると、教育計画を立てやすくなります。
    メイン担当者とサブ担当者を決め、定期的にペア作業やジョブローテーションを行えば、引き継ぎの負担を分散しやすくなります。

    体制づくりでは、権限の複数化も重要です。
    管理画面、広告アカウント、レポート、取引先連絡先などについて、必要な人が必要な範囲でアクセスできる状態にしておきます。
    ただし、権限を広げすぎると情報管理リスクが高まるため、役割に応じた権限設計と定期的な棚卸しが求められます。

    また、ノウハウ共有を評価する仕組みも整えると、再属人化を防ぎやすくなります。
    マニュアル更新、レビュー参加、後輩育成、改善提案などを評価対象に含めることで、個人の経験をチームの資産として残しやすくなります。

    属人化を防ぐためにツール導入・外注を検討する際の注意点

    PCを操作する人の手

    属人化の解消では、マニュアル化だけでなく、ツール導入や外注も選択肢になります。
    ただし、導入や委託の目的が曖昧なままだと、設定や判断基準が別の担当者・外注先に移るだけになる場合があります。
    ここでは、ツールと外注を検討する際の注意点を整理します。

    ツール導入で新たな属人化を生まない

    ツール導入は、手作業や確認漏れを減らす手段になります。
    一方で、設定内容、連携条件、エラー対応、権限管理を一部の担当者しか理解していない場合、ツール運用そのものが属人化する可能性があります。

    運用開始後は、設定変更の手順、連携エラー時の確認方法、サポート窓口、管理者権限の範囲を文書化します。
    月次で設定や自動処理の結果を確認する機会を設けると、導入後に担当者だけが運用を把握している状態を防ぎやすくなります。

    ツールの効果を継続させるには、設定を変えた理由や例外対応の履歴も残しておくとよいでしょう。

    外注先に任せきりにせず、社内に判断基準を残す

    外注は、社内リソースが不足している業務や専門性が高い業務を補う選択肢になります。
    商品登録、広告運用、制作、CS、物流、レポート作成などは、外部パートナーの活用を検討しやすい領域です。
    一方で、外注先に任せきりになると、社内にノウハウが残らず、外注先変更時に業務が止まる可能性があります。

    外注する場合は、依頼範囲、成果物、レポート形式、アカウント権限、月次の振り返り方法を事前に決めます。
    判断基準や顧客理解に関わる部分は社内に残し、実作業や定型処理を外部に任せるなど、役割を分けると運用しやすくなります。

    運営代行の業務範囲や費用感を確認する際は、ネットショップ運営代行とは?サービス内容・費用・おすすめ代行会社15選|ecforce blogも参考になります。

    属人化解消の効果を測るKPI

    説明をする人と説明を聞く人

    属人化対策は、マニュアルを作って終わりではありません。
    改善前後で同じ指標を記録し、工数、品質、体制の変化を確認することで、次に改善すべき業務を判断しやすくなります。
    売上だけでなく、日々の運用指標もあわせて見ることが大切です。

    工数・品質・体制の3軸で見る

    属人化解消の効果は、工数、品質、体制の3軸で見ると整理しやすくなります。
    主なKPIは、次のように整理できます。

    確認する指標の例
    工数 受注処理時間、問い合わせ対応時間、レポート作成時間、手作業の回数
    品質 入力ミス、誤出荷、返信漏れ、出荷遅延、エラー対応件数
    体制 対応できる人数、引き継ぎにかかる日数、マニュアル更新頻度、レビュー実施回数

    これらを組み合わせることで、単に作業が早くなったかだけでなく、担当者が変わっても同じ品質で運用できるかを確認しやすくなります。

    改善前後で同じ指標を記録する

    KPIを設定する際は、改善前の基準値を残しておくことが大切です。
    例えば、受注処理に1日何分かかっているか、問い合わせの一次返信まで何時間かかっているか、月に何件の修正や確認漏れが起きているかを記録します。

    改善後は、同じ方法で定期的に数値を取り、差分を確認します。
    数値だけでは分からない負担感や判断のしやすさもあるため、現場ヒアリングをあわせて行うとよいでしょう。

    効果が出ている業務は標準化の範囲を広げ、効果が薄い業務は手順やツール設定を見直します。

    EC業務の属人化に関するよくある質問

    PCに向かう人と様々なアイコン

    EC運営で特に属人化しやすい業務は何ですか?

    EC運営で属人化しやすい業務は、受注処理、在庫管理、問い合わせ対応、広告運用、SEO、モール運用、レポート作成などです。
    これらは複数のツールや判断基準が関わるため、経験者の中にノウハウが残りやすい傾向があります。
    特に、例外対応が多い業務や、売上・顧客対応に影響しやすい業務から優先して標準化を検討するとよいでしょう。

    マニュアルを作っても定着しない場合はどうすればよいですか?

    マニュアルが定着しない場合は、作成後の更新ルールが不足している可能性があります。
    更新担当者、承認者、更新日、変更履歴の残し方を決め、月次やキャンペーン後の振り返りに組み込むと運用しやすくなります。
    また、手順だけでなく判断基準や例外対応を含めることで、現場で参照されやすい資料になります。

    ツール導入と外注はどちらを優先すべきですか?

    定型作業やデータ連携が多い業務は、ツール導入による効率化を検討しやすい領域です。

    一方で、専門知識や一時的なリソースが必要な業務は、外注が選択肢になります。
    ただし、どちらを選ぶ場合でも、判断基準や顧客理解まで外部化しすぎないことが大切です。
    自社に残す業務と外部に任せる業務を分けて考えると、再属人化を防ぎやすくなります。

    特定担当者がノウハウを共有したがらない場合はどうすればよいですか?

    ノウハウ共有を担当者の善意だけに任せると、継続しにくい場合があります。
    まずは、共有によって本人の確認対応や緊急対応が減ることを伝え、負荷軽減につながる形で進めるとよいでしょう。

    あわせて、マニュアル更新や後進育成を評価項目に含めると、共有が組織にとって価値ある業務として扱われやすくなります。

    まとめ|属人化しやすい業務から標準化を始める

    ショッピングカートとPCのキーボード

    EC業務の属人化は、業務停止や対応遅れ、教育コスト、情報管理リスクにつながる可能性があります。
    まずは業務を洗い出し、受注処理、在庫管理、問い合わせ対応など、止まると影響が大きい領域から優先して標準化を進めることが大切です。

    手順だけでなく、判断基準や例外対応、権限、データの所在まで整理しておくと、担当者が変わっても運用を引き継ぎやすくなります。
    改善前後のKPIを確認しながら、自社に合う運用体制へ少しずつ見直していきましょう。

    Ecforce

    D2Cを成功に
    導くために必要なものとは?

    御社のD2Cを成功に導くには、D2Cに必要な要素を全て備えたカートが欠かせません。「ecforce」は数々のD2C事業の立ち上げ経験から生まれたカートサービス。
    多くのD2Cブランドがecforceを導入して、今までに合計1,000億円を超える売上を達成しています。

    平均年商

    2 億円

    以上 ※1

    売上

    230 %

    UP ※2

    継続率

    99.7 %

      ※3

    D2Cを成功に導くために必要なものとは?
    ※1:稼働済みショップの平均年商 / 集計期間 2021年7月~2022年6月
    ※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
    ※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月

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