この記事でわかること
ECサイトでのセキュリティ対策は、個人情報やクレジットカード情報の保護、ビジネスの信頼性の維持、そしてサービスの継続性を確保するためにとても重要です。
顧客が安心してショッピングできるECサイトを作成することは、顧客からの信頼を高められ、新規顧客の獲得やリピート購入につながる可能性が高まり、売り上げ増が期待できます。
本記事では、セキュリティ事故が起こる原因から対策方法まで解説しています。お読みいただくことで対策方法を知り、自社サイトの安全確保、そして売り上げアップに役立てていただけますので、是非最後までお読みください。
これからECカートを決める方・いまのECカートに満足してない方へ。以下の記事にも、あなたのお悩みが解決する情報が満載です。
【ECサイト構築サービス22個の比較表】おすすめ国産SaaS型ECシステムもご紹介
4つのECサイト構築事例。新鋭D2Cブランドの動向から読み解く「狙い」とは?
ECサイトでセキュリティ事故が起こる原因3選
ECサイトでセキュリティ事故が起こる原因は、主に以下の3つです。
- 内部不正
- 外部攻撃
- 人的ミス
1つずつ確認していきましょう。
①内部不正
企業の中の人が大切な情報をわざと持ち出す「内部不正」も、セキュリティ事故の原因となります。
社員は、社外の人よりも簡単に重要な情報に触れられます。そのため、社内の情報を悪用されてしまうリスクが少なからずあります。
たとえば、他社に情報を流したり転売したりすることが考えられます。
これを防ぐためには「どんな情報に誰が触れるのか」など、アクセス権限の詳細な設定や、情報管理のルールを決めることが大切です。
②外部攻撃
サイバー攻撃によるECサイトの情報漏洩は、多発しています。
悪意のある第三者は、サイトの脆弱性を狙って攻撃をおこない、情報を盗み出します。
たとえば、脆弱性対策が不十分なECサイトや、セキュリティが弱いアプリ・システムを使用しているサイトは、外部からの攻撃を受けやすくなっています。
そのため、ECサイトの運営者は、外部攻撃に対する脆弱性対策やセキュリティ対策を徹底的におこなうことが必要です。
③人的ミス
セキュリティ事故は、システムの誤設定やデータの誤送信など、従業員の操作ミスによっても引き起こされます。
このようなミスは、どの企業の誰にでも起こり得るものです。
従業員の疲労や連絡不足、スキル不足が原因となることが多いため、ミスを発生させない体制や仕組みの構築が必要です。
ECサイトのセキュリティ事故の事例
次に、ECサイトのセキュリティ事故の事例を紹介します。
自社でセキュリティ対策をおこなう際の参考にしてください。
①クレジットカード情報漏洩事件
まず紹介するのは、アメリカの大手小売業者「Target」で起こった「クレジットカード情報漏洩事件」です。
Targetは、自社ECサイトから約4,000万件のクレジットカードやデビットカード情報が第三者によって不正に取得されてしまいました。
原因として、システムに存在した脆弱性が悪用されたことが挙げられます。この影響で、Targetは大きな経済的損失を負い、ブランドの信頼性も低下しました。
参考URL:https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/628553.html
②ユーザー情報流出事件
Amazon傘下のネット通販会社「Zappos」は、社内ネットワークにサイバー攻撃を受けてしまい、約2400万人の顧客データが流出しました。
流出した情報には、ユーザー名、メールアドレス、住所、クレジットカードの末尾4桁、暗号化されたパスワードが含まれていました。
Zapposは事件後すぐに顧客へ通知し、安全対策としてパスワードのリセットをおこなうようユーザーに呼びかけています。
参考URL:https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1201/17/news016.html
ECサイトセキュリティ対策4つの方法
では、セキュリティ事故を防ぐための具体的な対策を確認していきましょう。
主なセキュリティ対策は、以下の4つです。
- 内部対策を徹底する
- クレジットカード決済代おこなサービスを利用する
- 不正アクセス防止システムを導入する
- 定期的にアップデートをおこなう
1つずつ解説します。
①内部対策を徹底する
先述の通り、セキュリティの問題は、自社社員の操作ミスや悪意によっても引き起こされます。
そのため、以下のような対策をとることで、セキュリティリスクを低減できます。
- 社員のセキュリティ教育と意識向上
- 操作ログの取得と不正操作の監視
- 情報アクセスの厳格な制限
- 定期的なセキュリティ研修
- システムの最新化と安全性確認
- データの保護と定期バックアップ
- 社員の過去の確認
自社社員だからといって安心せず、万が一のことを考えて対策をしておくとよいでしょう。
②クレジットカード決済代行サービスを利用する
クレジットカード決済代行サービスの利用は、情報漏洩のリスクを大幅に低減します。
決済代行サービスがカード情報を直接取り扱うため、ECサイト自体が顧客のクレジットカード情報を保持する必要がありません。
また、カード情報をトークン(暗号)に置き換えることで、安全に取引できます。
③不正アクセス防止システムを導入する
サイバー攻撃からの保護には、ウイルス対策ソフト、不正アクセス検知システム、ファイアウォールの導入が効果的です。
ファイアウォール…ネットワークの通信において、その通信をさせるかどうかを判断し許可する、または拒否する仕組みのこと※
※引用元:総務省 国民のための情報セキュリティサイト
セキュリティ対策には専門的な知識が必要になるため、社内に詳しい人間がいない場合は専門家に相談することも検討するとよいでしょう。
④定期的にアップデートをおこなう
サイバー攻撃は、ECサイトの弱点を狙ってきます。
特にオープンソースの場合、公開される脆弱性情報を元に攻撃がおこなわれるため、定期的なアップデートが不可欠です。
クラウドやASPは開発元がアップデートを提供しますが、自身で運用するシステムやサーバーのOS、周辺機器の最新状態を保つこともセキュリティ対策として重要なため、忘れずに実施してください。
ecforceのセキュリティ対策
弊社の運営するカートシステム「ecforce」では、万全のセキュリティ対策を期しています。
ECサイト管理に伴うセキュリティリスク
セキュリティのトラブルが起きた際、損害賠償や信頼の喪失などの多くの危険が待ち構えています。
事前にこれらのリスクを理解しておけば、事故が起きた際のダメージを最小化する対策をとることができるでしょう。
個人データの漏洩による損害賠償請求
ECサイトでの個人情報流出は、被害者から損害賠償を請求されるリスクがあります。
また、セキュリティ事故にはサイトの修正費用や調査費用もかかり、これらの合計費用はECサイトの運営を継続できなくする可能性も考えられます。
被害を最小限にとどめるには、サイバー保険に加入したり、外部の専門家と連携をとっておく方法などがあります。
セキュリティリスクが発生する前に、対策をたてておくと安心です。
信用失墜に伴う顧客の離脱
セキュリティトラブルは、企業の信頼を大きく損ない、顧客離反を招く恐れがあります。
さらに、ビジネスパートナーとの関係にも影響を及ぼし、取引が中断されるリスクも生じます。
もし事故が起きてしまったら、企業として公式な声明を発表し、関係者や顧客に対して謝罪をしたり、関係を修復するためのキャンペーンやサービスの向上、セキュリティ教育の強化など、信頼回復に向けた取り組みを速やかにおこないましょう。
ECサイトのセキュリティを破られてしまったら
万が一ECサイトのセキュリティが破られてしまったら、まずシステムを隔離し、被害の範囲を確認します。
システムの隔離…ネットワークの切断、アクセス制限、データの保護、バックアップの確認など
事故原因を解析し、関係者や顧客に事実を報告したあとは公式に謝罪します。
さらに、事故原因に基づき再発防止策を策定・実施し、必要に応じて法的対応を検討します。
最後に、信頼回復のための取り組みをおこない、定期的なセキュリティ監査を設定します。
迅速かつ適切な対策をとることが、信頼を回復させるために重要です。できる限りスピーディーに対応していきましょう。
まとめ
今回は、ECサイトでセキュリティ事故が起こる原因から事故事例、対策の方法まで解説しました。
ECサイトを安全に運営し、ビジネスを継続させるためには、セキュリティ対策が必要です。
本記事で紹介したセキュリティ対策も参考にしていただき、自社に合った方法でECサイトのセキュリティ強化を進めてください。
【最後に】
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで最後にecforceのご紹介をさせていただきます。ecforce(イーシーフォース)は日本国内のEC・D2Cビジネスの現場を知り尽くした、わたしたちSUPER STUDIOが提供する国産SaaS型ECシステムです。EC・D2Cサイト構築の際の要件定義から成長拡大まであらゆるフェーズをサポートします。
累計1,000以上のショップ様に導入されている国産SaaS型ECシステム「ecforce」。さらなる実績や機能のご紹介は以下からご覧ください。
ecforceには、主に3つの特徴があります。
特徴1. EC/D2Cビジネストレンドを踏まえた最先端のシステム
豊富な搭載機能/カスタマイズ性/アップデートスピードでEC事業スタート・カート切り替えに対応。毎月平均で10-20個の新機能をリリース。
特徴2. 売上を最大化する多彩なマーケティング機能
クライアントニーズや自社経験を元にトレンドを抑えてた「効果がある」機能を搭載。「広告改善・CVR向上」や「LTV向上/CRM最適化」まで顧客獲得〜リピート化といった各フェーズに対応した機能群で、マーケティング施策を一貫して実施できます。
特徴3. CSオペレーションやシステム運用工数を削減
CSオペレーションや広告管理といったEC運営では工数がかかり煩雑化する業務も自動化と操作性の高いUIで効率化。運営コストを削減します。
「ecforce」は、ECサイトの構築はもちろん、サイトを開設したあとの機能も充実。売上を上げるための豊富な機能からコストを削減する仕組みまで、ECビジネスの成長をサポートします。
ご興味がある方はぜひ、以下からお問い合わせをいただければ幸いです。
その他、ecforce公式サイトでは、弊社が実事業経験から得たEC/D2Cノウハウを無料ebookで多数公開しております。弊社が独自に提供しているノウハウをたくさんご活用下さい。
※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月