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6つの要素で形作られるD2Cの定義とは?(現場でD2Cを遂行する視点から)

D2C
6つの要素で形作られるD2Cの定義とは?(現場でD2Cを遂行する視点から)

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この記事でわかること

    「D2Cとは何か?」

    ここ数年でこの問いに多くの人が興味関心を持ち、注目度が上がると共に様々な角度から解釈がなされています。

    しかし概念であるD2Cに確固たる定義はなく、誰しもが絶対的な答えを持っているわけではありません。

    そんな中でも有識者が定義してくださる特徴には以下のようなものがあり、サクボでもお伝えしてきた内容に近いものがあります。

    1. デジタルファースト
    2. ユニークな体験を与えるプロダクト
    3. 垂直統合したサプライチェーン
    4. 顧客とのダイレクトな対話
    5. データドリブンな意思決定
    6. VCからの資金調達

    ただ特徴だけ見てもイメージしづらいと思うので、本稿ではD2Cの定義を形づくる6つの要素について、現場でD2Cを遂行している私たち(SUPER STUDIO)の視点からお伝えできればと思います。

    1. デジタルファーストである

    D2Cブランドである以上、「デジタルファースト」であることは自明のことだと言えますし、当然ながらECサイトが存在することは言うまでもありません。

    D2Cにおける「デジタル」の意味合いを推察するに、合理性が一つのキーワードとして挙げられると考えます。デジタルファーストな戦略をとることで、コスト・スピード・再現性といったあらゆる観点で非常に合理的です。

    それゆえ、デジタルファーストで立ち上げましょうという意味が言外に込められてると理解することができます。

    一方で、実際にはデジタルファーストで立ち上げた後の事業拡大フェーズで、D2Cで直接的に定義されていないオフラインの動き(店舗出店や小売への卸しなど)が、ブランドの定石になりつつあることは見逃せません。

    ちなみに、私たちが手掛ける多数のD2C事業もデジタルファーストで戦略を組むことが多く、システムもマーケティングの一部だという考えから、理想のデジタル戦略を実現するための基幹システム「EC Force」を開発しています。

    2. ユニークな体験を与えるプロダクト

    D2Cが注目を集める背景」でお伝えしたように、現代では消費行動の変化によってユニークな体験を与える商品が求められています。

    これは人々のニーズの表れですが、一方でユニークな体験を与えるプロダクトは当然ながら価格帯が高くなる傾向があります。

    聞いたことがあるかもしれませんが、「機能的価値のみの商品」と「ユニークな体験を与える情緒的価値のある商品」を比較した場合、LTVベースで考えると価格差が2倍以上あっても売れると言われています。

    つまり端的に言うと後者はLTVが高いということですが、これはデジタルマーケティングとの相性が良いことを示唆しています。

    通常、ユニットエコノミクスが成立するのかどうかは、LTV・LTVにかかる諸々の原価・CPAの予実で判断していきますが、例えユニークな体験を与える商品だからといって、CPAを低く抑え続けることは難しいものがあります。

    一方でユニークな体験は満足度が大きい分、継続的な利用が見込めるのでLTVが高く出る傾向があります。

    つまり、CPAを低くするのは難しいもののLTVが高くなる傾向があるので、結果的にユニークな体験を与えるプロダクトのほうが、ユニットエコノミクスは成立しやすいということです。

    ちなみに、定義に「ライフスタイルブランド」といったワードが散見されますが、これは人々が「こだわり」や「体験」を買っていることを表現していると考えられます。

    3. 垂直統合されたサプライチェーン

    自社ECサイトを運営してD2Cブランドを展開する以上、様々な工程の運営を自社の管理下に置くことを意味しています。

    それはプロダクト開発から始まり、集客のための広告はもちろん、物流、コールセンターといった工程も含むため、時にD2Cは総合格闘技に例えられます。

    骨が折れる分、ブラックボックスだったコスト構造の透明性が増すため、スピーディーにマーケティング戦略を組んでPDCAを回すことが可能になるので、この垂直統合されたサプライチェーンは武器になると言えます。

    なぜなら顧客に提供したい体験を設計してマーケティング戦略を実行した際、垂直統合されたサプライチェーン上のあらゆるユーザとのタッチポイントで、一貫性の高い施策を打つことができるからです。

    このことは、LTVに対して非常に良い影響を及ぼします。

    一方でサプライチェーン全体を管理することは至難の技です。私たちはその課題に対して、部分的にD2Cソリューションを提供する「Apollo D2C」というサービスをご提供していま
    す。

    ※補足ですが、「垂直統合のサプライチェーン」はBonobosの創業者Andy Dunn氏のアイディア「DNVB(Digital Native Vertical Brand)」でも強調されています。

    4. 顧客とのダイレクトな対話

    D2Cブランドの特徴的な動きでもあるのですが、商品販売前からSNSで潜在顧客を集めてコミュニケーションを取ったり、商品リリース後も顧客に対してPUSH型でコミュニケーションを取ることが多々あります。

    また逆に顧客側からコールセンターに集まる問い合わせも、ブランドにとっては重要な対話の1つだと考えています。

    D2Cブランドはデジタル面を“入り口”として、オンライン・オフライン問わず顧客とダイレクトに対話することが可能となり、顧客の期待値を超えるサービスを提供できているかを確認したり、フィードバックを商品改善や新たなマーケティング施策に活かすことができるのです。

    ただ「顧客の声を聞く」が意味することは、顧客の声を全面的に反映させるといった意味ではありません。

    顧客も人間なので、何らかの意図や心情から真実ではないことを答えることがあります。私たちは顧客の声を鵜呑みにするのではなく、なぜそう答えたのかの本質を探り、真実を見極めることが求められます。

    また話は変わりますが、顧客との対話という意味では、クラウドファンディングの相性は非常に良いので、私たちもブランド立ち上げ時に、活用させていただくことがあります。

    5. データドリブンな意思決定

    サクボでもデータドリブンの重要性は何度かお伝えしている通りです。

    繰り返しになりますが、自社ECを持つことでデータを管理下に置き、精度の高いデータドリブンな意思決定が行えるのは大きなメリットです。

    実際に自社ECで展開する場合、立ち上げから3ヶ月程度でユニットエコノミクスが成立するかの早期確認や、ボトルネックとなる箇所をデータから容易に特定することができます。

    ECで得られるデータはいわば顧客のアクティビティログであり、コールセンターなどで顧客から直接的に発せられる文字通りの「声」と並ぶ、もう1つの重要な「声」だと考えております。

    精度の高い意思決定を行い事業を真に良くするためには、顧客の生の声による定性的な情報と、データ分析から得られる定量的な情報(声)を掛け合わせることが重要なのです。

    私たちもD2Cブランドのいわば“健康状態”を定量的なデータから常に可視化し、定性的な情報と掛け合わせながら意思決定を行っており、一定の再現性を持った形でビジネスが成立しています。

    参考:「データドリブンなECとは?販売額3,000万円に伸びた事例を大公開

    6. VCからの資金調達

    VCからの資金調達をD2Cの定義に含むかどうかは、様々な異論があるかと思います。

    例えば「VCじゃなくても良いのではないか?」とか「資金調達なしでもD2Cではないか?」など、様々な声を聞きます。

    その点、私たちはD2Cはあくまでもフレームワークなので、資金調達をした方がベターだという程度に捉えておけばいいと考えております。

    全てはマーケティング戦略次第なので、事業成長が描けるのであれば資金調達は必須ではないはずです。

    ただここまで述べた通り、データドリブンの大きなメリットとして、早期に事業のユニットエコノミクスの成立可否を、ある程度高い確度で見極めることができます。

    そのため、資金を出す側(VCや銀行)にとってもお金を出しやすいですし、お金を受け取る側も、アクセルを踏めば拡大することは見えているわけだから、資金調達との相性が良いのは事実だと思います。

    ただ、売上を伸ばすための無理なマーケティングはおすすめできません。D2Cにおいて顧客体験が重要なことは再三お伝えしていますが、売上の伸長を優先してマーケティングに力を入れ過ぎることは、顧客体験ひいてはブランドイメージを損ねるリスクもあります。

    マーケティング とブランディングのバランスが大切であり、この点は注意が必要です。

    またユニットエコノミクスの成立が確認できていないのに、過度な資金を投下してIPOを前提にするのは全く本質的ではないと考えます。実際のところ資金を投下すればLTVが上がるかといえば、そんな簡単な話ではありません。

    D2Cの定義に準拠すること=ビジネスの最適解ではない

    ここまで6つの要素を見てきましたが、私たちはこれらが複合的に関連してD2Cの定義が形作られると考えています。

    それと同時に、あくまでD2Cは現代にマッチしたマーケティングフレームワークというだけなので、D2Cの定義に準拠することがビジネスの最適解ではないと考えています。

    なので私たち(SUPER STUDIO)も、現段階ではD2Cというマーケティングフレームワークを採用することが多いですが、本質的には商品や事業のフェーズに応じた最適なマーケティング戦略を実現していくことが重要だと考えています。

    そのために、マーケティングの一部であるシステムのアップデートを追求していきますし、ものづくりをビジネス化するマーケティング戦略についてもどんどんブラッシュアップしていく事業会社でありたいと考えています。

     株式会社SUPER STUDIO

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