この記事でわかること
化粧品業界で盛んに利用されている「OEM」。
あまり聞き慣れない言葉なので意味を知らない人も多いでしょう。
この記事では、化粧品OEMの選び方や注意点、納品までの流れについて紹介していきます。
この記事を最後までご覧いただいた方のために、事業にすぐ使える実践フォーマットを配布させていただいております。ぜひご活用下さい。
化粧品OEMとは?
化粧品OEMとは、化粧品受託製造とも呼ばれ、ブランド側が化粧品の製造を委託することを指します。
また、化粧品受託製造とも呼ばれています。
化粧品の製造にはライセンスや設備、ノウハウが必要になりますが、OEMで製造すればすぐにでも化粧品業界に参入することができます。
自社の商品をOEMで製造しているブランドは多く、商品の裏面表示に記載されてある製造元が異なっていればOEMで製造されています。
OEMかどうかを気にして商品を選んでいる人は少ないため、あまり知られていませんが、OEMは化粧品業界になくてはならないほど普及しています。
化粧品OEMの選び方
それでは次に、化粧品OEMの選び方について紹介していきます。
化粧品OEMの選び方は、以下の4つです。
- インターネット
- ランキング
- 展示会
- 類似商品を調べる
それぞれ詳しく紹介していきます。
インターネット
1つ目の選び方は「インターネット」です。
最近では、インターネットで検索して選ぶ方法が主流になっています。
たとえばGoogleなどの検索エンジンで「化粧品OEM」などのキーワードを入力して検索すれば、たくさんのメーカーが見つかります。
しかし、化粧品OEMを専門としているメーカーも多いため、自社に合うメーカーをすぐに見つけるのは簡単ではありません。
また、間違った情報である可能性もあるため、注意しておきましょう。
ランキング
2つ目の選び方は「ランキング」です。
「化粧品OEM ランキング」と検索すると、メーカーごとの特徴を踏まえたランキングを見ることができます。
情報量は限定的になりますが、調べる時間は短縮されるでしょう。
しかし、ランキング記事の特性上、特定のメーカーを贔屓していることが多いため、中立的な意見とは言えません。
あくまでも化粧品OEMメーカーをピックアップしてくれてる程度にしておきましょう。
知名度や実績だけでなく、「自社に欲しい商品を作ってもらえるかどうか」を見極めましょう。
展示会
3つ目の選び方は「展示会」です。
これまでは、ネット上での探し方でしたが、化粧品OEMメーカーの多くは展示会で実際に会って選ぶこともできます。
同じ会場にたくさんのメーカーが集まっているため、どんな企業なのかを見比べることができます。
担当者との相性や技術力など、短時間でたくさんの情報を獲得できるでしょう。
類似商品を調べる
4つ目の選び方は「類似商品を調べる」です。
化粧品には、製造販売元を記載することが法律上で義務付けられています。
そのため、自社で作りたいと考えている化粧品に似ている商品の製造元を検索して、問い合わせてみる方法も有効です。
実際に使ってみてユーザーの1人として技術力を確認しているため、直接アプローチしてもいいでしょう。
しかし、大手ドラックストアで販売されている化粧品の多くは自社工場での製造や、小ロットに対応していないことも珍しくありません。
より効率的に選ぶなら企業の規模も考慮して問い合わせるべきでしょう。
化粧品OEMを選ぶときの注意点
それでは次に、化粧品OEMの注意点について紹介していきます。
化粧品OEMの注意点は、以下の4つです。
- 得意分野を調べておく
- ロット数の柔軟さ
- 開発力があるかどうか
- トラブル時のサポート体制
それぞれ詳しく紹介していきます。
得意分野を調べておく
1つ目の注意点は「得意分野を調べておく」です。
化粧品には、スキンケアやメイク、オーガニックコスメなど、かなり細かく分類されています。
それぞれのメーカーに得意なジャンルがあり、どんなジャンルも得意というメーカーはありません。
特に小ロットに対応している規模の小さい工場ほど、製造できる種類が限られてきます。
なるべく手間を減らすために委託するメーカーを1社に絞りたい気持ちも分かりますが、ジャンルごとに違うメーカーを探すようにしましょう。
取引実績があるとやり取りは楽になりますが、やはり1番大切な商品のクオリティを下げないためにも得意なメーカーに委託するべきです。
ロット数の柔軟さ
2つ目の注意点は「ロット数の柔軟さ」です。
100〜500個程度の小ロットで依頼したい場合は、最初の問合せの時点で確認しましょう。
このときに注意しておかないといけないのは、小ロットで発注したいという要望にどこまで寄り添ってくれるかです。
メーカーの公式サイトに「500から製造可能」と記載されていても、実際は対応してくれないメーカーも多く存在しています。
化粧品OEMメーカーによっては幅広いカテゴリーで対応できても、細かいところで融通が利かず手間がかかってしまうこともあります。
また、小ロットの場合は、想定していたコストよりも割高になってしまうでしょう。
開発力があるかどうか
3つ目の注意点は「開発力があるかどうか」です。
メーカごとに得意不得意があるように、製造技術にも差があります。
ヘアケア用品を得意としているメーカーでも、難度の高い商品は製造できない場合もあります。
また、所有している原料が少なく、珍しい原料を配合したい場合は、高額な別途料金を請求されるケースも考えられます。
長期的に依頼できるメーカーかどうかも考慮して選んでおくべきしょう。
トラブル時のサポート体制
4つ目の注意点は「トラブル時のサポート体制」です。
どの業界でも同じですが、品質管理体制は非常に重要であり、化粧品OEMメーカーによってサポート体制には差があります。
ISO規格やGMP基準の有無など、各メーカーのサポート体制や品質管理体制を詳しく聞いておくべきです。
また、どんなに品質管理体制に力を入れている化粧品OEMメーカーであっても、トラブルが発生するリスクはゼロにはなりません。
不良品の発生やお客様からクレームが入った場合、自社で対応しきれないケースも考えられます。
トラブルがあったときに化粧品OEMメーカーが、どこまでサポートしてくれるかも重視しておきましょう。
化粧品OEMの流れ
メーカーや商品によって異なる場合もありますが、大まかな流れは以下の通りです。
- 企画・提案
- サンプル作成
- 仕様の決定
- 見積もり・契約
- 発注・製造
- 納品
まずは希望している商品を伝えて、イメージのすり合わせをおこないます。
その後、使用する原料やデザインなどを提案してもらい、サンプルの作成が始まります。
サンプルを元に商品をチェックして、問題なければ契約をして、問題点があれば改善してほしいポイントを伝えて再度、サンプルを作成してもらいます。
仕様が決定すれば契約を進めて、必要な数だけ発注しましょう。
最低ロット数や発注数によって金額が変わるため、契約内容は長期的なことも含めて検討してください。
化粧品OEMの選び方まとめ
この記事では、化粧品OEMの選び方や注意点、納品までの流れについて紹介しました。
製造ラインからはじめるとなると非常にコストも手間もかかる化粧品業界ですが、OEMを活用すれば、どんな企業でも参入は簡単です。
しかし、参入が容易だからこそ他社との差別化がより重要になってきます。
最後に、私たちのこともご紹介させていただきます。
D2C顧客体験型ECプラットフォーム「ecforce」を企画・開発する私たちSUPER STUDIOは、自社でもブランド立ち上げを行っており、日々ノウハウを貯めています。
常に様々なビジネスモデルにチャレンジしており、以下のようなブランドの事例に加え、2022年1月時点で50件近くの支援実績があります(詳しくは以下の画像をご覧ください)。
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月