この記事でわかること
自動車や化粧品など、さまざまな業界でOEMは活用されています。
家電製品も例外ではありません。
家電製品のOEMは、日本にはまだ輸入されていない商品を販売することで大きなビジネスチャンスが秘められています。
この記事では、家電OEMの基本知識やメーカーの選び方、納品までの流れについて紹介していきます。
この記事を最後までご覧いただいた方のために、事業にすぐ使える実践フォーマットを配布させていただいております。ぜひご活用下さい。
家電OEMとは?
そもそもOEMとは、Original Equipment Manufacturingの略語で、ブランド側の依頼した商品をメーカー側が製造することです。
家電製品の製造には専門的な知識が必要になるため、OEMの場合でも開発の段階からサポートしてもらえることがほとんどです。
しかし、OEMは製造を委託することを指しており、それ以外の業務を委託する場合はODMに分類されます。
自社に家電の製造に関するノウハウや実績がないことをメーカー側も理解してくれているため、基本的に家電OEMの場合は新商品の提案や、商品開発も担当してくれます。
家電の製造をイチからはじめようとすると、莫大な初期投資が必要になりますが、OEMに委託すればリスクを抑えて家電業界に参入することができます。
また、メーカーには専門的な知識を持った人材が在籍しているため、はじめて家電業界に参入する場合でも問題ありません。
家電OEMの選び方
はじめてOEMを検討しているなら、慎重におこないたいメーカー選び。
しかし、どのポイントを重視すればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
家電OEMメーカーの選び方に迷っている人は、以下3つのポイントを確認してください。
- 取引実績で技術力を見極める
- サポート内容を明確にしておく
- 最小ロット数を鵜呑みにしない
それぞれ詳しく紹介していきます。
取引実績で技術力を見極める
家電業界に限らず、OEMのメーカー選びにおいて技術力は非常に重要です。
イメージしている家電を実現してくれるのか、他のブランドと差別化できるのかなど、高い技術力を持ったメーカーでなければヒット商品は生まれません。
これまでにどんな商品を製造してきたのかを取引実績から確認しておきましょう。
OEMメーカーごとに得意なジャンルがあるため、自社で製造したいジャンルとマッチしているメーカーを探しましょう。
サポート内容を明確にしておく
最近ではOEMでも、製造以外の業務を委託することができます。
しかし、OEMは基本的に製造のみを委託することを言います。そのため、過度な期待は禁物です。
契約する前に、どの程度のサポートを受けれるのかを必ず確認しておきましょう。
また、トラブル時の対応や短期間での製造など、あらゆる状況を想定しておきましょう。
最小ロット数を鵜呑みにしない
OEMメーカーでは、必ず最小ロット数が設定されています。
ブランド側としては最小ロット数が少ない方が融通が効きますが、メーカー側としては注文ロット数が多くなるほど効率的に商品を製造できます。
ほとんどのメーカーが最小ロット数を公式HPなどに記載していますが、タイミングや商品によって最小ロット数が変更される場合があります。
また、取引実績のない企業は信用されていないため、最小ロット数を増やされてしまうこともあります。
公式HPや契約前に提示された最小ロット数は、あくまでも目安程度にしておくといいでしょう。
家電OEMのメリット・デメリット
それでは次に、家電OEMのメリットとデメリットを紹介していきます。
家電OEMのメリット
家電OEMのメリットは、主に以下の3つです。
- 初期投資を抑えられる
- 生産力をコントロールしやすい
- ノウハウがない商品を販売できる
家電を製造できる設備を自社で管理するとなると、コストもリソースもかなり割かなければいけません。
しかし、家電OEMなら初期費用を最小限に抑えて販売することができます。
また、専門家のアドバイスを元に企画・開発を進めることができるため、自社に家電のノウハウがなくても問題ありません。
製造ラインの管理もしなくていいため、繁忙期や閑散期に合わせて発注数を自由に調整できる点もOEMならではのメリットです。
家電OEMのデメリット
家電OEMのデメリットは、主に以下の3つです。
- 自社にノウハウが蓄積しない
- 競合の参入が簡単
- 他のブランドとの差別化が難しい
製造業務を委託しているため、自社には製造に関するノウハウは蓄積しません。
製造に関してはメーカー側に依存する形になるため、自社の生産力や技術力を上げたい場合は気を付けましょう。
特に家電OEMは企画・開発の段階からサポートしてくれる場合が多いため、数年経っても自社の人材がまったく成長していない可能性もあります。
低リスクで新規事業をはじめやすいことが魅力のOEMですが、それは他のブランドにとっても大きなメリットです。
そのため、競合ブランドが生まれやすく、薄利多売の価格競争に巻き込まれてしまうケースも珍しくありません。
自社ブランドならではの魅力や機能を追求して、他のブランドとの差別を図ることが重要です。
家電OEMの流れ
最後に、家電OEMの流れについて紹介していきます。
製造してもらう商品やメーカーの状況によって若干異なりますが、基本的には以下の流れで進めていきます。
- 打ち合わせ
- 提案
- サンプル作成
- サンプル確認
- 契約・発注
- 製造
- 検品・出荷
まずは、打ち合わせをおこないます。
どんな商品を製造してほしいのか、納期・注文数・予算など、商品のイメージや条件があらかじめ決まっているとスムーズに話が進みます。
次に、ヒアリング内容を元に、メーカー側から商品やアイディアの提案があります。
将来的に商品のラインナップを増やしたいのであれば、そのことも踏まえて商品を開発しておきましょう。
商品の設計が完了すると、サンプルの作成を依頼します。
サンプルの確認をおこない、問題点があれば修正を依頼して、問題なければロット数や料金を確認して発注します。
その後、商品の製造がはじまり、検品ののちに出荷されます。
ブランド側でもデザインチェックや動作確認などをしておくと安心です。
家電OEMの選び方まとめ
この記事では、家電OEMの基本知識やメーカーの選び方、納品までの流れについて紹介しました。
家電OEMがはじめてなら、小ロット数に対応してくれるメーカーを探しましょう。
小ロットになるほど単価は高くなりますが、まずは少ない資本で商品を製造できる体制を作ることが大切です。
また、家電製品は食品や化粧品よりも単価が高くなるため、在庫を抱えるリスクも忘れてはいけません。
大量に在庫を抱えないように生産力をコントロールするためにも、小ロットで対応してくれるメーカーを探しましょう。
OEMの委託先は下請けではなく、あくまでも対等な立場のビジネスパートナーです。
もし委託先のメーカーが倒産してしまうと、ブランド側も大きなダメージを負います。
ともに成長できる関係性を築くためにも、信頼できるメーカーを慎重に選ぶことが大切です。
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月