事例

出版社がD2Cブランドのライバルに?New York Timesの事例を分析して見えること

出版社がD2Cブランドのライバルに?New York Timesの事例を分析して見えること

この記事をシェア

この記事でわかること

    どうやらD2Cの潮流は、出版社にも影響を及ぼしているようです。

    売上を伸ばすためにオウンドメディアを運営する出版社も多い一方で、ECを手掛けることで収益化に繋げるケースもあり、出版社にとってD2Cは他人事ではありません。

    さらに言うと、編集力やコンテンツ制作力が強い出版社は、将来的にD2Cブランドのライバルになる可能性もあります。

    今回はNew York Timesの事例を分析しつつ、D2Cブランドと出版社の今後の関わりも考えてみましょう。

    D2Cの文脈を取り入れる出版社の動き

    ECが始まってから約20年間、今まで重視されてきたのは「顧客が欲しい物を安く買って、早く届ける便利さ」ではないでしょうか。

    その熾烈な競争に勝ったのはAmazonですが、その他にもPayPalやShopifyなど、数十億ドル規模の関連企業が続々誕生しました。商品自体だけでなく、物流やサービスへの信頼自体にも価値が生まれたと言えます。

    そして次の20年では取引よりも「体験」により比重が移ると考えられます。

    これからのECに求められるのは、「欲しい物をすぐ買える」よりも「何を買うべきか」について答えを提示できる力でしょう。

    D2Cが生まれた時代背景や存在意義とも重なります。

    そしてその役割の一端を担いつつあるのが、大手出版社です。ECに力を入れている出版社も、D2Cの文脈を取り入れる動きが進んでいます。

    EC部門で収益化を進めるNew York Times

    世界的に有名なNew York Timesは、1851年に新聞社としてのキャリアをスタート。老舗企業と言っても差し支えないほど歴史と伝統を作り上げてきた企業ですが、その看板に甘んずることなく常に革新的な試みを行うことでも知られています。

    例えば2015年にはVRでジャーナリストの取材現場を体験できるサービスをローンチ。ターゲット層をミレニアル世代へ転換し、紙媒体よりもデジタルコンテンツに注力しています。

    そして今回のトピックでもあるECにも参入して、ニッチ読者の獲得やアフィリエイトによる収益化にも注力しているのです。

    さらにD2Cブランドのメイン顧客となるミレニアル世代にもアプローチすべく、New York Timesは新たにWebメディアを買収しています。

    ニッチなテーマを発信するThe Wirecutter

    Wirecutter(ワイヤーカッター)は米・ギズモードの編集者だったBrian Lam氏によって2011年に創設されたレビューメディアです。

    New York Timesによる買収後は、「Wirecutter」と呼ばれ、姉妹サイトのThe Sweethomeも Wirecutterに統合されました。

    同メディアはガジェットや家電から、キッチン・ガーデニング・ギフト、財テクにいたるまで広いカテゴリについてレビューされていて、レビューした製品のアフィリエイトリンクを挿入することで収益を上げており、CNNの記事によると、その金額は2011年~2016年の間に1億5,000万ドルにも上るそうです。

    Wirecutterの特徴と言えば、1記事の中で1つ~2つの商品について長文で詳細にレビューすること。複数商品を紹介するまとめや比較的な記事でも、トピックにつき1つと少数の製品に焦点を当てています。

    流し読みできる軽い記事ではなく、5,000字ほどの長文で淡々と批評する読み応えのある記事がほとんど。そのため、記事が閲覧される期間が従来のウェブメディアと比較すると長めという傾向があります。

    Wirecutterは信頼性の高い記事を制作するために、各分野専門ライターが執筆と編集を行っています。量より質という傾向があり、週に更新されるのは数本と大手メディアサイトとしては頻度が少なかったのですが、ニッチなテーマでクオリティの高い記事を発信していくことからコアなファンの獲得に繋がっていると考えられます。

    少し古いデータですが、ミレニアル世代の顧客について分析したForbsの2015年1月の記事によると、33%の人が購買前にその商品についてのブログや記事を読むことが分かっています。

    D2Cブランドがメイン顧客とするミレニアル世代にこのような傾向があると考えると、New York Timesがいかに戦略的にWebメディアを買収しているかが分かります。

    2020年8月の記事によると今後はサブスクリプションサービスを開始すると見られ、「キュレート版のAmazon」がどう進化するのかに注目が集まります。

    有名出版社発のThe Strategist

    The Strategist(ザ ストラテジスト)は、New York MagazineやTHE CUTといった有名雑誌の出版社が手掛けるウェブマガジンです。

    これまではNew York Magazineのオンラインコンテンツの1つでしたが、2016年11月16日に独立したウェブメディアとしてローンチされました。同サイトでは従来のECサイトよりも、「ジャーナリズム的なサイト作り」をモットーとしているようです。

    The Strategistでは「エコノミークラスで快適に眠るグッズ」「姪っ子へのお土産」といったユニークな目的によって検索ができ、読者のニーズに対して様々な視点から応えるコンテンツを用意しています。

    これぞこれからの時代に求められる「何を買うか提示する力」ではないでしょうか。

    D2Cブランドも進化しつづけていますが、コンテンツ作りや発信の仕方において、The StrategistやWirecutterなど出版社などのメディア企業に一日の長があります。

    またThe Strategistはニューヨークに実店舗を出し、レビューした製品を期間限定で販売しています。今後このようなECメディアの実店舗展開が本格的になったら、D2Cブランドにとってもライバルとなるでしょう。

    今後は出版社とD2Cブランドが関わりが生まれるかもしれない

    今回は、有名出版社が手掛けるメディアの例についてご紹介しました。

    これまでマスをターゲットにしていた大手メディアがニッチな層を狙い、体験を共有することによってより強いコミュニティ形成を狙う。といった一連の動きは、D2Cブランドの飛躍がなければ見られなかったかもしれません。

    取引よりも体験を重視する顧客のニーズの変化により、メディアがブランド化し、ブランドがメディア化しています。

    そう考えると、今後、D2Cブランドとメディアが垣根を超えて関わることで新しいモデルが生まれるかもしれません。

    この動きは同じく出版業界が斜陽化しつつある日本でも同様でしょう。

    Ecforce

    D2Cを成功に
    導くために必要なものとは?

    御社のD2Cを成功に導くには、D2Cに必要な要素を全て備えたカートが欠かせません。「ecforce」は数々のD2C事業の立ち上げ経験から生まれたカートサービス。
    多くのD2Cブランドがecforceを導入して、今までに合計1,000億円を超える売上を達成しています。

    ecforce導入
    ショップの平均年商

    1.5 億円

    (業界最高)

    他社カートからの
    乗り換え後のCVR最大

    309 %

    アップ

    立ち上げからカート
    システムの運用まで

    1on1

    手厚いサポート

    D2Cを成功に導くために必要なものとは?

    合わせて読みたい記事

    さあ、ECでビジネスの可能性を広げよう。

    サービスの導入や移行、その他様々な運営のお悩みについて
    お気軽にお問い合わせください。

    お問い合わせ