この記事でわかること
最近ひそかにD2Cブランドが増えているのが、アクセサリー業界です。
アクセサリーのD2Cブランドは、既存の大手ブランドと比較して品質の割に価格が抑えめ、かつデザインがユニークでブランドごとに異なる世界観を持っているのが特徴です。
本稿では、業界全体の事例を交えて国内のD2Cアクセサリーブランドをご紹介していきます。
事例を見ていくことで、食品などと比較して購入単価が高いアクセサリーをD2Cでどのように売っていくかというヒントを得られます。
これからECカートを決める方・いまのECカートに満足してない方へ。以下の記事にも、あなたのお悩みが解決する情報が満載です。
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4つのECサイト構築事例。新鋭D2Cブランドの動向から読み解く「狙い」とは?
アクセサリー業界にもD2Cの影響が
D2C先進国であるアメリカに目を向けてみると、「AUrate New York(オートレートニューヨーク)」というスタートアップが注目を集めています。
AUrate New Yorkは2015年に誕生し、5,000円~のリーズナブルなアイテムから、数十万円ほどのジュエリーまで幅広いラインナップを揃えたブランドです。
アクセサリーに使われているのは100%リサイクルされたゴールドで、製造はブランドの拠点であるニューヨークで行われています。
2019年6月には、Bluecrest Capital(ブルークレスト・キャピタル)から14億円の資金調達に成功したことでも話題になりました。
AUrate New Yorkのような成功例あると、後進ブランドが多く出てくるので今後D2Cのアクセサリーブランドが盛り上がりを見せるかもしれません。
再利用された素材を使ったアクセサリーブランドとしては、日本にもコメ兵とスマートメディアが提携した「mi luna(ミ ルーナ)」があります。こちらは、コメ兵が買い取ったアクセサリーから宝石や天然石をリユースして新しいデザインでジュエリーを生み出すD2Cブランドです。
女性デザイナーが女性顧客のために作っていることを強調しており、実際に顧客の90%は女性のようです。その他にも、地域のコミュニティをサポートするソーシャルグッドな試みも行っています。
販売方法のメインはオンラインでありながら、実店舗の展開も始めています。
中でもD2Cらしいと言えるのがCurate(キュレート)というお試しサービス。購入の可否は関係なくおすすめのジュエリーを5つ自宅で試せるという仕組みで、WarbyParker(ワ―ビー・パーカー)が行ったようなD2Cらしいサービスも好評なようです。
ところで、成長中のEC・D2Cブランドがこぞって使うECカートの存在をご存じですか?
- 平均年商2億円以上
- CVR380%アップ
- 導入後の成長率265%アップ
これらの数字が気になったら、ぜひ以下をチェックしてください。
ecforce(イーシーフォース)
D2Cで人気の国内アクセサリーブランド3選
日本でもアクセサリーのD2Cブランドが誕生しています。
ここからは国内で人気のD2Cアクセサリーブランドを3つご紹介します。
SNSで人気のARTIDA OUD
引用元:https://www.artidaoud.com/
ARTIDA OUD(アルティーダ ウード)はアパレルや雑貨、飲食業を手掛ける株式会社サザビーリーグが初めて手掛けたD2Cブランドです。EC限定ブランドとして立ち上がったARTIDA OUDは、ブランド誕生してすぐの時点でSNSを中心に注目を集めました。
ブランドコンセプトは、「Raw Scents of Glimmer(ありのままの姿が放つ煌めき)」で原石や金属が持つ美しさを活かされています。伊勢志摩パールをアクセサリーに用いることで、地域活性化や伝統継承に繋がることを目的のひとつに掲げています。
日本の大手アクセサリーブランドはフェミニンなデザインが多いですが、ARTIDA OUDは天然石が持つワイルドな味を活かしたオリエンタルなデザインが魅力です。
5万円以下のアイテムも多く、Instagramでも積極的にコンテンツ発信を行っているためEC限定でも手にしやすいですね。
D2Cブランドでは社会貢献を積極的に行っている会社が多いですが、ARTIDA OUDも例外ではありません。「“I am” Donation」と称して、国際NGOプラン・インターナショナルが国際的に展開している「Because I am a Girl」キャンペーンに参加しています。
このキャンペーンは、途上国の女の子を支援する活動です。「女の子だから、学校に行かせてもらえない」といった現在の認識をポジティブなものに変えるため支援を行っています。
新しい出会いを提供するROOM
ROOM(ルーム)はOEM、ODM事業に20年以上携わってきた株式会社サードオフィスのブランドです。2017年12月と日本では比較的早い段階で誕生しました。
手軽に買いやすい価格レンジということもあり、ブランド立ち上げから1年半ほどでアクセサリーの販売数は4万個を記録。
「わたしらしいアクセサリーで部屋を埋め尽くしたい」というコンセプトの元、ほとんどのアイテムは5,000円以下で購入できるプチプラブランドとして人気を集めています。
ROOMの公式サイトでは、D2Cの仕組み自体についても触れられています。同じ工場で生産した全く同じ商品を例に、従来の流通ルートで仲介業者や実店舗にかかるコストを加味した場合の販売価格が2,750円。一方、D2C型で流通コストを削減した製品は2アイテムで1,500円で販売できると解説されています。
国産ダイヤにこだわったMELE MELE
MELE MELE(メレメレ)は、2020年7月に誕生したばかりのD2Cジュエリーブランドです。ブランド名の由来にもなっている「メレダイヤモンド」とは、大きな宝石の傍に配置される小さなダイヤモンドのこと。
MELE MELEでは毎日気軽にダイヤモンドを身に着けられるよう、小粒ダイヤモンドを全ての製品に使用しています(製品の価格レンジは9,900円~10万円前後で、中心価格は30,000円ほど)。
使用しているダイヤモンドは天然の高品質の物にこだわっており、職人がこだわるカッティングで小粒でも強い輝き持つのが特徴です。土台や地金にはサージカルステンレススチールを用いています。
サージカルステンレススチールは合金ですが、手術用の雌やハサミなど医療の現場でも使われており金属アレルギーも出にくい素材です。ゴールドやプラチナと比較すると価格も抑えめで、錆びにくく変形もしにくいことから、気兼ねなく日常使いがしやすいという利点も。
ただ、気になる点としては既存のメーカー直販型ECとの差別化がそれほど明確にされていないことです。
ダイヤモンドに焦点を合わせて、高品質なアクセサリーを適正価格で提供しているものの、ブランドや経営者が持つストーリーやデジタルテクノロジーを駆使した感も現時点では明示されていません。
ブランドが立ち上がったばかりなので、今後どのようなオリジナリティを打ちだしていくか注目したいですね。
アクセサリーのD2Cブランドは今後も増えていく
高品質のアクセサリーは単価が高くなってしまうものですが、D2Cブランドは仲介業者を通さないことで、価格帯を下げています。
しかし「ただ価格が安い」だけでは、すぐに顧客から見離されてしまいます。
3ブランドの事例から学べることとして、アクセサリーをブランドにまつわる物語や社会的な運動を発信するためのツールとしてアピールすることで、新たな価値を生み出している点も見逃せません。
このような試みはSNSとの相性も良く、まだ未開拓なアプローチ方法も眠っているはずです。
これから新たなD2Cブランドが増えていく可能性も、大いにあるのではないでしょうか。
【最後に】
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで最後にecforceのご紹介をさせていただきます。ecforce(イーシーフォース)は日本国内のEC・D2Cビジネスの現場を知り尽くした、わたしたちSUPER STUDIOが提供する国産SaaS型ECシステムです。EC・D2Cサイト構築の際の要件定義から成長拡大まであらゆるフェーズをサポートします。
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ecforceには、主に3つの特徴があります。
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豊富な搭載機能/カスタマイズ性/アップデートスピードでEC事業スタート・カート切り替えに対応。毎月平均で10-20個の新機能をリリース。
特徴2. 売上を最大化する多彩なマーケティング機能
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特徴3. CSオペレーションやシステム運用工数を削減
CSオペレーションや広告管理といったEC運営では工数がかかり煩雑化する業務も自動化と操作性の高いUIで効率化。運営コストを削減します。
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月