この記事でわかること
Quip(クイップ)は、電動歯ブラシや歯磨き粉、フロスなどを定期的に届けてくれるデンタルケアのD2Cブランドです。
大型の資金調達やアメリカ最大手スーパー「ウォルマート」との提携など、今勢いのあるブランドです。
今回はそんなQuipにスポットをあて、創業までのストーリーや、どうやって拡大したのかなど、成功の秘訣を読み解いていきます。
「シンプルで使いやすい」を追求したデンタルケアD2CブランドQuip
Quipはシンプルで効果的に使用できる電動歯ブラシや歯磨き粉、デンタルフロスを定期的に発送する口腔ヘルスケアのサブスクリプションサービスです。3ヶ月ごとに交換用の歯ブラシヘッドと歯磨き粉が郵送されます。
プロダクトデザインとUXデザインのスキルを持つ創業者の経験を生かした、本当に重要な習慣に焦点を当てたシンプルで使いやすいオーラルケア製品を開発しています。
Quipの歯ブラシは回転するのではなく、振動を利用して歯をきれいにします。また、口の中のさまざまな部分を磨くべき時と、磨くのをやめるべき時をパルスで知らせてくれます。サイズが小さく見た目もスマートな手動歯ブラシも販売しており、ドラッグストアで見かけるネオンカラーのプラスチック製の安い歯ブラシとは一線を画す存在です。
創業者は予防ケアが浸透していない原因として「複雑すぎる機能」「陳腐な製品」「現代のライフスタイルに対応するサービスが無い」ことの3つを挙げており、シンプルな機能で使いやすいQuipのオーラルケア製品でこれらの核心的な問題を解決しています。
また、同社は予防ケアをよりシンプルにするエンドツーエンドのソリューションを提供することを使命としています。歯ブラシを製造するだけではなく、実際の歯科医と連携して、シームレスにパーソナライズされたデンタルケアを提供しています。
歯科医にQuip歯ブラシキットを購入してもらい、検診に行くユーザーに報酬を与える仕組みで予防ケアを推進しています。
創業者の歯磨き習慣から生まれたQuip
プロダクトデザイナーの創業者が近所の歯医者に行った際、強く磨きすぎて歯茎を傷つけているという習慣を指摘され、タイマー付きの安い電動歯ブラシの利用をおすすめされたことがQuipが誕生したきっかけです。
歯医者の話から、「強く磨きすぎない」「1日2回の歯磨き」「フロスを使う」「ブラシを交換する」といった基本的な習慣を疎かにしていることが問題であると理解した創業者が、長い間改善されてこなかった歯ブラシのデザインを修正したことで、シンプルで習慣化しやすい電動歯ブラシQuipが誕生しました。
歯科医師を通じたQuipのマーケティング施策
Quipは効果的な製品マーケティングに加えて、歯科医師を通じたインフルエンサーマーケティングで信頼と注目を集めています。歯科の専門家とつながり、インフルエンサーマーケティングを利用することで、Quipは歯科医に自社の歯ブラシを販売してもらいました。
2018年3月時点で、Quipのネットワークには15,000人以上の歯科医療関係者が登録しています。※
歯科医師のような医療従事者は専門知識と高度なトレーニングを受けており、最も信頼されているインフルエンサーだといえます。
医師や歯科医師のような医療従事者が、さまざまな種類の医療製品を患者に推奨することでコミッションを受け取ることは何も新しいことではありませんが、Quipでは患者にも特典が与えられるところが画期的です。
この施策は、医療提供者と患者両方の問題解決に貢献している点でも注目されています。歯科医院は患者を見つけて維持するのが難しいという課題を抱えており、Quipがネットワークを介して患者とのつながりを維持することで、患者の維持に貢献しています。
患者側は、Quipのネットワークによって歯科医からのパーソナライズされたオーラルケアのアドバイスを継続的に受け取ることができます。1日2回のブラッシングと1日1回のフロスをするように言われるだけで十分な人もいるかもしれませんが、口腔外科手術からの回復、詰め物や折れた歯の治療など、歯に問題を抱えている人は、リアルタイムで歯科医から最新のアドバイスを受けることができます。
歯科医師ネットワークを活用して、オーラルケア習慣全体をサポート
QuipのD2Cブランドとしての特徴は、単に電動歯ブラシなどのオーラルケア製品のサブスクリプションを提供するだけでなく、予防ケアをよりシンプルにするための幅広いソリューションの提供をミッションとしていることです。
歯科医師ネットワークを活用した定期的な歯科検診をサポートする仕組みや、歯科保険の代替サービスを提供するなど、ユーザーのオーラルケア習慣全体をサポートするビジネスモデルがブランドの信頼と価値を高めていると考えられます。
また、ユーザーエクスペリエンスを重視したシンプルな予防ケア商品を、手の届きやすい価格でユーザーに直接提供できる点もブランドが人気を集めた要因の一つといえます。デザインから納品まで、ユーザーエクスペリエンスのあらゆる面を改善し、最高のサービスを最高の価格で提供することができるのは、D2Cブランドの大きな強みです。
【最後に】
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<参考記事>
quip | Better oral care, made simple
※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月