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D2Cにおけるナラティブとストーリーテリングの違いとは?【コスメD2C・Glossierの事例付】

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D2Cにおけるナラティブとストーリーテリングの違いとは?【コスメD2C・Glossierの事例付】

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この記事でわかること

    前回、なぜD2Cにおいてストーリーテリングが重要なのかをお伝えしました。

    ストーリーテリングが重要なのは、現代では機能的価値だけでは商品がなかなか売れず、人々が意味レベルの価値(情緒的価値)を求めるようになったためです。

    D2Cにおいては、特にこの傾向が顕著だと言えます。D2Cブランドはストーリーを繰り返し伝えることで、意味レベルの価値を伝えることができるのです。

    ところでストーリーと似た言葉に「ナラティブ」があります。Narrativeと書き、「物語」や「説話」と訳されることが多い言葉ですが、あまり聞き慣れないかと思います。(ナレーションやナレーターの方が親しみがありますよね)

    そこで今回は、D2Cにおいてストーリーテリングとナラティブが何を意味しているのかを紐解いていきます。最後のGlossier(グロッシアー)の事例も合わせてご覧ください。

    <参考記事>
    なぜD2Cにおいてストーリーテリングは重要なのか?【サプリメントD2C・Ritualの事例付】

    D2Cブランドにおけるナラティブ

    WIREDが「ナラティヴの実装/実装のナラティヴ 」というテーマで雑誌を作りました。


    出典:ナラティヴの実装/実装のナラティヴ :雑誌『WIRED』日本版VOL.34の発売に際して、編集長から読者の皆さんへ(WIRED)

    この雑誌の一つの特集に、D2Cブランドにおけるナラティブの話が出てきます。

    デリス※は、“目的”はナラティヴをドライヴし、顧客との関係構築のために不可欠なものだと言う。「一時的な目的や偽りの目的は消費者に見破られます。マーケティングに偏り過ぎた目的も、消費者の心には響かない。消費者が望むのは、彼らがかかわるブランドとの真の意味での“つながり”です。(中略)つまり、顧客がどこにいようとメールや店舗、SNSなどを使って、常に消費者とつながっていないくてはいけないということです。ナラティヴと、それをどう届けるかがすべてを決めるのです。」

    ※デリス:Jesse Derris(ジェシー・デリス)のこと。Derrisという名前のPRファームのCEOで、数多くのD2CブランドのPRに関わっている。

    ここで述べられているのは、機能的価値だけで人々がブランドを選ばない現代において、D2Cブランドは何らかの目的を持つことが必要だということです。

    さらに、その目的はブランドと顧客が真の意味でつながるものであり、ナラティブは目的をドライブするためのものと捉えられています。

    確かにブランドに積極的に関わり、つながりたいという動機がなければ顧客は動いてくれません。そしてこの動機はブランドが目的を持つことで初めて生まれる、という見方は納得ができます。

    ブランドが目的を持つことで、ストーリーテリングが作る「意味レベルの価値」がさらに深まると考えると、Jesse Derris(ジェシー・デリス)の言葉がいかに示唆に富んでいるかを理解できるでしょう。

    ストーリーテリングとナラティブの違い

    ただわからないことがあります。ストーリーテリングとナラティブは、いったい何が違うのでしょうか。

    この問いのヒントになりそうな言葉が、Forbsにありました。

    「ストーリーには始まりと中間部、終わりがあり、自己完結型だ。一方ナラティブは開放型で、結果は定まっておらず、これから決定される。ストーリーは、それを語る『私』や他の人々に関することで、『あなた』の話ではない。それに対し、ナラティブの結論はあなたの決断や行動によって変わる。ナラティブの結果を決めるのはあなただ」

    出典:2017年は「ストーリー」型マーケティング終焉の年に(Forbs Japan)

    この言葉を参考に整理すると以下のようになります。

    • ストーリーテリング:ブランドが自ら完結した物語を語る。
    • ナラティブ:ブランドの顧客に、まだ完結していない物語を語られる。

    つまり、物語を軸にして考えるとストーリーは「語る」ですが、ナラティブは顧客に「語られる」ものであるとわかります。

    ナラティブの重要性が理解できる「Glossier」の事例

    コスメのD2Cブランド「Glossier」ほど、顧客が商品について語るブランドはありません。

    https://www.glossier.com/

    D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』には、創業者のEmily Weiss(エミリー・ワイス)氏が、Glossierのプロダクトをコンテンツだと捉えていると書かれています。

    プロダクトはコンテンツになることで物語をまとい、人々から語られる存在となります。Emily Weiss氏はそのことを理解している創業者であり、ひいてはGlossierはいかに話題を作り、人々に語ってもらうことが大事かを理解している稀有なブランドなのです。

    https://intothegloss.com/

    Glossierのアプローチは、Emily Weiss氏がGlossier創業前に開設し、Glossier誕生のきっかけともなったブログ「Into The Gross」で読者に自らコメントを返す姿勢や、インスタライブといった双方向のコミュニケーションでも体現されています。

    出典:Back To Brown(Into The Gloss)

    創業者のEmily Weiss(エミリー・ワイス)氏は顧客をconspirators(共謀者)と呼び、ブランドからの一方的な発信ではなく、共創の姿勢をとても大事にしています。

    コミュニケーションは常に一方的ではなく、双方向。自ら語るだけでなく、顧客がGlossierを話題にして、語らう場やきっかけを作り続けているのです。

    これこそGlossierに熱狂的なファンがいる本質的な理由です。

    ちなみにEmily Weiss氏がGlossierを立ち上げたのは、女性が美に関する考えやHow toを自ら発見したり、定義づけるコミュニティを作るためです。

    この目的のためにGlossierは人々に語りかけ、そして語ってもらうための取り組みを欠かしません。

    Glossierの事例を深く理解することは、D2Cにおけるナラティブの重要性を理解することと同義なのです。

    <参考記事>
    Glossierを理解するための5つのヒント。「共謀者」と共創したコミュニティとは?

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