この記事でわかること
EC事業と物流は切っても切り離せない関係があります。
D2Cを掲げて、ブランディングやCRM、商品開発といったコアコンピタンスにリソースの比重を置きたい場合は、物流をアウトソースすることも適切な選択肢のひとつとなります。
しかし、いざ物流をアウトソースしようと思っていても、物流という分野に馴染みが無く、どのように物流の委託を進めていけばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、物流を委託する際のコツをお伝えしていきます。
EC事業者が委託計画を練る時に考えるべきこと
いくつかの候補の中からアウトソースする物流業者を選ぶにあたり、それぞれの物流業者について知っておくべきことがあります。以下に代表的な点を挙げておきます。
1. 委託可能な業務内容
物流会社には得手不得手があります。その業者が、どのような業務を委託可能なのかを知らなければなりません。
後になって委託先から「それはできません」と言われてしまうと事業に支障がでることになります。
例えば、以下のような点をチェックしておくと、後で業務に支障が出にくいと言われています。
例えば、オペレーションのすり合わせでは以下のような考慮が必要です。
例 ・注文データを取り扱う業務(出荷指示処理)は誰が行うのか?
・事業者自身で行い、委託先には物流作業のみを委託するのか?
・出荷指示処理も含めて委託するのか?
・そもそも委託可能なのか?
その他にも現状の商品規格により以下のような考慮が発生します。
例 ・発送手段。商品の厚さが2.7cmであればネコポスは使うことができない。
・ゆうパケットの3cmを使うことが最適解となる
・ゆうパケットを使うことができる物流業者は少ない。
・委託先はゆうパケットに対応しているか?
上記の通り、自社のオペレーションや商品規格に応じて物流業者にどこまで委託できるのかをすり合わせる必要があるのです。
2.物流業務の実施場所
物流を完全に委託する場合でも、どのように物流作業が行われているかまったく見ないで丸投げするという訳にはいきません。
定期的あるいはトラブル発生時には、EC事業者自らが物流現場に行きやすい方が好ましいです。
どこで行われているか、現場に行きやすいかどうかは知っておく必要があります。
また、物流会社の営業担当や作業担当の双方と円滑にやり取りができるかも、コミュニケーションがスムーズに取れる会社かどうかを見極める上で重要な点となります。
EC事業者が物流業者に知らせる必要のあること
物流に限らず、なにかを委託する際には見積を取りますよね。
物流業者も見積もりを作る際には、料金を決めるための計算を行います。
物流業者が見積もりを行う場合、物流業者が予めEC事業者について知っておく必要がある項目があります。その項目を明確化しなければ適切な見積もりはできません。
知らせる情報に不明瞭な点や曖昧な点があると、物流業者としては、受託業務がはじまってから当初の想定業務と実際の業務内容に乖離が発生してしまい、赤字になってしまうことになりかねません。そのため念の為に見積を高めに計算してしまうことがあります。
適切な見積もりを算出するためにもしっかりと必要な情報を伝えて適切な見積金額を取得しましょう。
1.商品の詳細
サイズや重さ、商品の特性を正しく伝えましょう。
(取扱に許認可が要るようなものの場合、そもそも委託ができなくなってしまう可能性があります。商品の特性は正確に伝えましょう。)
2.事業規模
月間に何件くらいの発送があるのかを適切に伝えましょう。
月間100,000件と月間100件では、1件あたりのコストは当然、後者の方が高くなります。
この情報が曖昧であったり信用に足らないと、高めの見積になってしまいます。
3.委託内容
どのような付随業務を委託するのかを正確に伝えましょう。
作業が複雑なラッピングや複雑な配送箱の組立などがそれにあたります。
委託の成否は計画段階から決まっている!?
適切な物流倉庫へ委託するためには自社の業務を正確に洗い出し、アウトソースを検討している物流業者へ伝えることです。
情報が不足していたり情報交換を十分に行わないと、想定外のコストが発生したり、実際に稼働してみて対応できない業務が発生するなどトラブルに見舞われることになりかねません。
そうならないためにも、物流会社の選定には計画段階から緻密に自社の業務や物流事業者に期待したいことを明確化し、すり合わせることが必要なのです。
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