この記事でわかること
物流のことはつい後回しにしがちです。
しかし、物流のことを考えずにいると、想定以上のコストがかかったり、そもそも事業継続自体が困難となることすらあり得ます。
では、物流のことはいつから考えるべきなのでしょうか。
ずばり、はじめから、なのです。
事業計画のはじめから物流を考慮すべき理由
物流のことをはじめから考えず、「あとで考えよう」と思っていた場合、どんなことが起きるでしょうか。これから書く事例は全く珍しいものではなく、EC業界においてしばしば起きることです。
それでは見ていきましょう!
1.採算計画がズレてしまう
物流のことを考えず、採算計画を立てたため、予算と実績の乖離が激しくなった。
例:物流のコストが考えていたよりも高かった。
採算計画には様々な角度から収益と支出を計算しますが、もちろん、物流も例外ではなく、計算の対象です。
「物流にいくらかかるのか?」をきちんと考えて、正確な想定を行っていなければ、その採算計画はほとんど間違い無く、外れることになるでしょう。
2.想定以上のコストがかかる
物流のことを考えず、商品など(商品、配送箱、同梱物など)の企画/設計を行なったため、商品などを発送できない、もしくは、無理なコストがかかることになった。
例:規格が合わなかった。
安い輸送手段としてネコポスを使うつもりでいたのに、企画/設計段階において、「厚さ2.5mm以下」におさまらないサイズにしてしまうと、ネコポスを使うことができません。
ネコポスを使えないとなると、60サイズで配送することになります。これは倍に近いコストになります。
前項にも関わって、想定のコストが変わるので、採算計画が崩れますね。
また、配送会社(ヤマト運輸や佐川急便など)が運べる規定の商品などでないと、そもそも配送してもらえないことすらあります。
これではもはや事業が成り立ちません。サイズや重量、品目、法令などについて、予めよくよく考えておくことは必須と言えるでしょう。
3.オペレーションが大変になる
物流のことを考えず、オペレーションを組んだため、膨大なオペレーションコストがかかることになった。もしくはそもそも不可能なオペレーションだった。
例:オペレーションに無理が生じた。
自社作業や物流委託先とのデータのやりとりなどについて、日間どれだけの人数や時間がかかるか想定/計算をしていなかったため、想定以上の人件費がかさむことがあります。
使用するシステムと物流委託先との相性や、それに応じたオペレーションをどのように組むかは予め考えておくべき点でしょう。
また、事業内容によっては、そもそも物流委託先では不可能なこともあります。
前広に打ち合わせをすることで、事業スタート目前になって「やっぱりできない」となってしまうことを防ぐことができます。
これらのバッドケースはすべて、はじめから物流のことを考えていれば防げたことです。
こういったことをが起きてしまわないように、物流のことははじめから考えておく必要があります。
はじめから物流のことを考えよう
以上のように、物流のことははじめから考えなくてはいけません。
特にターニングポイントとなるところは下記の3点です。
・事業計画時点
・商品/配送資材/同梱物の企画/設計時点
・自社で作業オペレーションを組む/他社に作業を委託するオペレーションを組む時点
しかし、いずれも、そのときだけ考えればいいというものではありません。
事業計画時点で想定した物流コストは、その後、商品の仕様や配送資材の詳細が決まってから、変わっていることの方が普通です。商品等の設計中は、事業計画に立ち返って採算を見直しながら行い、設計が終われば、それに沿ってもう一度事業計画を修正しましょう。
オペレーションを組む時点でも同様のことが言えます。予め想定した段取り通りに進められることの方が稀です。やはり、オペレーションが決まった後も、事業計画が正しいものになるように更新しましょう。
何からはじめるべきなのか?
「物流のことを考える」と、ひとことに言ってもどのような項目があるのか、どんなことについて考えればいいのか、なかなかわからないものだと思います。
重要なことは想像することです。
例えば、商品を設計し終わり、製造を委託します。製造が完了したら商品を保管することになります。そのコストはどのようなものになるでしょうか?どこかの倉庫に保管すればいくらかの支出があるでしょう。自社オフィスであれば支出はありませんが、自社オフィス内のスペースを圧迫するでしょう。
また、いざ注文があり、商品を発送することを想像します。これを委託する場合、どんな作業が必要で、どんな点に気をつけなければならないでしょうか?その作業はどれくらいの料金がかかるでしょうか?
自社で発送作業を行う場合、どれだけの人数でどれくらいの時間がかかるでしょうか?
これら一連のことを想像すると、想定がリアルなものとなります。リアルな想定があれば、想定外のトラブルは減り、円滑な事業運営に近付くことでしょう。
まとめ
事業の立ち上げには商品企画やマーケティング、会計など、あらゆるものを考える必要があります。
しかし、それは物流とて例外ではありません。
物流のことも後回しにせず、はじめから物流のことを考えて、リアルな想定をし、円滑な事業運営を目指しましょう。
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