この記事でわかること
以前、物流センターでの基本的な業務について記事を作成しました。
関連記事:物流センターの基本的な業務の流れ!EC担当者なら押さえたい物流センターの実務とは?
物流センターの役割の中でも特にECの担当者が押さえておきたいのが、返品対応です。
D2Cにおいて必ず発生する「返品」。お客様から様々な理由で返送される商品をどのように対応すべきか、あらかじめ物流センターと業務フローを詰めておく必要があります。
返品の業務フローが確立されていないと、運用がはじまってから混乱が生じることになるでしょう。
「返品物」と「返送物」はどう違う?
ここまで、商品が物流センターに戻ることを「返品」と記載しました。
しかし、D2C業界では商品を発送後、物流センターに戻るものを「返送物」と表現する場合があります。
用語の使い方から整理をしてみたいと思います。
「返送物」とは、物流センターから発送した後、物流センターに戻って来てしまったもの全般を指します。
「返品物」と言うこともありますが、「返品」は、不在による運送会社の保管期間超過によるものだけではなく、お客様が注文をキャンセルしたことを含む場合のみを指すこともあるので、いずれの場合にも使える「返送物」の呼称が使われることが多いのです。
本記事でもこれ以降は「返送物」の呼称に統一してご説明をしたいと思います。
「返送物」には様々なパターンがある!?
「返送物」は、大きく分けて下図のパターンに分類できます。
返送物 |
事前連絡があるもの |
返金が必要なもの |
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返金が不要なもの |
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代品が必要なもの |
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代品が必要なもの |
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事前連絡がないもの |
配送未達となったもの |
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受取を拒否されたもの |
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その他 |
返品・返送の事前連絡のあるもの
事前連絡のあるものは、お客様が注文をキャンセルする場合や、商品に不良があり、代品の発送をする場合があります。
これらは事前連絡の内容と返送物、注文内容を確認/照合して、返金や代品発送の対応を行ないます。
事前連絡のあるものは、「戻って来た理由」が明確なため、対応を取りやすいと思います。
返品・返送の事前連絡のないもの
事前連絡がないものは、お客様が不在であったり注文情報の住所に誤りがあったりなどで配送未達になったものがあります。
その他は注文はしたものの、受取を拒否される場合があります。
配送未達になったものを反射的に再発送すると再び配送未達になる場合も多く、事前にお客様へ連絡をし住所に誤りがないか、長期不在かどうかを確認してから再発送をすると、配送未達を避けることができます。
受取拒否については事業ごとのポリシーにも拠りますが、配送未達と同様に、お客様への確認を行ない、再発送かキャンセルの処理を行なうことになるかと思います。
事前連絡のないものは「戻って来た理由」が不明確なため、対応を取りにくく、お客様への確認を取ることが多くなります。
業務フローの決め方/在庫戻しか廃棄かの決め方
さて、返送されてきた商品はどうすればよいでしょうか?せっかく作った商品ですから、できるだけ捨てずに有効活用したいものですが、商材の特性に合わせて決めていくことが重要です。
食品の事例
食品はその特性上、やはり廃棄してしまうのも仕方無いでしょう。
未開封とは言え、一度誰かの手元に渡ったものを他のお客様の口に入れるのは、衛生上の観点から考えて、好ましいものとは言えません。
化粧品の事例
化粧品は少し判断が難しくなります。口に入れるものではないので、衛生的には問題は少ないでしょう。
しかし、食品ほどではないにせよ、やはり未開封とは言え、お客様の肌に触れるものですので、慎重な判断が求められます。
機械類、衣類の場合
機械類や衣類であれば、食品や化粧品と異なり、お客様の安全面への心配は少なくなるでしょう。
「未開封である」「商品に汚れやキズがない」「正常に動作する」など、検品の基準を設定して、基準を合格したもののみ廃棄することなく在庫に戻しましょう。
せっかく作った商品を有効に使うことができます。
返送物の種類によってフローは変わる
「返送物をどうするか?」という業務フローには、商材の特性に応じたルールやポリシーが必要です。
これらは他社には決めることができないものなので、外部委託先に丸投げすること無く、事業主としてしっかりとしたルールやポリシーを検討して設定することが重要です。
返送物対応フローを確立する重要性
返送物対応は、本質的にはイレギュラー対応ですが、日常的に発生するので、レギュラーとイレギュラーの間にある業務です。
イレギュラー対応ですので、個別の判断が求められますが、日常的に個別の判断をしていてた業務が回りません。
すべての対応について個別の判断を必要とするのではなく、予めパターンを想定し、ルールを設定することで円滑に業務を遂行することができます。
また、当初に想定していたパターンが、実際に運用しはじめてから実態と差があるということもよくあります。実際に運用しながらパターンとルールを定期的に見直す必要もあります。
入念な想定とルールで、円滑な業務を心がけましょう。
【最後に】
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