この記事でわかること
みなさんは発送作業をどのような頻度で行っているでしょうか?
クイックな発送を心掛けて毎日行なっている方も多いかもしれません。
弊社が見てきた実例でも毎日行なっている事例はたくさん見受けられます。
しかし、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
その発送作業は必ずしも毎日行なう必要があるでしょうか?
検討してみると実は毎日である必要が無いこともあります。
それどころか発送作業のスケジュールを見直すことで業務改善に繋がります。
ここでは始めたばかりの比較的小規模な事業において、発送作業を自前で行なっている場合を想定して考えてみます。
コスト分析(変動コストと固定コスト)
発送作業にかかるコストについて考えてみましょう。
※ここでいうコストとは現金支出として消費されるコストではなく、オペレーション上の手間や時間のことを指します。
コストを変動コストと固定コストに分類してみたことはあるでしょうか。これらのコストを分類するとコスト構造が見えやすくなります。
分類の仕方を解説します。
変動コスト
注文件数に比例して生じるコスト
(例)
・発送作業
注文件数が多ければ多いほど、それに比例して作業量も増える
固定コスト
注文件数に比例せず生じるコスト
※「常に固定になるコスト」という意味ではない
(例)
・注文データを処理する作業
パソコンでのデータ処理なので、注文件数が100件でも200件でも処理にかかる手間は変わらない。
・発送物を運送会社に引き渡す作業
発送物(≒注文件数)が100箱でも200箱でも運送会社に渡す手間は変わらない。
・その日の注文を計算して売上としてまとめる作業
表計算ソフトを使うことが一般的なため、注文件数が100件でも200件でも処理にかかる手間は変わらない。
・在庫数を確認する作業
当日の残りの在庫数を数える、もしくは、前日の在庫数から当日の出荷数を引く作業は、注文件数が100件でも200件でも処理にかかる手間は変わらない。
発送作業日を減らすべきケース
固定コストは発送作業を行なう日ごとに必ず生じます。
その日の発送件数が1件だとしても100件だとしても必ず生じます。
発送作業は、毎日ではなく2、3日に1度にすることで手間や時間を削減できます。例えば、今日も明日も5件ある作業をまとめて明日10件作業する方が効率が上がります。
発送作業を行なう日を毎日ではなく、2,3日に1度にすることで手間や時間を削減することができるのです。
一方で変動コストは発送件数に比例するので、月間で1,000件発送した場合のコストは月間で100件発送した場合のコストの10倍になります。
発送作業を行なう日を10日に分けても20日に分けても、月間にかかるコストは同じになります。
以上により、発送作業を行う日が少なくなればなるほど、固定コストが減るため、業務効率が上がることがわかります。
発送作業を毎日すべきケース
しかし、発送作業を毎日行う必要があるケースも当然あります。
これらに該当する場合は発送作業を毎日やるべきでしょう。
1. お客様への迅速な発送が必要である
せっかくご注文をいただいたお客様にはできるだけ早く商品をお届けして期待に応えたいのは事業を営む者にとって当然の心情でもあります。
マーケティングやCRMの考え方にもよりますが、迅速な発送が事業を支える重要なファクターとなっているかは別途検討が必要でしょう。
しかし、お客様へ商品を迅速に発送することばかりを考えて、それにかかる手間や時間を忘れてはいけません。
2. すでに日間の発送作業可能量が限界である
既に日間の発送作業可能量が限界なのであれば、発送作業日をまとめてしまうと、そもそも発送が追い付きません。
従って、発送作業の限界量も把握しておく必要があるでしょう。
逆に言えば、これらに該当しないのであれば発送作業を毎日行なう必要はありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
発送作業は毎日やるものと思い込んでいらっしゃる方も多いのが実情です。
しかし、実際に分析してみると必ずしも毎日行なう必要はありません。
発送作業を行なう日を減らすことで、発送にかかる業務を縮小することができます。発送にかかる業務を縮小できれば、コアコンピタンスに注力することができます。
事業をはじめた頃は何かと忙しいもので少ない人数で様々な業務をこなしていかなければなりません。
商品の企画、顧客層の開拓、販売データの分析、広告と販売活動など、枚挙に暇がありません。
これらの業務で忙殺される中で、発送作業にかかるコストは体感ではとても大きくなります。
これらの業務を行なう時間を捻出する工夫として、発送作業を行なう日をコントロールしてみてはいかがでしょうか。
計画的に発送作業を「やらない日」を決めることで、この負荷を無くし、他の取り組むべき施策に向き合うことが可能です。
今回は自前で発送作業を行なっている場合を想定していますが、発送作業をアウトソースしている場合でも、活かせる考え方です。
注文データを処理してアウトソース先に渡す作業を省略することができますし、発送作業日を削減することでアウトソース先の負担を縮小できれば、支払単価を値下げする交渉材料に使えるかもしれません。
是非、一度検討して、実施してみてください。
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