この記事でわかること
Recess(リセス)はスパークリングウォーターを主に販売しており、落ち着きとクールさ、集中を取り戻す「休憩(Recess)」の感覚を提供している飲料ブランドです。
今回はそんなRecessにスポットをあて、創業までのストーリーや、どうやって拡大したのかなど、成功の秘訣を読み解いていきます。
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ドリンクD2CブランドRecessとは
Recessは、不安な気持ちを落ち着かせる、カンナビジオール(CBD)成分入りのスパークリングウォーターを販売しているブランドです。
現代の環境には多くのストレスがあり、アメリカ人の10人に8人が毎日ストレスを感じているという報告があります。そのようなストレス環境の中で、Recessは気分をリセットしてバランスを取る「休憩」の時間を取り、落ち着きと集中を取り戻すための「現代の解毒剤」として人気を集めています。
スパークリングウォーターの他にも、イベントやファッションアイテムを通じて落ち着きの時間を提供しており、2018年の立ち上げ以来、単なる飲料会社の枠には収まらない、ブランドとしての地位を確立してきました。
Recessは創業者自身の体験がきっかけ
創業者であるBenjamin Witte(ベンジャミン・ウィッテ)氏は、映画学校に通った後、シリコンバレーのスタートアップで働いていました。自身がクリエイティブで、より落ち着いた気分になりたいときに利用していたCBDオイルからヒントを得て、不安かつ興奮した気持ちを落ち着けられる、ヘンプオイルとアダプトゲン入りの飲料を提供するというアイデアを思いついたそうです。
2018年11月の創業時、Recessの本社はベンジャミン氏のアパートで、そこでD2Cブランドとして飲料の販売をスタートしました。店舗を置く代わりにInstagramでのマーケティングを通じてWebサイトに顧客を誘導し、最初の月で予想売上の40倍、5000件のバックオーダーを獲得しました。
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「休憩するという感情」を提供するD2Cブランドへ
Recess(休憩)は、そのブランド名からも想像できるように、落ち着き、クールさ、そしてバランスのとれた感情を提供するブランドです。CBDエキスという目新しい成分ではなく、Recessの飲料を飲むことで得られる感情をブランドとして構築し、売りこんでいます。
創業者であるベンジャミン氏はCBDを21世紀のカフェインになると見ており、レッドブルがカフェインドリンクではなく「翼をさずける」エナジードリンクと呼ばれるように、RecessもCBDドリンクではなく「休憩するという感情」を提供していると述べています。
Recessでは、CBD(ヘンプエキス)入りのスパークリングウォーターに加え、イベントやファッション製品も展開しており、どの製品を通じてもストレスの多い現代への解毒剤として、落ち着いた気分を味わえるものを作っています。
Recessはどうやってファンを獲得していったのか
Recess社のマーケティング施策で特徴的なのは、有料広告に頼らず、メディアやイベントを通じて忠実な顧客基盤を構築している点です。
「休憩(Recess)」というバランスの取れた落ち着いた感情を提供するライフスタイルブランドとして、Instagramや電子メールニュースレターを通じたオーガニックなマーケティング活動を通じて安価に顧客を獲得し、持続可能な卸売りビジネスを強化しています。
創業当時からInstagramを通じてWebサイトに見込み顧客を誘導し、D2Cブランドとして直接販売を行ってきました。
2019年2月には、マンハッタンにポップアップストアをオープンし、クリエイティブブランドやパートナーとのイベントを開催。マンハッタンのポップアップは当初2か月間の予定でしたが、人気のため8か月間に延長されたほどです。
2019年9月には毎週のメールマガジンを開始し、コンテンツ主導型のニュースレター戦略を施策として行っています。社内クリエイティブチームによってアドバイスコラムのような面白いコンテンツを作成することで、ブランド認知度とメールマガジン登録者の開封率を高めており、2020年3月時点で購読者は40000人を超えています。
CBDという成分ではなく「Recess(休憩)」の感覚を訴求するブランド作り
Recessの特徴は、第1に、製品に含まれるCBDの成分をアピールするのではなく「休憩」という感覚を訴求しライフスタイルブランドとして認知度を上げていること。
そして2つめに、広告を使わずにInstagramやイベントを通じてユーザーとのオーガニックな関係を構築しているところです。顧客との近い関係を構築できるのはD2Cブランドの強みとも言えます。
Recessは短期間でフレーバーを増やしており、今後新しい小売業者とのパートナーシップを通じた全国展開を目指していて、ますます成長が期待されそうです。
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月