この記事でわかること
最近ではECを語る際に、CC(Conversational Commerce)といった言葉も聞くようになりました。
日本語で言うなれば「会話型コマース」。昨今のテクノロジーの進化によってチャットの利便性が上がり、コマースをチャットで完結できるようになってきた変遷が背景にはあります。まさにチャットボットをフル活用したコマースですが、これらの最新情報を理解する上で、チャットボットの事例を知る必要があることは言うまでもありません。
そこで本稿では、チャットボットを導入して最適化を行ったことで以下の成果を出した最新事例をご紹介します。
- チャット起動率:約209%アップ
- CVR:約212%アップ
- 売上予測:月商540%増
それでは、チャットボットがEC・D2C領域で注目を集める背景からおさらいしていきましょう。
※本稿は新規顧客の集客を目的としたチャットボットの活用事例です。既存顧客へのカスタマーサポートを目的とするチャットボット導入は、以下の記事をご覧ください。
<参考記事>
チャットボット導入でCSコスト15%削減。具体的な事例や導入課題とメリット、注意すべき点とは?
EC・D2C領域で注目を集めるチャットボット
チャットボットが注目を集めている背景の一つに、業務効率化の文脈があります。労働人口の減少も手伝い、最小限の人数で成果を最大化したい事業者のニーズに、チャットボットが応えていることは間違いありません。
またEC・D2C業界でお話しすると、業務効率化だけではなく、チャットボットを通じてとるコミュニケーションの気軽さがお客様の本音を引き出す助けとなり、より心地よいユーザー体験を創る側面も見逃せません。
特にブランドへのロイヤリティが浅い段階で、電話をしたり問い合わせメールを送るのは心理的なハードルが高いもの。その点、チャットボットを活用することでブランドとの最初の接点づくりをスムーズに行うことができます。
決して大袈裟ではなく、新たなブランド価値を体現するツールとも言えるでしょう。それゆえ、多くのEC・D2C事業者から注目を集めています。
チャットボットを導入・運用改善した背景とは?
今回ご紹介するのは、D2C顧客体験型ECプラットフォーム「ecforce(イーシーフォース)の機能、チャットボットツール「ecforce efo」を活用したことで成果を挙げた事例です。
「ecforce efo」を活用した背景には、以下のような課題がありました。
もともと通常の注文フォームを採用していた食品系のECブランドは、チャットボットを導入することでCVRを改善して売上最大化を目指していました。この点は順調に見えたものの、単純に導入しただけではCVRを劇的に向上することはできず、最適化を図ることにしたのです。
チャットボット最適化による成功事例(概要)
チャットボットをご存じない方は、「導入する=CVRが上がる」と考えるかもしれません。しかし、実際には導入後に運用における最適化を図らなくては成果を最大化することはできないのです。
今回ご紹介する事例では、最適化によって以下の成果が出ました(いずれも、導入時と最適化後の数値を比較しています)。
- チャット起動率:約209%アップ
- CVR:約212%アップ
- 売上予測:月商540%増
それでは、この詳細を見ていきましょう。
ここから合計4個の最適化について、どんなことを行ったのかを解説していきます。
入力フォーム(商品)の最適化
入力フォームの商品選択画像を、イラストから写真に変更しました。ユーザーの判断は一瞬のため、商品のイラストだけでは注目を集めることが難しい一方で、写真(特に人物写真)は高い視認性を誇ります。
さらに視認性を高めることで瞬間的な離脱を防ぎ、CVRを上げるだけではなく、デフォルトの選択をアップセル商品にすることで「アップセルの購入率」も高めることができるのです。
入力フォーム(支払い)の最適化
入力フォームの支払い方法のセクションをコンパクトにして、Amazon Pay・クレジットカードのメリットを大きく打ち出しました。
さらに、支払い方法を画像選択にして、Amazon Pay・クレジットカードをデフォルトに設定しています。これによって、事業者視点で選んで欲しい2つの支払い方法が選ばれる可能性を高めました。
アップセルの最適化
アップセルページでは、以下のような最適化を行いました。
- 文字数を減らして訴求をわかりやすくする。
- 画像の枚数を減らして縦の長さをコンパクトにする。
- アフターイメージを再度入れて購入をプッシュする。
- 商品を画像選択にする。
- 選んで欲しい商品をデフォルトにする。
共通しているのは、わかりやすく視認性が高い画面にしていること。繰り返しますが、ユーザーの判断は一瞬です。以上の5個の改善ですこしでも購入の判断を後押しできれば、将来的にそれが何倍もの売上につながるのです。
顧客情報の入力画面の最適化
顧客情報の入力画面も最適化が可能です。まず、すべきことは、入力にかかる目安時間を表示することで顧客の心理的なハードルを下げること。これで、ユーザーが「長い時間を奪われる」といった不安を拭い去ります。さらに、メインの訴求と価格を大きく見せることで訴求力を最大化します。
さらに、ダメ押しで「お得なクーポン」を表示することで、最後の最後で顧客の背中を押して購入ハードルをぐんと下げることに成功しました。
チャットボットを選ぶ際に重要な3個のポイント
さて、ここまでチャットボットを最適化することで成果をあげた事例をご紹介しました。しかし、この事例の通りにすれば必ず成功するわけではありません。
成果を出すには、成果を出すために欠かせないチャットボットの要素を必ず抑えなくてはなりません。ここではチャットボットを選ぶ際に重要な要素を3個にまとめました。
最適化されたフォームと柔軟なカスタマイズ性
ECをデータドリブンで改善していく前提に立つと、蓄積されたデータから最適解を出して、その通りに実装するのが良いと想像がつくはずです。
チャットボットひとつとっても例外ではなく、その考えを活かすことができます。
つまり、CVRやLTV最大化のために最適化されたフォームを実装できること。さらに、状況によって柔軟に対応できる高いカスタマイズ性を備えたチャットボット。それこそ、成果を出すために欠かせない要素の1つだと言えます。
チャットボットの開発会社にリアルな知見があるか?
しかし、「最適化」といっても具体的なイメージが湧かない方も多いことでしょう。
実際に成果を出した「ecforce efo」の場合、開発・運営元である私たちSUPER STUDIOは数十もの自社ブランドやクライアント様ブランドを立ち上げ・グロースしてきた経験に基づいた“正解”に限りなく近いノウハウをもっています。
そのノウハウを元に最適化を進めるため、成果を出せるのです。言い換えると、成功しやすい環境があらかじめ用意されているとも言えます。私たちとサービス契約していただくと、最初から勝ち筋のフォームやシナリオ設計を構築することができるのです。
チャットボットの機能充実×開発力・スピード
当然ながら、チャットボットの「機能面の充実度」も欠かせません。
- アップセル / クロスセル機能
- 自動ABテスト機能
- 離脱箇所の分析機能
ベーシックなところでいうと、以上の機能は欠かせませんし、ワンタグのみで導入可能といった簡易性も問われるのが昨今のチャットボットです。
そして、これらの機能面の充実に関わってくるのが、開発力とスピードの早さ。スピードとは、市況や最新のトレンド・ノウハウに合わせて機能追加をしていく早さのことを指しています。
業界の動きはめまぐるしく、最新のトレンド・ノウハウも時間が経てばすぐに陳腐化します。チャットボットの開発会社に開発力とスピードが無いと、継続的に成果を出せる保証はないのです。
その点も、私たちSUPER STUDIOは誇れるものがあります。通常の開発会社の場合はクライアントに対して提案をしてからフィードバックを待つ必要がありますが、私たちは数十もの自社のブランドを立ち上げてきたため、開発した機能をすぐに検証できる環境を保有しているのです。
そのため開発後の検証スピードが早く、結果的に高い開発力と早いスピードを有しているのです。
以上が、チャットボットを選ぶ際に重要な3つのポイントです。
チャットボットツール「ecforce efo」
最後に、今回の成功事例でも活用されていたD2C顧客体験型ECプラットフォーム「ecforce」の機能、チャットボットツール「ecforce efo」をご紹介します。
「ecforce efo」の良さを一言で言うと、チャット型対話式フォームにより、スムーズな購入体験を提供することで、圧倒的なCVR改善を図ることができる点にあります。
先に述べた重要な3個のポイントはすべて網羅されていて、すでにいくつものブランドでCVR、ひいてはLTVの上昇にも貢献している実績のあるチャットボットです。
気になる方は、ぜひこちらから詳細をご覧ください。
※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月