この記事でわかること
「実店舗やECサイトビジネスを考える上で重要とされるオムニチャネルって何?」「多業種におけるオムニチャネルの成功事例が知りたい」と考えている方は多いでしょう。
オムニチャネルは、実店舗とネットにおける買い物チャネルを統合したマーケティング手法です。オムニチャネルを導入することで、顧客との接点を増やして売上アップを狙えます。
本記事では、実店舗・ECサイトビジネスにおいて重要なオムニチャネル戦略の概要や成功事例、オムニチャネル事例の成功の共通点についてご紹介します。
オムニチャネル成功事例を学んで、自社ビジネスへの導入を検討してみましょう。
これからECカートを決める方・いまのECカートに満足してない方へ。以下の記事にも、あなたのお悩みが解決する情報が満載です。
4つのECサイト構築事例。新鋭D2Cブランドの動向から読み解く「狙い」とは?
オムニチャネルとは?シームレスなショッピング体験の創造
オムニチャネル(Omni channel)は、実店舗でのお買い物だけでなく、インターネットを通じたECサイト、スマホアプリ、SNS、コールセンターなど、すべての販売経路を連携することで、集客・売上アップを目指すマーケティング手法のことです。
たとえば、実店舗でゲットしたポイントをECサイトでも使えたり、ECサイトで購入した洋服を実店舗で試着して購入するかどうか決めたりなど、買い物体験を多様化できます。
顧客にとって利便性の高い、あるいは求めていた買い物体験を提供できるため、顧客満足度の向上に役立ち、最終的にはリピーターの獲得にもつながる可能性があります。
クロスチャネルとの違い
クロスチャネルは、実店舗販売にカタログ販売やネット販売を追加(マルチチャネル化)し、複数のチャネルを横断した購買プロセスのことをさします。カタログやネットで商品を知って実店舗で購入したり、実店舗で受け取ったりすることをクロスチャネルといいます。
ただし、オムニチャネルのようなスマホ利用を前提とした考え方ではありません。
O2Oとの違い
O2Oは「Online to Offline」の略称です。つまり、インターネット上での顧客の行動を実店舗での購買行動につなげる考え方を指します。オムニチャネルは、オフライン・オンライン双方向に作用を及ぼし合う考え方であるため、O2Oとは根本から考え方が異なります。
オムニチャネルの成功事例5選
実際にオムニチャネルの導入した成功事例には、以下の5社が挙げられます。
- ユニクロ
- 無印良品
- 資生堂
- ニトリ
- イオン
オムニチャネルの導入方法・成功事例を知って、自社マーケティングの参考にしましょう。
1.【アパレル】ユニクロ
ユニクロは、日本でもオムニチャネル戦略をいち早く取り入れたパイオニア的な企業として有名なアパレル会社です。ECサイト限定商品を数多く取りそろえることで、店舗とECサイトを差別化し、どちらの販売方法でも売上を伸ばせるように工夫しています。
また、ECサイトにはAIチャットボットによるコーディネート相談や商品検索の機能も備わっており、店舗に出向かなくても自分に合った商品を吟味できるのが特徴です。
出典:ユニクロ公式サイト(2025-3-8)
2.【小売業】無印良品
無印良品は、MUJI passportというアプリでオムニチャネルを実現。商品検索・在庫検索ができ、店舗での取り置きが可能となっています。また、「マイル」と呼ばれるポイントは実店舗でもECサイトでも同じように貯められ、商品購入率アップに貢献しています。
アプリ上で顧客情報の管理・集客を一体化して進められるのが強みです。
出典:無印良品 公式サイト(2025-3-8)
3.【化学】資生堂
資生堂は、ARのバーチャルメイクや肌測定アプリをいち早く導入し、実店舗においてもメイクコンサルタントがカウンセリング・メイクレッスンを実践しています。オムニチャネルによって、顧客一人ひとりにとってベストなアプローチを採用しているのが特徴です。
顧客との関係構築とリピーター獲得戦略によって、効率的な販売戦略を実現しています。
出典:資生堂 公式サイト(2025-3-8)
4.【小売業】ニトリ
ニトリは、ECサイトでも詳細な商品カタログを掲載することで、実店舗を訪れなくても購入しやすいサイト設計をしています。また、その一方でオンラインで注文した商品をいちはやく実店舗で受け取れる「クイック&コレクト」サービスも導入しています。
オンライン・オフラインのオムニチャネルを確立し、顧客の利便性を向上させた事例です。
出典:ニトリ 公式サイト(2025-3-8)
5.【小売業】イオン
イオンのオムニチャネル戦略は、スマホアプリで商品・POPを読み取ることで、食材に合ったレシピを提案し、商品の購入機会を増やしているのが特徴です。また、店頭で品切れの商品を注文して、自宅に配送してもらうこともできます。
アプリと店舗をシームレスにつなぎ、顧客との接点を最大化している成功事例です。
出典:イオン 公式サイト(2025-3-8)
オンライン・オフラインの顧客接点のデジタル化については以下で解説しています。
オムニチャネル事例の成功の共通点
オムニチャネルの成功事例に共通するポイントは、主に以下の3つです。
- 顧客に提供する体験を一本化する
- 部門間の垣根を越えて協力体制を築く
- 目的に沿ったシステムを導入する
オムニチャネルの成功事例に共通する考え方を、自社のマーケティングに活かしましょう。
1.顧客に提供する体験を一本化する
オムニチャネルの成功の共通点は、オンライン・オフラインでも関係なく顧客に同一の体験をさせることです。顧客に体験してもらいたいことや会社としての目標設定を明確にして、オムニチャネルでどのような買い物体験を提供するべきかを考えなければなりません。
そのためには、顧客に求められているニーズはどこにあるのか、市場分析や口コミ調査などの結果とレビューを集計して、顧客に提供する体験を具体化していくことが重要です。
2.部門間の垣根を越えて協力体制を築く
スムーズなオムニチャネル化の成功には、ECサイト運営スタッフだけでなく、実店舗スタッフを含めた部門間の垣根を越えた協力体制の確保が重要になってきます。
スムーズな協力体制を築けていることで、オムニチャネルの効果を最大化できます。
たとえば、ECサイトで店舗受け取りができるようになり、現場で受け渡し方法の周知が徹底されていればこそ、スムーズに商品を受け取れて顧客満足度アップにつながるのです。
部門間の垣根を越えた情報共有と協力体制の構築が大切です。
3.目的に沿ったシステムを導入する
オムニチャネルの導入には、専用のシステムを導入するのが一般的です。顧客情報を一元管理して、在庫状況を把握し、マーケティング戦略の立案まで行えるのが特徴だといえます。
ただし、自社システムとの相性やコストパフォーマンス、機能性はシステムによって異なるため、自社のオムニチャネル戦略に沿ったシステム選びをすることが重要です。
オムニチャネルの事例から自社のマーケティング戦略を見つけよう
この記事では、オムニチャネル戦略の概要や成功事例5選、オムニチャネル戦略の成功事例に見る成功に向けた共通点をご紹介しました。
オムニチャネルは、オンライン・オフラインをシームレスにつなぐ販売戦略です。顧客との接点を増やし、関係性を構築することでリピーターの獲得も狙えます。
自社が思い描くオムニチャネルを実現する戦略立案とシステム選びを行いましょう。
【最後に】
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで最後にecforceのご紹介をさせていただきます。ecforce(イーシーフォース)は日本国内のEC・D2Cビジネスの現場を知り尽くした、わたしたちSUPER STUDIOが提供する国産SaaS型ECシステムです。EC・D2Cサイト構築の際の要件定義から成長拡大まであらゆるフェーズをサポートします。
累計1,000以上のショップ様に導入されている国産SaaS型ECシステム「ecforce」。さらなる実績や機能のご紹介は以下からご覧ください。
ecforceには、主に3つの特徴があります。
特徴1. EC/D2Cビジネストレンドを踏まえた最先端のシステム
豊富な搭載機能/カスタマイズ性/アップデートスピードでEC事業スタート・カート切り替えに対応。毎月平均で10-20個の新機能をリリース。
特徴2. 売上を最大化する多彩なマーケティング機能
クライアントニーズや自社経験を元にトレンドを抑えてた「効果がある」機能を搭載。「広告改善・CVR向上」や「LTV向上/CRM最適化」まで顧客獲得〜リピート化といった各フェーズに対応した機能群で、マーケティング施策を一貫して実施できます。
特徴3. CSオペレーションやシステム運用工数を削減
CSオペレーションや広告管理といったEC運営では工数がかかり煩雑化する業務も自動化と操作性の高いUIで効率化。運営コストを削減します。
「ecforce」は、ECサイトの構築はもちろん、サイトを開設したあとの機能も充実。売上を上げるための豊富な機能からコストを削減する仕組みまで、ECビジネスの成長をサポートします。
ご興味がある方はぜひ、以下からお問い合わせをいただければ幸いです。
その他、ecforce公式サイトでは、弊社が実事業経験から得たEC/D2Cノウハウを無料ebookで多数公開しております。弊社が独自に提供しているノウハウをたくさんご活用下さい。
※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月