この記事でわかること
「ECサイトの開発・運営を効率化するのにヘッドレスコマースを検討している」「ヘッドレスコマースのメリットや導入事例を知っておきたい」と考えている方は多いでしょう。
ヘッドレスコマースとは、ECサイトのユーザーが見る部分と見えない部分を切り離して開発・運営する形のECサイトのことです。業務を二分割することで業務効率化できます。
しかし、どのような仕組みで具体的にどのようなメリットがあるのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、ヘッドレスコマースの概要や具体的に導入するメリット、実際の成功事例4選、ヘッドレスコマースを構築する際のポイントについてご紹介します。
ヘッドレスコマースを導入することで、自社ECサイトの開発・運営を効率化しましょう。
これからECカートを決める方・いまのECカートに満足してない方へ。以下の記事にも、あなたのお悩みが解決する情報が満載です。
4つのECサイト構築事例。新鋭D2Cブランドの動向から読み解く「狙い」とは?
ヘッドレスコマースとは?
ヘッドレスコマースとは、ECサイトにおけるデザインやレイアウトなどの見える部分(フロントエンド)と、決済機能や在庫管理、商品管理などの見えない部分(バックエンド)を切り離して開発・運営する考え方のことです。
バックエンドの制約を受けずにユーザーに見える部分を自由にカスタマイズできるため、自社が実現したいデザイン・レイアウトのECサイトを開発・運営できるようになります。
ヘッドレスコマースの実現のためには、フロントエンド・バックエンドをつなぐシステムか、それを支えるパートナー企業の存在が必要不可欠です。
ヘッドレスコマースを導入する4つのメリット
ヘッドレスコマースを利用する4つのメリットは、以下のとおりです。
- ECサイトの開発スピードの向上
- ECサイトを迅速に改善できる
- APIを通じて複数のチャネルに接続できる
- お好みの外部ツールと連携できる
ヘッドレスコマース導入のメリットと導入後の成功のイメージを思い描いてみましょう。
1.ECサイトの開発スピードの向上
ヘッドレスコマースでフロントエンドを自社、バックエンドを他社という形で分割して開発を進めることで、ECサイトの開発スピードをアップできます。これまではバックエンドの調整が遅れてしまうために、フロントエンドのローンチが遅れてしまうこともありました。
しかし、ヘッドレスコマースを推進することで、開発・運営スピードを向上できます。
2.ECサイトを迅速に改善できる
ヘッドレスコマースは開発・運営のスピードを向上すると同時に、ローンチのスパンを短くできるので、ECサイトの問題点を素早く見つけ、改善できるのがメリットです。
市場のニーズは刻一刻と変化します。そんなニーズや流行の変化を敏感に感じとって、それをいち早くECサイトの変更点に反映できるのは、ヘッドレスコマースの大きな利点です。
3.APIを通じて複数のチャネルに接続できる
ヘッドレスコマースを導入してAPIを導入することで、ECサイトやアプリ、SNSといった複数の販売チャネルをカンタンに連携できます。販売チャネルの連携について考える時間を省略しながら、販路の拡大・売上アップにつながる施策を講じられるのがメリットです。
4.お好みの外部ツールと連携できる
APIの仕組みによって、外部ツールやシステムをカンタンに連携できます。顧客ごとにニーズに合わせて、複数のECサイトを一括して開発・運営することも可能です。
ECサイトのマーケティング分析・施策の実施は、常に問題点の発見・改善の繰り返しです。そこで重要となる考え方が、アジャイルデータ活用です。
アジャイルデータ活用の定義や成功事例については、以下の記事で紹介しています。
アジャイルデータ活用とは?短期間で成果を出すコマース成功の新戦略
ヘッドレスコマースの導入事例3選
ヘッドレスコマースの導入事例には、以下の3つが挙げられます。
- 資生堂インタラクティブビューティー
- Outfitter
- Koala Sleep Japan
実際の事例と成功しているポイントをおさえて、自社のEC戦略に活かしましょう。
1.資生堂インタラクティブビューティー
資生堂インタラクティブビューティーは、ECサイトにヘッドレスコマースを導入し、以下のポイントを実現しました。
- モバイルデバイスのUXを改善できた
- ECサイトの初期表示速度を向上
- 細やかなページ遷移の実現
ヘッドレスコマースによって、ユーザーの購買体験が大幅に改善された事例です。
出典:資生堂インタラクティブビューティー 公式サイト(2025-3-15)
2.Outfitter
Outfitterは、イオングループが提供するユニフォーム作成依頼サービスです。サッカーやバレー、野球、バスケットボールなど、チームウェアを作成依頼できます。
ヘッドレスコマースを導入することによって、バックエンドの制約を受けることなく、理想的なUIのECサイトを開発・運営することに成功しました。そのほかにも細かな文言やレイアウトをスピーディに変更・改善できるようになったのが魅力です。
ヘッドレスコマースによって、顧客に対してワンランク上の利便性を提供できています。
出典:Outfitter 公式サイト(2025-3-15)
3.Koala Sleep Japan
Koale Sleep Japanは、オーストラリアのマットレスブランドです。ECサイトにヘッドレスコマースを導入することで、読み込み処理の高速化・サイトの効率化を実現しました。
バックエンドを複数のAPIと連携させて、効率的なEC運営体制を確立しています。
出典:Koala Sleep Japan 公式サイト(2025-3-15)
ヘッドレスコマースを構築する際のポイント
ヘッドレスコマースを構築する際には、以下のポイントを実現しましょう。
- ECサイトの構築方法
- 企業内での構築体制の確立
- バックエンドシステムを作り上げる
ヘッドレスコマースの導入に向けたプロセスについて確認してみましょう。
1.ECサイトの構築方法
まずはECサイトの構築方法について考えます。ゼロからECサイトを立ち上げるフルスクラッチから、ECシステムサービスを利用した手軽な方法まで多種多様です。ECシステムサービスを利用する際は、ヘッドレスコマースに対応済みかどうかチェックしましょう。
2.企業内での構築体制の確立
ヘッドレスコマースを導入する前に、企業内でEC開発・運営体制についてフロントエンド・バックエンドごとに、どうするのかを具体的に決めておくのがおすすめです。
ヘッドレスコマースは、運営体制がフロントエンド・バックエンドで二分割されるため、きちんと役割分担してEC運営体制を確立しておかないと、効率性を担保できません。
3.バックエンドシステムを作り上げる
ECサイトの根幹はバックエンドのシステムです。フロントエンドの自由度が高いというだけの理由でヘッドレスコマースを導入しても、バックエンドを疎かにしては顧客満足度につながるような、使いやすく見やすいECサイトを作り上げることは不可能です。
そのため、バックエンドのシステムをきちんと作り上げるように心がけましょう。
ヘッドレスコマースで自社ECサイトを構築しよう!
この記事では、ECサイトのヘッドレスコマースの概要や導入する3つのメリット、ヘッドレスコマースの導入事例3選、ヘッドレスコマースを導入する際のポイントを紹介しました。
ヘッドレスコマースをうまく導入することで、バックエンドのシステムと切り離して、フロントエンドのデザインやレイアウトなどの部分を自由度高くカスタマイズできます。
ヘッドレスコマースを導入して、効率性と自由なECカスタマイズを手に入れましょう。
【最後に】
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月