マーケティング, 基礎知識

LTVはこう延びる!同梱物の効果的な作り方と戦略

D2C
LTVはこう延びる!同梱物の効果的な作り方と戦略

この記事をシェア

この記事でわかること

    近年、定期通販において、定期縛りモデルから脱却するEC事業者が増えています。

    別の記事『定期縛りはもう古い?「縛る」から「続けたい」へのモデルチェンジとメリット』でもご紹介しましたが、一時期、定期縛りがあることを明記せずに販売する事業者が現れたことで、法改正や消費者庁の規制が厳しくなり、定期縛りを行いにくくなったことや、お客様との間でトラブルが発生し、イメージダウンを招くリスクに気がついた事業者が増えているからです。

    一方で、定期回数の縛りをなくせば、当然、LTV(Life Time Value/ここでは定期継続率も含む)は下がります。

    定期縛りをなくしつつ、LTVを落としたくない。このような二律背反の課題に、同梱物を改善したことでLTVが改善した事例があります。

    定期3回目にして、同梱物を添付した場合としない場合で、なんと約30%もの差がでたというのです。

    今回は、同梱物の作り方、そして効果的に活用すること定期継続率を伸ばす方法を実際の事例をもとにご紹介したいと思います。

    同梱物で定期継続率が伸びたショップの事例

    今回ご紹介するのは、「まつげ美容液」を展開するショップの事例です。

    このショップは、若い日本人観光客が海外で「まつげ美容液」を好んで購入する点に着目。

    日本版「まつげ美容液」を作ることで、日本の女性へ手軽に実践できる美を届けたいと考えました。

    営業開始当初は、当時、一般的だった定期縛りを実施し、同梱物は一切封入していませんでした。

    商品自体は人気を博したものの、定期縛りを実施したことにより、少なからずお客様からの不満の声が届き頭を痛めることになりました。

    結果として、縛りを設けていたにも関わらず、解約にも応じざるを得ない状況だったといいます。

    <定期縛り時代の定期継続率>

     

     

    そこで、やむを得ず、定期縛りを廃止。定期縛りなしの販売方法に方向転換することにしました。

    ところが、縛りを廃止したことで、解約がさらに促進。定期3回目以降の継続率が大きく低下することになりました。

    <定期縛り廃止直後の定期継続率>

     

    そこで、このショップは、定期縛りなど、販売手法で勝負を行うのではなく、本質的に商品をお客様にご理解いただき、理解を深めていただくことで、お客様自身が継続したくなるようなショップづくりへ大きく舵を切ることになったのです。

    まず、取り組んだことは商品の良さをお伝えするために、同梱冊子を制作。
    商品と一緒に封入することにしました。

    以下が、同ショップが定期縛り廃止後に同梱物を封入した場合の定期継続率です。

    <縛りなしで同梱物を封入した場合の定期継続率>

     

    同梱施策をはじめたばかりであり、まだ、長期的な数値は得られていないものの、定期2回目から効果が現れはじめ、定期3回目では、同梱しない場合と比べて約30%も改善させることができました。

    定期縛りを実施していた時代の継続率近くまで改善させることに成功したのです。

    なぜ同梱物で定期継続率は上昇したのか

    化粧品関連商品は、長く継続していただかなければ、効果は実感できません。

    加えて、早期に解約されてしまうと、獲得に要した費用でコスト割れしてしまう可能性もあります。お客様、事業者の双方にとって、長く継続していただくことでメリットが生じるのです。

    そこで、お客様にとってのメリットを明確化する同梱冊子を制作しました。

    この商品は、約半年程度、継続していただくことで効果が実感できる配合の商品です。

    この半年間の変化を明確化するために、1ヶ月、2ヶ月・・・そして6ヶ月目まで、1ヶ月刻みで、商品を利用したお客様の体験談を冊子へ掲載することにしたのです。

    1ヶ月刻みで体験談を掲載することで、ゴールとそれまでの過程がわかりやすくなった他、有名人や専門家ではなく、一般の利用者の生の声として、同胞意識を芽生えさせ、継続のための動機づけをすることに成功しました。

    さらに、体験談と併せて、商品の効果が段階を追って理解しやすいチェックリストを用意。
    効果が実感できたらチェックをつけることにより、漠然とした体験から、視覚的に効果を認知できる仕組みを導入したのです。

    これらの施策により、期待した通り、定期継続率の上昇に成功したのです。

    同梱冊子制作のポイント

    このショップがこだわった同梱冊子について、さらに掘り下げてご紹介しましょう。

    まず、一般消費者の体験談を掲載する際に、同ショップでは、良い体験談を9割。不満が残る体験談を1割の比率で掲載しました。

    しっかり、お客様の不満足な点を見せることで、信頼性のある情報を伝えることにこだわったのです。

    また、不満足な体験談も、特に多くのお客様で共通する不満を選択。その解決策まで提示しました。

    例えば、「商品が毎月届くと余ってしまう」といった声に対しては、「多くのお客様が、1ヶ月間のスキップをご希望されています。」など、具体的にどうすれば、不満を解消できるのかまで丁寧に伝えたのです。

    これにより、お客様は不満を溜めることがなくなり、結果として、商品を長く愛用することにつながりました。

    では、同梱冊子につきものの「商品紹介の文章」についてはどうでしょうか。
    一般的な同梱冊子の場合、魅力的な商品の効果やキャッチコピーで埋め尽くされているはずです。

    しかし、お客様はこのような手法に半ば飽きており、信頼感は得られません。

    そこで、日本人であれば誰でも感じる「まつ毛に対する不満」を複数提示。
    この商品が、それらの不満をどのように解決するのか説明し、問題解決までのストーリーを明確化しました。

    これらの冊子に書かれたメッセージにより、お客様は、「みんなも私と同じ悩みを抱えている」と共感を感じることができ、さらに、「この商品で、私はみんなと差をつけられる」とポジティブなイメージを抱くことにつながったのです。

    お客様の心をつかむひと手間

    さらに、このショップはある事実に着目しました。

    それは、LP型のショップは、大手モールに出店しているショップ、知名度のあるショップに比べて、消費者からの信頼が極めて低いことです。

    そこで、ご購入いただいたお客様に対して、初回の商品発送時に、冊子の同梱と併せて、手書きの御礼メッセージカードを封入することにしました。

    一つ一つ、スタッフによる手書きのメッセージを同梱することにより、最初の段階でお客様の心をつかもうと考えたのです。

    EC通販は、お客様、事業者の双方が顔が見えない状態で商品の売買を行う業態です。
    一見するとアナログな手法ではありますが、顔がみえない分、初動は丁寧さが大切であると気がついたのです。

    冊子以外の同梱物も有効

    以上は、実際にあるショップが実践した同梱冊子やメッセージカードを使った施策でした。

    このショップは、お客様の反応を見ながらさらなる企画を考えているそうです。

    一つの課題として、同梱冊子の内容に変化をつけられなければ、定期回数を重ねるごとに読んでいただけなくなるリスクがあります。

    この場合、例えば、商品を愛用している消費者の生活感が伝わる記事を毎月連載することもアイデアとして考えてもよいでしょう。

    通販カタログの中には、商品の紹介よりも、利用者の生活を中心に見せるものも存在します。同じ手法で、冊子の記事に変化をもたせ、飽きさせないことも可能です。

    例えば、今回のショップであれば、

    まつげ美容液を愛用する営業職のAさんの1日と称して、印象が薄く、普段から悩んでいる姿を取材。本商品を利用することで、印象が強くなり、ついには契約を獲得!など、生き生きと仕事に励んでいる姿を記事として掲載してもよいでしょう。

    人は、他人の生活や人生を垣間見ることが大好きです。

    このようなストーリーを記事として冊子へ掲載することにより、また一味違った楽しみをお客様に提供することもできるでしょう。

    一方で、同梱物は冊子やメッセージカードなどの紙媒体がすべてではありません。

    例えば、購買者の年齢や職業、性別などのデータを緻密に集計し、お客様にマッチする別商品を同梱することで、クロスセルを狙うこともできます。

    クロスセルに成功すれば、たとえ、該当商品の定期契約が停止されても、別の商品を販売し続けられるチャンスが広がる可能性があります。

    また、定期的に試供品が手に入るだけで、定期停止を思いとどまっていただく効果も期待できるのです。

    同梱物は、工夫次第で、LTVだけでなく、顧客満足も大幅に改善することができる素晴らしい施策といえるでしょう。

    D2C
    Ecforce

    D2Cを成功に
    導くために必要なものとは?

    御社のD2Cを成功に導くには、D2Cに必要な要素を全て備えたカートが欠かせません。「ecforce」は数々のD2C事業の立ち上げ経験から生まれたカートサービス。
    多くのD2Cブランドがecforceを導入して、今までに合計1,000億円を超える売上を達成しています。

    ecforce導入
    ショップの平均年商

    1.5 億円

    (業界最高)

    他社カートからの
    乗り換え後のCVR最大

    309 %

    アップ

    立ち上げからカート
    システムの運用まで

    1on1

    手厚いサポート

    D2Cを成功に導くために必要なものとは?

    合わせて読みたい記事

    さあ、ECでビジネスの可能性を広げよう。

    サービスの導入や移行、その他様々な運営のお悩みについて
    お気軽にお問い合わせください。

    お問い合わせ