この記事でわかること
最近、「お客様の声をご紹介」「わたしも使っています」などの文言とともに、ECサイトやLP上にInstagram(インスタグラム)のUGC(※)を掲載している事例をよく目にしませんか?
実はこちらは、ECサイト/LPのCVR(コンバージョンレート)を改善するものとして、多くの企業で効果が実証されている手法なんです。
しかし、実際にInstagram上のユーザー投稿を自社サイト上に掲載するには、どんなやり方をすればよいのでしょうか?そもそも、ただUGCを掲載するだけで、本当にCVR改善につながるのでしょうか?
今回の記事では、そんな疑問を解決するために、InstagramのUGCをECサイト/LP上に「効果的に」活用する方法をお伝えしていきます。
(※)UGC(User Generated Contents)とは?:UGCは、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称です。近年は、InstagramやTwitterなどのSNS上に投稿される写真や動画、テキストがUGCとして注目されています。
これからECカートを決める方・いまのECカートに満足してない方へ。以下の記事にも、あなたのお悩みが解決する情報が満載です。
【ECサイト構築サービス22個の比較表】おすすめ国産SaaS型ECシステムもご紹介
4つのECサイト構築事例。新鋭D2Cブランドの動向から読み解く「狙い」とは?
UGCをECサイト/LPに活用している事例
まず最初に、具体的なイメージを持っていただくために、実際にECサイトやLP上にInstagramのUGCを掲載している事例を二つご紹介しましょう。
一つ目は、ローンチからわずか2年で年商15億のブランドへ成長、コスメD2C業界を牽引するDINETTE株式会社の事例です。まつげ美容液「PHOEBE BEAUTY UP」のLPに、「Share Your moment」という言葉を添えて、Instagram上のUGCを掲載しています。
この施策の結果、LPのCVRは1.8倍に、売上は3.7倍に成長しました。
※DINETTE社は、その後ec forceを導入することで、UGC施策のPDCAのスピードを上げ、最終的にLPのCVRを2.4倍、売上を6.5倍にする成果を上げています。
本施策の詳細については、こちらの記事も読んでみてください!
Letro×ecforceで前年比6.5倍!2年で年商15億を実現した”PHOEBE”マーケティングの成功要因とは?【Letro】
二つ目は、メイド・イン・ジャパンのオーガニックブランドを展開するSOLIA株式会社の事例です。Amazon・楽天で1位を獲得するなどベビースキンケアの日本トップブランドである「ALOBABY」のECサイトトップページや、商品ページ、LPにUGCを掲載しています。
CVRは平均して1.2倍に向上する成果を上げているそうです。
本施策の詳細については、こちらの記事も読んでみてください。
Letro×ecforceの高速PDCAでCVR向上!データドリブンで成長するSOLIAのマーケ投資思考とは?【Letro】
InstagramのUGCをECサイト/LPに掲載すると、なぜCVRが上がるのか?
では、UGCをECサイトやLPに掲載すると、なぜこれほどまでにCVRが改善し、売上へのインパクトを与えられるのでしょうか?
それは、まさにお買い物の現場である自社のECサイト/LP上に、お客様にとって「その商品を買うか」を判断する重要な情報であるクチコミを掲載することで、他サイトへの離脱を防ぎ、賑わい感を演出し、「自分も欲しい」という気持ちを後押しできるからです。
さらに、そのクチコミが「Instagram上のUGC」であることにより、企業目線で提供する「お客様のクチコミ」ではなく、生活者が実際につぶやいているリアルな声であることが伝わります。
「お客様が必要としている時に、必要な情報を、適切な形式で提供する」、そんなシンプルなセオリーに従った施策だからこそ、これほどまでCVRの改善につながるんです。
※ただし、UGCをただサイト上に掲載するだけでは、これほどまでのCVR改善は期待できません。UGC掲載の効果を上げるためには、UGCの入れ替えやより効果的な掲載方法を探るためのPDCAが大切です。そのやり方は記事後半でお伝えします!
ところで、成長中のEC・D2Cブランドがこぞって使うECカートの存在をご存じですか?
- 平均年商2億円以上
- CVR380%アップ
- 導入後の成長率265%アップ
これらの数字が気になったら、ぜひ以下をチェックしてください。
ecforce(イーシーフォース)
InstagramのUGCをECサイト/LPに活用するための5つのステップ
ここからは、InstagramのUGCをECサイト/LPに「効果的に」活用するやり方を見ていきましょう。
大きく分けて5つのステップがあります。
STEP①UGCを収集する
まずはECサイト/LP上に掲載したいUGCを集めます。Instagram上で、「#企業名」「#ブランド名」「#商品名」など、自社に関連したUGCがいくつあるか調べてみましょう。
もしUGCが20個くらい出てきたら、次のステップに進む準備は万端です!
20個に満たない場合は、より多くのUGC投稿をしてもらえるよう、何らかの追加施策を実施することをお勧めします。UGCが少ない場合、この後にご紹介する「UGCの効果を測定し、改善サイクルを回す」ステップまでたどり着けないからです。
<UGC投稿を促す方法>
短期間で一気にUGCを増やしたい場合
- Instagram投稿キャンペーンを開催する
- モニター募集サイトなどに出稿する
中・長期間をかけて、UGCを着実に増やしていきたい場合
- 自社サイトや公式SNSアカウントで、指定のハッシュタグを付けた投稿をしてもらえませんか?と呼びかける
- 指定のハッシュタグが付いた投稿を公式アカウントがリポストしたり、コメントを付けに行くことで、ユーザー投稿を促す
- メルマガ、同梱物、実店舗など、お客様との接点で指定ハッシュタグの投稿を呼びかける
STEP②ユーザーに、UGCをECサイトやLPに掲載する許諾を取得する
UGCが収集できたら、ユーザーに掲載の許諾を取りにいきましょう。許諾をする取得方法は、以下2つです。
<UGC使用許諾の取得方法>
- 企業アカウントから、Instagram投稿のコメント欄にコメントで直接書き込みしたり、DMを送付する
- Instagram投稿のコメント欄に許諾取得の依頼コメントを自動で送信できるツールを用いる
数件であれば個別に許諾取得も可能ですが、一気に100件など大量の許諾を取得するとなると、誰に許諾を申請したのか、誰からは返事がきて誰からは来てないのか…など、かなり煩雑な作業になってしまいますよね。
専用のツールを活用すれば、一括で許諾を申請したり、その回答状況も管理できるなど、許諾申請に関する悩みを一気に解消できます。一気にたくさんの許諾を申請する場合には、ツールの活用がお勧めです。
STEP③UGCをECサイト/LP上に掲載する
それではいよいよUGCをECサイト/LP上に掲載していきます。掲載の仕方には、3つの方法があります。
<UGCをECサイト/LP上に掲載する方法>
- Instagramの投稿をキャプチャし、その画像をECサイトやLP上に貼り付ける
- Instagram社が提供している埋め込み機能を用いて、Instagramの投稿をECサイトやLPに埋め込む
- 専用のツールを活用し、Instagramの投稿を動的に埋め込む
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
1. Instagramの投稿をキャプチャし、その画像をECサイトやLP上に貼り付ける
もっとも簡単なやり方です。コストもかかりません。
ただし、画像をただ貼り付けただけでは、「InstagramのUGCを使う」良さを活かしきることができないのがデメリットです。
InstagramのUGCをECサイトやLPに掲載する良さは、なんといっても「実際に商品を使ったユーザーのリアルな声」だと伝わりやすいことにあるでしょう。ところが、キャプチャにしてしまうと、ホームページに掲載されたイラストのように見えてしまい、お客様の生の声であることが伝わりにくくなってしまいます。
また、実際にUGCを掲載したことで効果が出ているのかを把握するには、ヒートマップを用いて掲載箇所が見られているかを確認したり、Google Analyticsなどで掲載前後のページの滞在時間やCVRの変化を測るくらいしか方法がありません。
画像参照:https://phoebebeautyup.com/lp?u=pbeyelash-1980-tre-fb1
2. Instagram社が提供している埋め込み機能を用いて、Instagramの投稿をECサイトやLPに埋め込む
こちらも簡単に実施できる方法です。コストもかかりません。クリックすることでユーザーのプロフィールページに飛ぶこともできるので、1.の画像を貼り付ける方法とは異なり、ユーザーのリアルな投稿であることも伝えやすいです。
ただし、Instagram社の埋め込み機能を用いる場合は、デザインの自由がききません。UGCを掲載する際は、企業のイメージやブランドイメージに合わせたデザインでコンテンツを設置したいですよね。そのような時に、ちょっとジレンマを感じるかもしれません。
また、1.のキャプチャを貼る場合と同じく、効果測定が難しいこともデメリットです。
3. 専用のツールを活用し、Instagramの投稿を動的に埋め込む
InstagramのUGCを掲載する良さを活かしつつ、しっかりと効果測定もできる方法です。ツールによって効果測定機能の詳細は異なりますが、どのUGCがどれくらいクリックされたかを正確に測れる場合が多いです。また、デザインを柔軟に変更できる点もメリットです。
ただし、ツールを導入する費用がかかります。ツールから提供されている機能を「とりあえず使う」だけでは、かけた費用に対する効果を得ることは難しいかもしれません。ツールを味方につけていかに使いこなせるか、そのためのサポートは十分に提供されているのかがポイントになるでしょう。
STEP④UGCの効果を測定する
UGC掲載後は、しっかりとその成果が出ているかどうか、効果を確認しましょう。
<UGC掲載の効果を確認する方法>
- ヒートマップツールを活用して、UGC掲載場所が見られているかを確認する
- Google Analyticsなどのサイト分析ツールを活用して、UGC掲載前後のページの数値変化を確認する(ページの滞在時間やCVRなど)
- 専用のツールを活用し、サイト全体の変化だけでなく、一つ一つのUGCがどれほど見られているかまで確認する
ポイントは、できるだけ正確にUGC掲載の効果を測定することです。それにより、次に紹介する最後のステップ:UGCの改善サイクルを、正確に、かつ素早く回すことができるからです。
STEP⑤効果測定の結果に基づき、UGCの改善サイクルを回す
効果を測定したら、その結果に基づき、UGC掲載の改善サイクルを回していきます。
皆さん、ファーストビューのデザインや、ボタンの位置や文言などのLPO(ランディングページ最適化)に取り組んでいると思いますが、UGC施策においても同様に、改善サイクルを回していくプロセスが欠かせません。
<UGC掲載の改善ポイント例>
- UGCの掲載位置
- UGCの見せ方・デザイン
- UGC表示箇所に添える文言(例:わたしも使っています!、SNSでも話題など)
- どんな種類/切り口のUGCがユーザーに見られているか
いかに正確に効果を測定できるか、そしてその結果に基づいて素早く改善のための仮説を立て、施策の実行に移していけるかが、UGC活用成果を最大化するもっとも重要なポイントなのです。
最後に
今回は、InstagramのUGCをECサイトやLPに効果的に掲載するための具体的なやり方をお伝えしました。
多くの企業が実施しているこの手法をどのように実施するか、イメージはお持ちいただけましたか?まだの方は、ぜひ一度チャレンジしてみてください!
【寄稿者】
アライドアーキテクツ株式会社
SMMLab編集長 小川裕子総合商社、ECベンチャー企業などを経て2011年にアライドアーキテクツ入社。同年に「SMMLab」を立ち上げ、ブログ記事や書籍の執筆などを担当。
その後中国に向けた越境プロモーション事業立ち上げを経て、2018年よりSMMLab担当に復帰、2021年より編集長を務める。
サービスサイト:ECの売上向上に特化したUGC活用ツール「Letro」https://service.aainc.co.jp/product/letro/
【最後に】
ここまで読んでいただきありがとうございます。ここで最後にecforceのご紹介をさせていただきます。
ecforce(イーシーフォース)は日本国内のEC・D2Cビジネスの現場を知り尽くした、わたしたちSUPER STUDIOが提供する国産SaaS型ECシステムです。EC・D2Cサイト構築の際の要件定義から成長拡大まであらゆるフェーズをサポートします。
累計1,000以上のショップ様に導入されている国産SaaS型ECシステム「ecforce」。さらなる実績や機能のご紹介は以下からご覧ください。
ecforceには、主に3つの特徴があります。
特徴1. EC/D2Cビジネストレンドを踏まえた最先端のシステム
豊富な搭載機能/カスタマイズ性/アップデートスピードでEC事業スタート・カート切り替えに対応。毎月平均で10-20個の新機能をリリース。
特徴2. 売上を最大化する多彩なマーケティング機能
クライアントニーズや自社経験を元にトレンドを抑えてた「効果がある」機能を搭載。「広告改善・CVR向上」や「LTV向上/CRM最適化」まで顧客獲得〜リピート化といった各フェーズに対応した機能群で、マーケティング施策を一貫して実施できます。
特徴3. CSオペレーションやシステム運用工数を削減
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月