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食品D2C「Blue Apron」はなぜ失敗したのか?事例から学ぶ

食品D2C「Blue Apron」はなぜ失敗したのか?事例から学ぶ

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この記事でわかること

    Blue Apron(ブルーエプロン)はシェフ考案のレシピに沿った、高品質な食材が届くミールキット配達サービスで、サービス開始当初は順調に業績を伸ばしていました。

    しかし、2019年第4四半期では顧客数が前年から大きく減少するなど、最近では業績の低迷が続いています。

    この記事では、Blue Apronがなぜ業績低迷に陥ってしまったのか、失敗の原因とその経緯について解説していきます。

    食品D2C「Blue Apron」とは

    Blue Apronは、シェフが考案したレシピ通りの量の高品質な食材を届けるミールキット配達サービスです。住んでいる場所や忙しさに関係なく、高品質で特別な食材を使ったシェフのレシピを誰でも作れるサービスとして、2012年にニューヨークで創業しました。

    Blue Apronは、最高品質の食材を家庭に届けるために、生産農家と提携しより良い食材の流通システムを構築することをミッションとしています。週ごとに多様なレシピとミールキットを提供しており、1食あたり10ドル程度で利用可能なサブスクリプションサービスです。

    2017年の新規株式公開から15ヶ月で株価が85%減少

    2017年頃から、すでにミールキット配達サービスの分野全体で資金が枯渇し始めており、大手のミールキットデリバリースタートアップは出口戦略を探っていました。Blue Apronはそのような状況の中で2017年6月にIPOを実行し、1株当たり15〜17ドルでの売却を考えていましたが、投資家が価格に懐疑的であったことから、上場直前に販売予測価格を10〜11ドルに引き下げました。上場時には3億ドルを調達しましたが、2015年に20億ドルをVCから調達したときよりも低いバリュエーションとなりました。

    そして、上場後の取引開始から1カ月半の間にBlue Apronの株式は50%近く下落し、その後2年間に渡って下落を続けてきました。CEOであるMatt Salzberg氏が2017年11月に退任した際には、株価は1株当たり3ドル前後となり、2018年12月には1ドルを割り込むほどに。

    2019年5月には、同社の株価が上場廃止の危機に瀕しているほど低価格であるという通知をニューヨーク証券取引所から受け、15株を1株にする株式併合を発表すると同時に、クラスAの株式数を減少させました。株式併合後には1株あたり8.18ドルで取引され、ビヨンドミートとの提携を発表したことで一時10ドルを超えましたが、その輝きは持続しませんでした。

    調理が必要なミールキットそのもののトレンド離れ

    Blue Apronの低迷の大きな理由の一つに、ユーザーのトレンドがミールキットから離れてきているという要因があります。

    外食チェーンなどが調理不要な惣菜デリバリーサービスに参入してきており、手間のかからない調理済の食事がユーザーの間で人気を集めています。

    また、オンデマンドで調理された料理をユーザーに直接届けることがトレンドとなっており、調理が必要なミールキットの需要はさらに低くなると考えられます。
    食品の配達を望む人はわざわざ料理をしたいと思っておらず、オンデマンドの食事配達の方がミールキットの配達よりもすぐに食べられて便利で、ミールキットは市場の支持を得られていないのが現実です。

    「シェフのレシピを再現したいけれどできないのは、材料を揃えるのが面倒だからだ」という仮定が間違っていたとも言えるでしょう。

    ミールキット離れの背景には、材料が揃っているかどうかに関係なく、単純に料理をするのが好きではないことにユーザーが気づいたのだとも考えられます。

    競合他社の参入とサプライチェーンの問題

    2010年代にミールキットサービスを提供しはじめた会社は、Blue Apronだけではありません。

    HelloFreshやPlatedに加え、Sun Basket、Home Chefといった多くの競合他社が、サブスクリプション型のミールキットデリバリーサービスへ参入しました。

    そのため、高い新規顧客獲得コストがかかるにもかかわらず、Blue Apronの利用者は他社サービスに簡単に乗り換えることができた点も失敗の原因の一つだといえます。

    2017年にはエモリー大学のマーケティング専攻の教授が、「Blue Apronのユーザーうち72%がはじめの6カ月の間に解約した」と見積もっており、一度獲得した顧客でも維持するのが困難なサービス内容だったと考えられます。

    加えて、Blue Apronが提供する高品質の食材のミールキットのサプライチェーンでは、コストの削減が困難である点も失敗の原因として挙げられます。

    食材は農場から梱包センターに運ばれた後に包装されますが、多くの場合冷蔵ボックスが必要となります。多様な食材を常に適切に管理する必要があり、そのために多額の資金が必要となる資本集約型の業界です。Blue Apronのサプライチェーン、物流、製造業務全体で単価を低く抑えられていないことが、利益低迷の大きな原因の一つといえるでしょう。

    その他にも、IPO以来多くの失敗をしてきたのにも関わらず、早期にCEOであるMatt Salzberg氏を退任させる決断ができなかったことも原因の一つとして挙げられています。

    ユーザーニーズに合わせてピボットも必要

    Blue Apronの失敗事例から、ユーザーが材料を届けるミールキットよりも調理済の食事を欲しがっている真のニーズの把握や、ミールキット離れというユーザーのトレンド変化に対応した柔軟なアクションが重要であることがわかります。

    また、計量済の高品質の食材を届けるBlue Apronの価値が、梱包や物流面でのコスト削減において足を引っ張る結果となってしまったのも、ビジネスモデル設計の難しさを表しているといえるでしょう。

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