この記事でわかること
カゴ落ちとは、ECサイトに訪れたユーザーが、カートに商品を入れたまま購入せずに離脱してしまうことです。
ユーザーが一旦興味をもった商品をそのままにしてしまうのには、必ず原因があります。カゴ落ちが発生してしまう原因を理解し、事前に対策をうつことで売り上げアップにつながります。
本記事ではカゴ落ちが起こる原因と対策を紹介します。お読みいただくことでカゴ落ちについて理解でき、対策を立てることができますので、ぜひ最後までご覧ください。
カゴ落ちとは?
カゴ落ちとは、ユーザーが商品をカートに入れたものの、購入には至らずそのまま離脱してしまうことです。
ユーザーは一度商品をカートに入れているため、購入の意思が無かったわけではありません。そのため、離脱してしまった原因を探り、対策をうつことで売り上げ増に繋がります。
実際カゴ落ちしている割合は高く、海外のデータ「Baymard Institute」によると、カゴ落ち率の平均が69.9%にもなり、商品をカートに入れた10人中7人が購入に至らずに離脱してしまっていることが分かります。
例えば、商品の値段が5000円だったとすると、3人の購入で15,000円。カゴ落ちの改善により、6人まで増やすことができたら売り上げは倍の30,000円になります。
以上のことから、カゴ落ちを減らすことは売り上げ増加に非常にインパクトがあるため、EC事業者の対策重要度は高いといえます。
カゴ落ちが起こる原因11個
ではどのようなことが原因でカゴ落ちが起きてしまうのか、確認していきましょう。
カゴ落ちが起こる主な原因は以下の11個となっています。
- サイトを回遊しているだけだった
- 送料、税金、手数料が高い
- アカウントの作成が手間
- 配送が遅い
- クレジットカードを入力するサイトを信頼できない
- 購入までのプロセスが長い・複雑
- 購入前に合計金額が分からなかった
- Webサイトにエラーがあった
- 返品ポリシーが満足いくものではなかった
- 支払い方法の種類が少なかった
- クレジットカードが拒否された
参照元:https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate
「サイトを回遊していただけだった」以外は事前対策で改善が可能なものがほとんどです。
このあと紹介するカゴ落ち対策方法を確認し、自社のECサイトで改善できる点があるかしっかりチェックしていきましょう。
カゴ落ちを防ぐ10の対策
先ほどのカゴ落ちの原因を元に、10の対策を紹介します。
①送料などの追加でかかる費用を下げる
②会員登録を簡単にする
③購入フローを簡単にする
④事前に購入金額の合計が分かるようにする
⑤セキュリティ対策について明示する
⑥配送方法の選択肢を増加する
⑦サイトの改善を行う
⑧多くの決済手段を導入する
⑨返品の条件を分かりやすく明示する
⑩カゴ落ちメールを送る
一つずつ解説します。
①送料などの追加でかかる費用を下げる
ECサイトで商品を販売する際は、送料や手数料など商品の金額以外に追加でかかる費用を可能な限り下げることで、カゴ落ちを防ぎやすくなります。
ユーザーはECサイト内の商品をカートに入れて購入画面に移った際、想像していた金額を上回ると購入を控える傾向があります。
そのため、送料や手数料などはできるだけかからないようにすると効果的です。
②会員登録しなくても購入できるようにする/簡単にする
ECサイトの会員登録を簡単にすることも、カゴ落ち対策には有効です。
会員登録は、一定の時間や労力を割く必要があるため、ユーザーが購入画面に移ったときに、会員登録しないと先に進めないとなると、購入意欲が下がる原因となります。
そしてそのまま離脱されるということも少なくありません。
会員登録しなくても購入できるようにすると一番効果的ですが、難しい場合は登録方法をできる限り簡単にして、対策しましょう。
③購入フローを簡単にする
商品購入フローに手間や時間がかかるとユーザーはストレスを感じ、購入自体をやめて離脱してしまうことがあります。
通常は商品購入までに、名前や住所の入力、支払い情報の入力、確認、完了、といった流れになりますが、これを「面倒」だと感じるユーザーは少なくありません。
一度登録した情報を記憶させる機能を使用したり、購入に必要な入力情報を極力減らす、購入情報を簡単にサポートできるチャットボットなどを利用して、ユーザーに手間をかけさせないことがポイントです。
④事前に購入金額の合計が分かるようにする
購入前に送料や手数料など入った全ての合計金額が分かれば、カゴ落ちを減らすことができます。
購入画面に移った際「思った以上に値段が高い」とユーザーが感じてしまうと、離脱につながります。そのうえ、毎回購入画面までいかないと合計金額が分からないのは、ユーザーにとっては利用しづらいものです。
送料など追加費用がかかる場合は商品ページに記載したり、商品をカートに入れた際に合計金額を表示させるなどわかりやすく明記する工夫をすることが効果的です。
ユーザーにとって使いやすいサイトにすることで、カゴ落ちの抑制が高まります。
⑤セキュリティ対策について明示する
ECサイトは個人情報やクレジットカード情報など重要な個人情報を入力するため、安全なサイトなのか不安を抱くことが多いです。
不安が残るECサイトでは、一度商品をカートに入れても購入の場面で不安が払拭できず、そのままカゴ落ちとなってしまう可能性があります。
特に小規模運営のECサイトにおいて、安全性に不安を感じるユーザーが多いため、実施しているセキュリティ対策などについて明示しておきましょう。
例えばSSLサーバー証明書や常時SSL対応をしている点を明示してあげるとユーザーは安心します。セキュリティ対策をしている旨を伝えることで、ユーザーのECサイトへの信頼が高まり、カゴ落ち率を減らせます。
⑥配送方法の選択肢を増やす
配送方法をの選択肢を増加することでも、カゴ落ちを防げます。
ECサイトを利用する方の中には、早急に商品が必要といった方もいます。そうしたユーザーは、商品が届くまでに時間がかかると分かるとカゴ落ちしてしまう可能性が高いです。
当日または翌日配送の選択肢を増やすことで、急いでいるユーザーはもちろん、一般ユーザーもメリットを感じてくれます。
また、時間や日付指定ができたり、コンビニで受け取れるなどといった選択肢も増やしておくと、利便性の高いECサイトとなり、カゴ落ち防止につながります。
⑦サイトの改善を行う
ECサイトのスピードが遅かったり、使いにくいとユーザーが感じるとカゴ落ちにつながります。
特にクラッシュやエラーには注意が必要です。購入画面まで進んだのに、クラッシュやエラーで再度入力し直しとなると、ユーザーの購入意欲が失われてしまいます。
こうしたサイトの不具合でのカゴ落ちを防ぐために、決済フォームの最適化や、サーバーを変更するなどしてサイトの改善を行いましょう。
⑧多くの決済手段を導入する
多くの決済手段を導入することも、カゴ落ち対策となります。
ユーザーは、普段利用していない決済方法を選択することに抵抗を感じます。加えて、一から情報を入力するのは手間です。
また、全てのユーザーがクレジットカード決済を希望しているわけではないので、商品代引きやコンビニ決済など、多くの決済方法を導入することでカゴ落ち防止につながります。
⑨返品の条件を分かりやすく明示する
返品の条件を分かりやすく明示することもカゴ落ち対策に有効です。
ユーザーは損したくないと考えているので、商品になにかあった際に返品可能か気にしています。
返品の条件や返品方法がどこに記載してあるか分からないと、カゴ落ちの原因になります。
返品の条件、方法を分かりやすい場所に明示し、返品可能な商品か、送料はどちらが負担か、どこから連絡をしたらいいかなど、具体的に記載しておくとよいでしょう。
⑩カゴ落ちメールを送る
ECサイトを利用するユーザーの中には、「在庫を確保するため」「値段を比較するため」にとりあえずカートに入れるという方がいるため、商品をカートに入れたこと自体忘れている方もいます。
そういったユーザーにはカゴ落ちメールが有効です。カートに商品が入ったままであることを知らせるメールは、リマインド効果になります。
弊社の運営するSaaS型ECシステム「ecforce」ではオプション機能として「カゴ落ちメール機能」を搭載しています。
ユーザーに確認メッセージを送ることは、カゴ落ちを防ぐうえに他サイトへの流出を防ぐ効果も期待できます。
カゴ落ちのまとめ
今回はカゴ落ちの原因と対策について解説しました。
カゴ落ちは売り上げを減少させる大きな原因の一つです。自身が運営するECサイトで改善できそうな理由があれば、本記事を参考に対策を行っていきましょう。
【最後に】
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月