この記事でわかること
あなたはマーケティングにおいて「潜在層」と「顕在層」を意識したことはありますか?
EC・D2Cは顧客と長期的な関係を築く必要があると、繰り返しお伝えしてきましたが、そのためには継続的に購入してもらえるようにアプローチすることが大事です。
本稿では「潜在層」と「顕在層」の違いを解説し、潜在層マーケティングのメリットや具体的な手法、ポイントをお伝えしていきます。
競争が激しい顕在層へのアプローチではなく、ブルーオーシャンである潜在層へのマーケティングについて知識を深め、最適なマーケティングを実施していきましょう。
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潜在層と顕在層の違い
マーケティング戦略を考える際に、顧客を「潜在層」と「顕在層」に分けることがあります。
この2つの層は顧客のニーズが潜在的なものなのか、顕在化しているのかで分かれているのですが、違う言い方をすると「商品やサービスへの興味・関心の度合いが異なる」と言えます。
この重要な点を理解するために、最初に潜在層と顕在層の違いを確認しましょう。
潜在層とは
潜在層とはブランドや商品ジャンルにある程度の興味・関心を持っていて、潜在的なニーズがあるものの、まだ具体的な検討段階には入っていない層を指しています。特定の悩みや欲求がある状態ですが、それをどの商品で解決するのかという明確なイメージがありません。
アパレルブランドを例に解説しましょう。冬が近づいた頃に「何か暖かい服が欲しい」というニーズを持っているものの、どのブランドのどの商品を購入するかを検討していない状態の人が潜在層です。
潜在層の人がネット検索をする際には、「冬服 オススメ」や「アパレル 冬物」といった大まかなキーワードで検索することが多いと考えられます。
顕在層とは
顕在層とはブランドや商品ジャンルへの興味・関心が高く、具体的に商品やサービスを比較検討している層を指しています。特定の悩みや欲求に対して、「こういう商品が欲しい」という明確なイメージがあり、ニーズが顕在化している人たちです。
同じくアパレルブランドを例に解説すると、「あのブランドのセーターか、このブランドのコートのどちらかが欲しい」という段階にあり、複数のブランドや商品を比較している状態の人が顕在層です。
顕在層の人がネット検索をする際には、商品名や「セーター」や「コート」という具体的な商品ジャンルでの検索、あるいは「(ブランド名) 通販」や「(ブランド名) セール」などの購入を前提とした検索方法を取る傾向が見られます。
顕在層向けだけではなく、潜在層マーケティングも重要な理由
では、潜在層と顕在層のどちらにマーケティングを展開していくべきでしょうか。
すでにニーズが顕在化している顕在層へのマーケティングが重要なのは当然として、実は潜在層へのマーケティングも非常に重要だと考えられています。
ここからは潜在層マーケティングの重要性を解説していきます。
潜在層マーケティングは圧倒的にパイが大きい
まずは潜在層と顕在層の構成比の話をします。パレートの法則を引用すると、集団の構成比は8:2となり、今回の話に置き換えると以下のようなイメージになります。
顕在層 20%
潜在層 80%
多くのマーケターは購買意欲の高い顕在層を狙いに定めています。ただし、20%という小さなパイを奪い合うことになり、他社との厳しい競争は避けられません。
一方で、潜在層は顕在層と比べて圧倒的に人数が多く、ブルーオーシャンのままです。ここでも他社との競争はありますが、80%という大きなパイの中で自社ブランドや商品への認知を獲得するだけでも、ある程度の成果が期待できます。
潜在層マーケティングは長期的な視点で成果を見込むことができる
顕在層は購買意欲が高いため、顕在層マーケティングの最大のメリットは売上につながる可能性が高いことです。しかし、顕在層の人数は比較的少ないため、これだけでは成果を長期的に継続することが難しくなります。
そこで潜在層マーケティングの出番です。ブランドや商品ジャンルへの興味・関心があまり高くない状態から有益な情報や知識を提供することで、具体的な購買を検討する段階(顕在層への変化)になった時に顧客の第一想起を取る可能性を高めます。
さらに、潜在層は先述した通りパイが大きいため、長期的な視点に立って成果につなげることができるのです。
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潜在層への4つのアプローチ方法
それではD2C・ECにおける潜在層マーケティングでは、どのようなアプローチをとるのでしょうか。
これまで解説してきたように、潜在層はブランドや商品ジャンルに興味・関心を持っているものの、具体的なイメージが描けていない状態です。
ここで重要なのは、潜在層の持っている興味・関心をもとに、商品へのニーズに気づいてもらえるかどうか。その点に着目しながら、潜在層へのアプローチ方法を4つご紹介します。
SNS広告
SNS広告とは、InstagramやTwitter、Facebookなどのタイムラインやストーリーズに表示される広告です。
SNS広告の最大のメリットは、ターゲティングの精度の高さ。ユーザーの属性や興味・関心に合わせた広告を、SNSのタイムライン上で自然に配信できるため、潜在層へのアプローチも実現できます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやブログ、アプリなどの広告枠に表示される広告です。ユーザーの目に止まりやすい場所に広告を表示することで、認知拡大を図ることができます。
表示する広告と関連度が高いWebサイトに配信できるため、まだ十分に認知を獲得できていない潜在層へ向けて、ブランドや商品の情報を届けることができます。
リスティング広告
リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、GoogleやYahooなどの検索結果画面に表示される広告のことです。
リスティング広告は、明確なニーズを持っている顕在層向けの広告に適していると言われています。しかし、実は幅広いキーワードを選定することで、潜在層向けにも活用することができます。
記事広告
記事広告はWebメディアなどに、画像と文章で構成された記事を掲載する広告です。広告っぽさをなるべく排除した第三者的な視点で書かれた記事は、ユーザーのニーズにうまく訴えかけることができます。
近年はユーザーが広告に見慣れてしまい、広告を敬遠するようになりました。しかし記事広告は、ニュースやまとめ記事を読む感覚でユーザーに情報を届けることができるのです。
また、記事広告はユーザーに効率よく情報を届けることができると考えられています。広告に関連性のあるメディアに掲載することで、同じジャンルに興味を持っている人へアプローチできます。記事自体の拡散も期待できるでしょう。
ちなみに記事の内容によっては、潜在層と顕在層のそれぞれに発信することができます。改めて、アパレルブランドが冬物を広告する例で解説していきます。
潜在層向けには「今年の冬のトレンドまとめ」や「防寒&オシャレなコーディネート一覧」などの記事で潜在的なニーズにアプローチできます。
一方で、顕在層向けには「(ブランド名)の新作コートのオススメポイント」や「人気ブランドの新作セーターを比較してみた」のような記事で購買を促すと効果的です。
潜在層マーケティングの3つポイント
潜在層へのアプローチで大事なことは、ユーザーの「潜在的なニーズを呼び起こす・引き出す」ということです。ここからは潜在層マーケティングのポイントを「記事広告」を例に挙げて3つ紹介していきます。
潜在層なニーズに気づかせてあげる
まず大事なのはファーストビューです。広告を目にしたユーザーに対して、一目見てわかるメリットを伝えます。
近年、ファーストビューにはGif画像や動画など、動きで目を引く手法も多く用いられています。また、信頼性を高めるために芸能人を出したり、商品の利用シーンを想起させたりといった工夫もあります。
ファーストビュー以降は、ユーザーが悩んでいる(であろう)ことを、改めて認識してもらえるようなメッセージを配置します。潜在的なニーズに気づかせてあげることで「新たな解決策があるかも」と期待してもらい、次のアクションを促します。
ニーズに共感してあげる
続いてユーザーの潜在的なニーズに対して共感します。
論理的に訴えかけることも大事ですが、人間は何より感情の生き物です。ニーズに対して多面的に共感してあげることで、”ユーザーを理解している”とわかってもらいましょう。このアプローチでユーザーに安心感を与えることができます。
解決策提示=商品の紹介
続いて解決策の提示、すなわち商品の紹介です。最初はわかりやすくメリットを伝えます。
その時の工夫のポイントは2つあり、「(商品を)簡単に使える」と思えるような工夫をすることと、単純に効果を伝えるよりも”よく効くように伝える”ことです。
後者はオーバーラップといって、例えば時速60kmの自動車が必要なお客様に対して、「時速100kmで走行可能なので気をつけてください」と伝えるなど、期待以上の効果が出ることを示唆します。
当たり前の話ですが、嘘をついてはいけません。また嘘ではなくても、ユーザーに誤解を与えるような表現はしてはなりません。その点は注意が必要です。
ここまで伝えることができれば、ユーザーは潜在層から顕在層へと変化しているはずです。顕在層向けに限定性でメリットをお伝えし、最後の背中を押すことで最終的な効果が期待できます。
本稿では潜在層マーケティングについてと、そのポイントを解説しました。
解説したポイントを抑え、記事広告等で潜在層の需要喚起に成功したのなら、需要がホットなうちに逃さずコンバージョンに至らせることが重要です。
その際にはCVRに特化したEC機能をフル活用したLPを使い、潜在層を取りこぼさないことでノーブランドの商品でもECネイティブに成長させていくことができます。
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【最後に】
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※2:ecforce導入クライアント38社の1年間の平均データ / 集計期間 2021年7月と2022年7月の対比
※3:事業撤退を除いたデータ / 集計期間 2022年3月~2022年8月